トップ > 数字経済 > 企業 > 現代自、シンガポールにEVカー工場の建設推進

現代自、シンガポールにEVカー工場の建設推進


現代自動車はインドネシアに続き、シンガポールにも電気自動車工場を建設する。数年のあいだ低迷し続ける中国市場への依存度を下げ、日本車の「庭」とも言えるアセアン市場に対する攻略を本格化しようとする動きとみられる。

12日の自動車業界によると、現代自動車はシンガポールで電気自動車の擬装工程を行う工場の建設を準備中だ。擬装工程は車体の内外装やシャーシなどを組み立てる過程で、車両テスト直前の最後の生産段階だ。

2021年末に稼動予定のインドネシア工場で生産した車体や部品などを取り寄せた後、シンガポールの工場で自動化された擬装工程を経て電気自動車を最終生産する計画だ。投資規模と完成時点などはまだ確定していないと伝えられた。

現代自動車は工場建設を控えて、すでにシンガポールの現地駐在員を選抜して教育している。シンガポールの現地にはスマートファクトリー担当の組織を派遣して詳細を調整中だ。人口6億4700万人規模のアセアン市場は、世界で最も成長性の高い場所のひとつだ。トヨタとホンダなどの日本車ブランドが掌握したアセアン市場を攻略するために、現代自動車はここ数年のあいだ市場調査を行ってきた。

現代自動車は、内需市場が大きくなく貿易中心の都市国家であるシンガポールで完成車工場の建設を検討する背景には、アセアン市場の特殊性と成長性がある。シンガポールとインドネシア、ベトナム、マレーシア、カンボジア、フィリピンなどの10カ国は「ASEAN自由貿易協定(AFTA)」によって、部品の現地化率が40%以上の場合は域内での完成車輸出時に無関税の恩恵を受けることができる。シンガポールで生産される完成車を、フィリピンとベトナムなどにも販売できる道が開かれるわけだ。

昨年、シンガポールとインドネシアやタイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムなどアセアン主要6カ国の自動車販売台数は355万6000台に達する。業界では、アセアンの自動車市場は来る2026年には449万台レベルに大きくなるだろうという見通しが出ている。

現代自動車はシンガポール工場の建設と関連し、まもなく労使協議を開始すると予想される。現代自動車の団体規約によると、現代自動車は海外工場の新設・増設、海外工場へで車種投入計画などが確定すると、労働組合に対して説明会を実施しなければならない。

現代自動車は先立って昨年、英家電メーカーのダイソンと高級電気自動車市場に進出しようとしたが、数回の議論の末にけっきょく霧散した。このために今回のシンガポールでの電気自動車工場は、現代自動車が単独で準備していると伝えられた。しかし現代自動車側は、シンガポール工場の新設と関連して確定したものは無いと一線を引いた。
  • 毎日経済_パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-03-12 23:45:02




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア