トップ > 数字経済 > 企業 > ポスコ、高品質を武器に「コロナショック」突破

ポスコ、高品質を武器に「コロナショック」突破


  • ポスコ、高品質を武器に「コロナショック」突破
  • 崔正友(チェ・ヂョンウ)ポスコ会長(最初の行の右側)は最近、浦項製鉄所と光陽製鉄所をそれぞれ訪問して「コロナ19対策会議」を主宰しながら現場を確認した。チェ会長が6日、光陽製鉄所第4熱延工場を訪問し、従業員に安全を呼びかけている。 写真提供=ポスコ



ポスコは役職員の緊張感を高めて、本格的な危機対応に乗り出している。

最近の「コロナ19」の拡散で世界的な景気後退の懸念が大きくなるにつれ、鉄鋼業種は造船や自動車などの前方産業の需要減少が徐々に現実化していく状況だ。証券業界もこのような雰囲気を反映し、鉄鋼メーカーの今年第1四半期の営業利益は予想よりも大きく減少するだろうと予測している。

これと関連してポスコは16日、「コロナ19が世界的に広がって、パンデミック宣言による心理的萎縮と消費の減少などで主要産業の一部不振が予想される」とし、「国内外の鉄鋼需要の減少も避けられないものと見て、鉄鋼市況を綿密に監視し対応する予定だ」と明らかにした。コロナ19事態が長期化局面に入りつつ、ポスコは鉄鋼需要が減るしかない状況を認識し、緊急時の対応に乗り出すことを示唆したものと分析される。

このような危機感の背景には自動車の販売不振によって、鉄鋼製品のなかでも収益性の高い自動車用鋼板の需要が急減するだろうという懸念がある。最近、英国の調査機関であるLMCオートモーティブ(LMC Automotive)は、今年の世界の自動車販売台数は8640万台で、前年よりも4.3%減少すると予想した。韓国投資証券は11日、ポスコの今年の第1四半期の営業実績予測値をこれまでの半分近く下げた。去る2月3日には営業利益は1兆1400億ウォンに達すると予想したが、11日に発表した報告書では5800億ウォンに調整された。営業利益の見通しがひと月も経たないのに、半分近くに減ったわけだ。チョン・ハヌル韓国投資証券アナリストは、「自動車生産の支障で鉄鋼製品の販売量が減少するのは10%に過ぎないが、コロナ19がグローバルに広がって中・長期の売上げまで打撃を受けることになった」と説明した。

ポスコは危機打開のために、崔再源(チェ・ヂェウォン)会長の主宰で対策会議を開催してグループ全体の緊張を高める一方で、実績を向上させるために全力を尽くしている。チェ会長は先月28日に浦項製鉄所、去る6日には光陽製鉄所を相次いで訪問し 「ポスコグループコロナ19対策会議」を主宰して、グループレベルで強力にコロナ19危機の克服プログラムを実施することを注文した。

特に現場を点検したチェ会長は、品質の向上を通じた競争力向上を強調した。チェ会長は光陽製鉄所の技術研究院の自動車材料研究所を訪問し、「今後も産学研の技術開発を通じて、自動車鋼板の品質をさらに高め、世界の自動車鋼板市場をリードするために主導的な役割を果たしてほしい」と念を押した。

ポスコは実績の振るわない海外事業を売却し、生産効率を向上させる作業にも取り組んでいる。ポスコは先月から光陽製鉄所第3高炉の容積を4600立方メートルから5500立方メートルに広げる改修作業を進めている。ポスコは総9基の高炉のうちの5基が高炉容積5500立方メートル以上の超大型であり、光陽製鉄所の第3高炉の改修作業が来る5月28日に完了すると6基の超大型高炉を保有することになる。

また、ポスコは事業実績が低調な海外事業の持分を相次いで売却している。去る1日(現地時間)にはポスコが所有するUPI株の50%をUSスチールに全量売却した。これに先立ち、昨年12月にはベトナムの形鋼・鉄筋の生産法人SS VINAの株式49%をYamato Kogyo Group(大和工業グループ)に渡した。
  • 毎日経済_ソ・ドンチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-03-16 17:34:36




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア