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ロッテ、辛東彬体制で「コロナ衝撃」克服に挑む


  • ロッテ、辛東彬体制で「コロナ衝撃」克服に挑む

辛東彬(シン・ドンビン、写真)ロッテグループ会長は来月1日、日本のロッテホールディングス会長に就任する。シン・ドンビン会長が韓・日ロッテグループの経営権を完全に掌握することにより、ホテルロッテと日本のロッテ製菓の上場にもはずみがつくものと予想される。しかし「コロナ19」で免税店やホテルなど、ロッテグループの主要な業種が直撃弾に見舞われており、危機克服の過程でシン会長のリーダーシップが本格的な試験台に上がるとの指摘も出ている。

ロッテグループは19日、シン・ドンビン会長が去る18日午後に開かれた日本のロッテホールディングス取締役会で会長に選任されたと明らかにした。

日本のロッテホールディングスは辛格浩(シン・ギョクホ)ロッテ名誉会長とシン・ドンビン会長体制で運営されてきた。辛格浩名誉会長が2017年に名誉会長に推戴され、ロッテホールディングス会長は空席のままで残った。シン・ドンビン会長はロッテホールディングスの副会長を務めたまま、2018年2月に実刑を宣告受けたことで代表取締役から退いたが、昨年2月に再び代表取締役に復帰した。

シン会長は会長に選任されたことで、千葉ロッテマリーンズの球団オーナー代行から球団オーナーになると思われる。これまで千葉マリーンズ球団オーナーはロッテホールディングス会長だったシン・ギョクホ名誉会長が務めてきたが、シン名誉会長の死去以降は空席だった。

ロッテグループは「シン会長は日本のロッテの幹部の堅固な信頼をもう一度確認し、韓・日両国のロッテの経営に責任を持つリーダーとしての地位を強固にした」と説明した。

シン会長が韓・日ロッテグループの経営権を完全に掌握することにともない、グループの支配構造改善のために推進しているホテルロッテの上場にも力が加えられると予想される。また、日本のロッテ製菓の上場にも弾みがつくものと思われる。

ロッテグループの関係者は「韓・日ロッテの交流と協力を強化し、グローバル戦略を共同で推進するなど、両国間の相乗効果を高める方策をさらに積極的に模索するつもり」だとし、「また韓・日ロッテの経営透明性を強化し、企業価値を高めるために努力していく」と述べた。

現在、コロナ19でホテルロッテの上場の両軸である免税店とホテル事業が打撃を受け、ロッテグループの実績に「赤信号」が灯った状態だ。

ホテルロッテの売上げの80%を占める免税店は、この2~3ケ月の売上げが前年同期比で50%水準であり、空港免税店は90%近く落ちた状態だ。ホテルも客室占有率が10%に低下し、史上最悪の実績を示している。ロッテショッピングの統合オンラインショッピングモール「ロッテオン(ON)」の発足も次月に延期された。ロッテオンはロッテグループのデジタル変換(DT)における中核事業で、これまで分散して運用されたロッテデパート、ロッテマート、ロッテホームショッピング、ロッテドットコム、ロッテハイマート、ロッテスーパー、ロプスなど7つの系列会社のショッピングモールを一回のログインに統合したアプリケーションだ。

ロッテオンは今月末に発足が予定されていた。しかし、コロナ19で大規模なマーケティングを展開することが難しく、ソウル市九老区のコールセンター従業員が大挙してコロナ19の確定判定を受けた状況で、コールセンターの運営も支障をきたすことがあるという問題が提起され、発足を1カ月ほど延期することにした。コロナ19によって、シン・ドンビン会長が意志を持って推進していたホテルロッテの上場と、ロッテショッピングのデジタル変換がすべて難関にぶつかったわけだ。

一方、コロナ19の拡散で日本政府が9日から韓国人のノービザ入国を禁止することにより、シン会長の来日日程も関心を集めた。これと関連してロッテグループの関係者は、「シン会長は去る7日午前にソウルの曹渓寺で故シン・ギョクホ名誉会長の四十九日の法要を執り行って、8日に日本に入国した」とし、「現在は日本国内にとどまっている」と述べた。
  • 毎日経済_キム・ギジョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-03-19 22:23:24




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