中国の電気車補助金、2年延長…LG化学に朗報?



中国政府が今年末に廃止することにした電気自動車に対する補助金制度を、さらに2年延長することにしたというニュースに韓国のバッテリー業界では悲喜が交錯している。最近、中国でテスラ「モデル3」の販売が急増してバッテリーのシェアが高まったLG化学の立場では、中国の電気自動車市場が拡大する好材料との見通しも出ている。ただし国内のバッテリー企業は、依然として「傾いた運動場」で中国のバッテリーメーカーとの競争が続くだけに、長期化した場合には悪材料になりうるという分析が出ている。

中国国務院常務会議は先月31日、新エネルギー車補助金と車両購入税免税政策を2年延長することにしたと発表した。

中国は2016年、電気自動車の購入時に1台当たり1000万ウォンに達する補助金を支給したが、LG化学やサムスンSDI、SKイノベーションなどの韓国産バッテリーが搭載された車両は補助金のリストから除外した。年を重ねるごとに補助金は減額され、現在は電気自動車1台あたり約300万~400万ウォンの補助金が支給されている。中国政府は当初、今年の12月31日以降は補助金を完全に廃止する方針だった。しかし減少した補助金のせいで昨年末から中国内の電気自動車の販売台数が急減し、今年は「コロナ19」の拡散によって需要萎縮が拡大しつつ中国市場は深刻な低迷に陥った。けっきょく中国政府は内需市場を生かすために、補助金の支給を2年猶予することを決めた。

これまで中国政府の補助金支給は、国内のバッテリーメーカーには悪材料としてあげられた。しかし昨年末、韓国産バッテリーが搭載された車両が補助金を受けることになって雰囲気が変わった。昨年12月以降、テスラ「モデル3」とベンツ「Eクラスプラグインハイブリッドカー」あるいは「セレスSF5」などが補助金支給のリストに含まれていたが、それぞれLG化学とSKイノベーション、そしてサムスンSDI製のバッテリーが搭載された車両だった。ただしこれらのバッテリーが搭載された車両の価格帯は最小4000万ウォンで、8000万ウォンを上回るほど高価車であることから、補助金を受けるとしても以前よりも多く売れる可能性は低いという分析も多かった。

それにもかかわらず、LG化学製バッテリーを搭載したテスラ「モデル3」が2月に中国のみで3958台が売れるなど、中国全体の電気自動車販売台数の30%を席巻して、LG化学のバッテリーシェアを高めることころに貢献した。またLG化学は昨年9月、中国の吉利自動車と電気自動車用バッテリーの合弁会社設立を発表し、2021年までに10GWh規模のバッテリー生産工場を中国に建設することにするなど、現地の自動車メーカーとの協力を準備している。合弁会社で生産するバッテリーは2022年から吉利製自動車と、子会社の中国出荷電気自動車に供給される。吉利自動車は中国現地で1位のメーカーであり、約130万台の自動車を販売しているが、2020年から販売量の90%を電気自動車に移行する計画を立てた。業界関係者は、「補助金の支給で中国の電気自動車市場が拡大されると、地元企業との合弁会社を設立したLG化学には有利に作用するだろう」と述べた。

2021年から本格的な中国市場への進出を準備していたサムスンSDIとSKイノベーションは、今回の政策が及ぼす影響を注視している。 SKイノベーションは北京自動車と合弁で設立した常州工場が稼動して、現在はバッテリーの試験生産を行っており、サムスンSDIも2021年の補助金が解除される時期と重なって西安工場を増設する案を検討していた。

中国政府は自国のバッテリーメーカーの保護のために補助金政策を維持するだろうが、韓国産バッテリーに対する差別カードを取り出す可能性も残っている。中国市場調査機関のイウェイ経済研究院は去る1日、「補助金政策が延長されることで、海外バッテリーメーカーは中国内の自動車メーカーからの受注は難しくなりうる」とし、「LG化学、サムスンSDI、SKイノベーションなどの海外バッテリーメーカーは、中国市場で不利になることがある」と分析した。

ブルームバーグによると、中国政府は2022年までに補助金を支給するものの、量を縮小したり、支給対象車両の範囲を縮める内容も議論されていることが分かった。業界の関係者は「中国政府が自国のバッテリーメーカーに有利なように制度に手を加える可能性は依然としてありうる」とし、「今回の政策が韓国企業に好材料になるか悪材料になるか、見通しは容易ではない」と憂慮した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-04-04 00:22:11