LG化学「夢の素材」…「カーボンナノチューブ」増産


  • LG化学提供


LG化学は「夢の新素材」と呼ばれる「カーボンナノチューブ(CNT)」の生産を拡大し、市場の攻略に乗り出す。電気自動車用バッテリーへの使用はもちろん、さまざまな分野にCNTを採用し、新しい市場も創出していく計画だ。

LG化学は27日、来年の第1四半期までに約650億ウォンを投資して、麗水工場でCNT1200トンを増設生産すると明らかにした。増設が完了すると、LG化学は既存の生産量である500トンと合わせて計1700トンのCNT生産能力を確保することになる。

1991年に発見されたCNTは、薄い炭素薄膜が円筒形を帯びており、電気・熱伝導率は銅とダイヤモンドと同等でありながら強度は鉄の100倍に達する「夢の新素材」と呼ばれる。既存の素材を越える特性のために、バッテリーと半導体、自動車部品、航空機の胴体などに幅広く使用されてきた。

LG化学は今回の増設の背景を、世界的な電気自動車市場の成長に加え、最近のリチウムイオン電池の陽極材の「導電材」用途で急成長するCNTの市場を攻略するためだと説明した。導電材とは、電気および電子の流れを助ける素材で、陽極材に使用する材料を意味する。 CNTを陽極の導電材として使用すると、これまで活用していた「カーボンブラック(carbon black)」と比較した場合に電気や電子の動きが10%ほど良くなる。そのぶん導電材の使用量を削減し、陽極材をさらに多くすることができることから、バッテリー容量と使用年限をのばすことができる。

LG化学の関係者は「このような特性のため、グローバルな電気自動車市場を中心にCNTの需要は昨年3000トン規模から2024年には1万3000トン規模に、年平均で34%ずつの爆発的な成長が予想される」と語る。 LG化学は電気自動車用バッテリーの世界市場の先導メーカーとして、CNTをリチウムイオン電池に積極的に適用することで製品の競争力を強化する方針だ。これとあわせて北米・欧州・中国などのグローバル情報技術(IT)素材メーカーと自動車メーカーを対象に販売規模を徐々に増やしていく計画であり、2022年にはさらなる増設も検討する方針だ。

LG化学は今回の投資を通じて、石油化学分野で推進している差別化された技術基盤の製品構造高度化戦略に拍車をかけることができるようになった。 LG化学は2011年、CNTの独自技術開発のための研究開発(R&D)に本格的に着手し、2013年に20トン規模のパイロット量産ラインを構築した。 2014年には電池用材料と導電性コンパウンド製品を開発し、現在はCNT関連分野のみで250件以上の特許を保有している。 LG化学の関係者は、「既存の粉末の形態から顧客が使いやすい圧縮形式まで、さまざまなCNTを作成して市場攻略に乗り出している」とし、「今後は建築用の高強度コンクリートなど、CNTを利用できるさまざまな用途を開発する計画」だと明らかにした。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-04-27 20:25:09