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ディスプレイサーチの展望、LCDパネル来年まで供給不足か

PCの需要が増え…中国工場増設の空白期・生産ライン転換重なって 

  • ディスプレイサーチの展望、LCDパネル来年まで供給不足か
  • < 中国LCDパネルの生産能力 *資料=ディスプレイサーチ >

今年の下半期から長くは来年まで、液晶表示装置(LCD)市場に供給不足が起こる見込みだ。中国を中心にLCDの生産能力は増加したが、実際の生産量は増えていない珍現象が起きている。最近、LGディスプレイが中国にラインを増設したことに続き、中国現地のパネルメーカーも競ってラインを増設しているが、完工までに時間がかかるからだ。

中国の生産歩留まりが需要に追い付いていないことも供給不足を煽る原因だ。世界のディスプレイメーカーは特に2012年から、中・小型LCDパネルの生産ラインを大部分ほかの製品を生産するラインに転換して供給不足現象を深刻化させている。

タブレットPCとスマートフォン市場に押されてモニターやノートPCの出荷台数が急減するやいなや、生産ラインを転換したのだ。しかし最近、再びPCの需要が増えつつ、中・小型パネルの分野で供給不足が深刻化し、価格が急騰しているわけだ。現在、中国のパネルメーカーは4~5.5世代を中心にLCD工場を稼働しつつ、8世代(2200×2500ミリメートル)ラインを継続して増設している。

中国最大のディスプレイメーカーBOE(京東方科技集団)は今年の年末、重慶で月3万枚の生産規模の第8世代ラインを稼動する。来年4月にも同じ規模の第8世代ラインを追加で増設する計画だ。中国の南京に位置したパネルメーカーのCECパンダ(南京中電熊猫信息産業集団)も今年の年末、月7万5000枚の生産規模の第8世代ラインをオープンする予定だ。来年初めにはチャイナスター(華星光電)の深圳8世代ラインから、LCDパネルが月4万枚ずつ生産される。

このように中国での生産量が増えているが、グローバルメジャープレーヤーのサムスンとLGディスプレイは供給を増やせる状況ではない。

LGディスプレイは既にLCD生産ラインを、「オキサイド(Oxide・酸化物)」TFTラインへの転換を開始した。酸化物TFT液晶は既存の「アモルファスシリコン(a-Si)」TFT液晶よりも低消費電力設計と小型化に有利だからだ。

サムスンディスプレイも、天安(チョナン)の6世代 アモルファスシリコンラインをオキサイドラインに転換すると見られる。

市場調査機関のディスプレーサーチ( DisplaySearch)は、今年のLCDパネル市場は1~2%台の需要優位の市場になると予想している。韓相範(ハン・サンボム)LGディスプレイ社長は、「今年のLCDパネル市場は面積を基準にして見ると、供給は一桁半ば(5%台)で増加し、需要は一桁の半ばから後半(7~8%台)で増加すると予想している」とし、「需要の増加が多少多いとは言うものの、全体的にバランスを取ることができるだろう」と展望した。
  • 毎日経済_広州=ハン・エギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-02 17:24:46




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