韓SKIET社、バッテリー湿式分離膜市場で「世界一」めざす

日本の旭化成・東レを追い越す 

  • 分離膜の生産現況(上)と需要展望(下)


「湿式分離膜」を製造するSKイノベーションの子会社SKアイイーテクノロジー(SKIET/(SK i.e Technology)社は今年、中国を除く世界の中大型湿式分離膜市場で世界1位に上がるだろうという分析が出た。中大型の湿式分離膜は電気自動車をはじめ、エネルギー貯蔵装置(ESS)などのバッテリーの核心素材で、SKIETは主に電気自動車用バッテリーに供給している。企業公開(IPO)を控えているSKIETは来年までに生産量を現在の2倍近くに増やし、電気自動車用湿式分離膜市場でシェアを圧倒的に引き上げるという計画だ。

26日の業界によると最近、グローバル市場調査機関のTSRはSKIETが今年は中国を除く世界の湿式の中大型分離膜市場でシェア40.7%を記録し、2位の旭化成(20.7%)を2倍近く上回って1位を占めると予想した。

TSRが展望したSKIETの今年の市場シェアは、旭化成をはじめとして3位の東レ(18.7%)のシェアを合わせたものよりも大きかった。業界では最近、SKIETが忠清北道の曾坪工場に12・13号ラインを完成し、生産能力がこれまでの3億6000万平方メートルから5億3000万平方メートルに大きく増えたことで、2・3位とのシェア格差は大きく広がるだろうとみている。

テスラのように円筒形電池を使用する電気自動車には小型湿式分離膜が使用され、一般的に中大型の湿式分離膜は電気自動車用バッテリーとESSに使用される。 SKIETが現在生産している分離膜はほとんど、SKイノベーションをはじめとし、世界中の主要な電気自動車用バッテリー製造会社に供給している。

今回の調査では、中国市場で販売される中大型湿式分離膜は除外された。中国の分離膜市場は電気自動車用バッテリーと同様に、自国企業に対する保護措置が存在するだけに、市場歪曲の可能性があるからだ。実際に中国の上海恩捷(SEMCORP)のような分離膜メーカーは、自国のバッテリーメーカーに物量を供給することで生産量は旭化成を超えたが、中国以外の市場では供給量が多くないことが分かった。

業界関係者は「SKIETは日本が独占してきた湿式分離膜市場で10年以上培ってきた技術力を土台に、着実にシェアを伸ばしてきた」とし、「電気自動車市場の拡大とともに、SKIETの発展可能性はますます大きくなっている」と語る。 SKIETは昨年、売上げ2360億ウォンと営業利益806億ウォンを記録した。

バッテリー原価の約15%を占める分離膜は、陽極材、陰極材、電解質とともに「バッテリー4大素材」と呼ばれる。分離膜は陽極と陰極を分離して両極間の電気的接触を防ぎ、火災などを防止する役割を果たす。分離膜は大きく乾式と湿式に分けられるが、湿式分離膜はスマートフォンやノートブックコンピュータ、電気自動車などに使用されて高い技術力を必要とする。それだけに、これまで湿式分離膜市場は旭化成と東レが主導してきた。しかし最近ではSKIETの中大型湿式分離膜のシェアが日本企業を圧倒している状況だ。現在、中大型湿式分離膜市場ではSKIETのシェアが36%で、旭化成(31%)を上回ったと見ている。業界の関係者は、「現在は中規模から大規模だけでなく、小型湿式分離膜市場でも、SKIETは旭化成とほぼ同じレベルに成長した」と語った。

SKIETは電気自動車市場の爆発的な成長にともなう二次電池の需要に対応するために、曽坪と中国そしてポーランドなどの国内外で増設を続けている。中国の常州に建設している3億4000万平方メートル規模の新規工場が今年の商業運転を控えており、ポーランドのシロンスク県にも同一の規模の分離膜工場を建設中だ。

現在建設中の生産拠点がすべて完成する来年下半期には、生産量は5億3000万平方メートルから12億1000万平方メートルに2倍以上に増加する。最近、SKイノベーションがSKIETに対するIPO検討を発表し、すでにSKIETは来年度のIPO市場を熱くする最大の候補として評価されている。

現在、市場ではSKIETの企業価値として3兆~5兆ウォンが議論されている。 SKイノベーションの関係者は、「IPOのための具体的な日程は確定していないが、主幹事選定以降の経済・株式市場の状況などを見ながら確定する」と明らかにした。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-06-26 19:39:33