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サムスン半導体部門…インテルに押され、TSMCに追われる


  • サムスン半導体部門…インテルに押され、TSMCに追われる
  • 各社の実績と市価総額


サムスン電子をはじめ、グローバルな主要半導体企業が第2四半期の業績を続々と発表したなかで、サムスン電子の半導体部門はインテルに続いて実績2位を守ったが、台湾のファウンドリ(半導体受託生産)専門企業のTSMCにはあごの下まで追撃されたことが分かった。市況に敏感なメモリー半導体を主力とするサムスン電子がメモリの価格下落で苦戦する間に、システム半導体を委託生産するTSMCは好実績を継続し、上半期ベースでは営業利益がサムスン電子を上回った。

サムスン電子は下半期、メモリー半導体需要に弾力的に対応しながら、5ナノメートル以下の超微細工程の導入を計画通りに進め、システム半導体部門の競争力を強化していく方針だ。

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  • サムスンの部門別実績


サムスン電子は30日、今年の第2四半期は半導体部門で売上高18兆2300億ウォンと営業利益5兆4300億ウォンを記録したと発表した。

「コロナ19」にも拘わらず、非対面需要の特需で好実績を出したわけだ。サムスン電子は第2四半期、モバイル関連のメモリ需要はコロナ19の影響で下落を見せたが、在宅勤務やオンライン教育の増加でデータセンターとPC関連の需要が堅調だったと説明した。サムスン電子半導体部門はコロナ19でも前四半期(3兆9900億ウォン)に比べて36%も改善された実績を達成したが、世界の競合他社も同じように善戦した。

インテルは第2四半期、売上高23兆5500億ウォンと営業利益6兆8000億ウォンを記録した。売上高と営業利益の両方ともにグローバル半導体市場で1位だ。第2四半期ベースではサムスン電子がインテルに次いで2位を走り、TSMCは売上高12兆3900億ウォンと営業利益5兆2200億ウォンで3位に上がった。

しかし上半期全体を見れば、サムスン電子半導体部門の売上高は35兆8700億ウォンで2位を維持したが、営業利益は9兆4600億ウォンで、10兆300億ウォンを記録したTSMCに押されて3位だ。昨年からサムスン電子がメモリの価格下落で苦戦する間に、第3四半期からTSMCの営業利益がサムスン電子を先行し始めて、今年の第1四半期まで3四半期連続でサムスンを抜いたわけだ。第2四半期に営業利益2位の座を取り戻したが、下半期はサムスン電子半導体部門の収益性も保証することはできない状況だ。メモリ価格の先行指標として参考にできるDRAMの現物価格は28日の時点で2.63ドルで、昨年12月に記録した頂点取引価格の2.73ドルを既に下回っている。 6月のDRAM固定取引き価格の3.31ドルとは格差が20.5%もあり、史上最大レベルに開いたことから下半期のメモリ価格の下落圧力はさらに大きくなった。

この日の実績発表の後に続いたカンファレンスコールでは、サムスン電子のハン・ジマン専務が「DRAM価格が下半期に底を打って、来年第1四半期から上昇に転じると思うか」という質問に、「下半期もコロナ19だけでなく、米・中貿易紛争などのさまざまな不確実性が続くだろう」としながら、「DRAM価格の変曲点がいつ現れるか、現時点で話をするのは難しい」と答えた。

半導体業界はインテルlが最近7ナノメートルプロセスによる中央処理装置(CPU)製品の発売が6ヶ月以上遅れると発表して動揺したことで、半導体ビッグバンの始まりになりうると見ている。

このような変化はサムスン電子と国内半導体業界に対する影響も小さくないと思われる。インテルの不振によって最大の恩恵を得る企業にはTSMCがあげられる。まず、独自の生産工場を持たないアップルがTSMCのような超微細工程を有するファウンドリに半導体の生産を任せる可能性が大きく、インテルもまた独自のマイクロプロセス技術力に裏付けされないまま、TSMCに7ナノメートル以下の半導体生産を任せることが起こりうる。

サムスン電子はファウンドリを中心に、システム半導体分野での市場を拡大するために総力を傾けている。サムスン電子は「5ナノは第2四半期にすでに量産に着手しており、下半期の顧客拡大を通じて本格量産に入るつもり」だとし、「今後は極紫外線(EUV)ベースの需要増加に備えるために平沢生産ラインに対する投資決定など、将来の事業を計画通り進める」と述べた。

一方、サムスン電子は第2四半期の全社の売上高52兆9661億ウォンと営業利益8兆1463億ウォンを記録したと明らかにした。

部門別にディスプレイ(DP)部門は第2四半期の顧客補償金の影響で営業利益3000億ウォンを記録した。スマートフォン・家電などのセット事業部門も、当初のコロナ19の影響で懸念していたものに比べて善戦した。家電(CE)部門は営業利益7300億ウォンを記録した。 IT・モバイル(IM)部門の営業利益は1兆9500億ウォンで、昨年の第2四半期に比べてむしろ増えた。
  • 毎日経済_チョン・ギョンウン記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-07-30 17:40:28




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