韓アルコ社、EV用バッテリー部品で5千億受注

バッテリーパックのハウジング専業メーカー 

  • アルコ社ハウジング事業の概要(左)と売り上げ



アルミ押出専門の中堅企業アルコ(ALUKO)社は電気自動車用バッテリー市場に本格的に進出する。

10日、アルコのチョン・ビョンイル代表は「電気自動車用バッテリーを生産するLG化学SKイノベーションを通じて、世界的自動車メーカーのフォルクスワーゲンとダイムラーグループに、電気自動車用バッテリーの核心部品であるバッテリーパックのハウジングを供給する」とし、「昨年から本格的に電気自動車用バッテリー事業を拡大しているところ」だと明らかにした。これとともに、チョン代表は「現在、確定したハウジング製品の供給量のみで4億ドル(約4750億ウォン)規模」だとし「今後に追加で契約する物量も、少なくとも3億ドル(約3560億ウォン)以上と予想される」と付け加えた。

追加契約が実際に成立した場合の合計受注額は8000億ウォン台をはるかに越えるが、これは昨年のアルコの年間売上高(4543億ウォン)の2倍近くに達する規模だ。これは10年間の長期契約でることから、当分の間は受注量も安定して確保できると期待される。

アルコはLG化学が量産するフォルクスワーゲングループの電気自動車用バッテリーの核心部品であるバッテリーパックハウジングに関する契約を受注し、6月からハウジング製品の納品を開始した。来年初めの追加契約も進めているところだ。 SKイノベーションからはダイムラーグループとフォード自動車に対する電気自動車用バッテリーパックのハウジングを受注し、今年の下半期から本格的に納品に入る。

またサムスンSDIとも新製品開発のためのサンプルテストを現在実施中で、納品契約が締結されれば世界の電気自動車用バッテリー市場をリードする国内ビッグ3のすべてにハウジング製品を供給することになる。アルコは5万3000坪規模のタイグエン工場(ベトナム)で、フォルクスワーゲンとダイムラーが量産を準備中の電気自動車用バッテリーパックハウジングを生産する計画だ。

チョン代表は、「バッテリーパックのハウジングはバッテリーセルが過熱することを防ぐために、熱伝導率の良いアルミ素材を主に使用する」とし、「アルミ押出用素材の開発技術から金型の設計と製作、精密押出成形、焼成・加工工程、溶接・組み立てまで高強度アルミ関連のトータルソリューションを提供できるというのがアルコの強み」だと強調した。これとともに、チョン代表は「現在アルコの事業ポートフォリオの主力は電気自動車用バッテリーなどの電気分野と、サムスンやソニーあるいはパナソニックなどに納品するアルミ素材の分野」だとし、「最近は電気自動車市場が急成長し、需要が急激に増えている電気自動車用バッテリーの核心部品であるバッテリーパックハウジングの分野を新成長動力事業として市場を拡大していくところ」だとした。

一般的に電気自動車用バッテリーはセル(cell)、モジュール(module)、パック(pack)で構成されている。数多くのバッテリーセルを安全かつ効率的に管理するためにセルを複数本束ねたモジュールとして作成し、そのモジュールをまた複数を束ねてパックという形にして電気自動車に搭載する。バッテリーパックハウジングは、電気自動車用バッテリーのセルを保護するための重要な部品だ。電力を生みだす過程でバッテリーセルの温度が上がるが、この時にセルが過度に過熱されないようにするために、熱放出が容易で熱伝導率に優れたアルミ素材が多く使用される。アルミニウム合金は鋼の3分の1程度で軽く、炭素繊維複合材よりも加工しやすく価格も安い。

アルコの前身は、1956年にアルミの製造と押出の専門メーカーとして、国内初で設立された東洋鋼鉄だ。アルコのパク・トボン会長は2002年に東洋鋼を買収し、2015年に社名をアルコに変えて、韓国とベトナムに年間15万トン規模の押出し設備を保有する国内最大のアルミニウム押出企業に育てた。アルミ押出業界初で中央研究所を設置し、アルミ製品の製造に関連する100件あまりの国内特許を確保している。

これまで主にアルミ・PVCサッシ製品とカーテンウォール、そしてグローバルな電子企業に納めるテレビ用メタルトップシャーシや、サムスン電子「ギャラクシー」スマートフォンのケースなどを供給してきた。しかし最近では収益性の低い建具用アルミの比重を減らし、電気自動車用バッテリーなどの尖端産業用素材を中心に事業構造を改編している。
  • 毎日経済_アン・ビョンジュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-08-10 19:14:12