ポスコ、米エクソンモービルと業務協約を締結

液化天然ガス市場を攻略 


ポスコ(Posco)は世界初で量産開発した極低温用「高マンガン鋼(high-manganese steel)」を前面に出して、エクソンモービル(ExxonMobil)と手を握って液化天然ガス(LNG)市場の攻略に本格的に乗り出す。 LNG市場は2030年までに、全世界にLNGタンク890基とLNG推進船4700隻が発注されるものと見られており、ポスコの立場では見逃すことはできない。

ポスコは7日、米国ニュージャージー州に所在するエクソンモービルRE、テキサス州所在のエクソンモービルURC、浦項のポスコ技術研究院の3ヶ所を連結して、高マンガン鋼の開発および市場適用の加速のための業務協約式を開いたと発表した。協約にしたがって2社は高マンガン鋼を海外のLNGプロジェクトに適用し、エネルギー産業全般に導入するための技術開発に協力する予定だ。

高マンガン鋼は鉄に多量のマンガンを添加して、高い強度を保持して摩耗に対する耐久性を高め、極低温環境でも優れた性能を維持できるように開発された鋼材だ。極低温用高マンガン鋼はポスコ独自の特許技術で2014年に韓国産業規格(KS)、2017年と2018年にそれぞれ米国材料試験協会(ASTM)と国際標準化機構(ISO)に登録された。 2018年には陸上圧力容器と船舶LNG貯蔵タンクに、2019年には陸上用LNG貯蔵タンクの使用する素材として承認を受けた。

ポスコはまずエクソンモービルが今後発注するグローバルなLNGプロジェクトで建設される貯蔵タンクに、極低温用高マンガン鋼を採用する案を推進する。高マンガン鋼は光陽LNG貯蔵タンク5号機で初めて適用され、性能と安全性を認められた。安全性を立証された高マンガン鋼は、マイナス196度の極低温環境でも優れた性能を維持し、LNGタンクの既存の素材であるニッケル合金に比べて価格競争力が優れている。ポスコは2008年から高マンガン鋼の研究を始め、2013年には量産技術の開発を完了した。ポスコの関係者は、「LNGタンク市場でニッケル合金鋼を段階的に置き換えるだろうと期待している」と説明した。

この日、非対面オンライン方式で進行された協約式で、エクソンモービルURCのトリスタン・アスプレー(Tristan Aspray)社長は「エクソンモービルの金属利用技術に対する専門知識と、ポスコの世界レベルの鉄鋼技術を一点に集中して戦略的で長期的な技術協力を期待している」と語った。

エクソンモービルREのビジェイ・スワループ副社長も、「現在の社会が直面している最も重要な課題は、エネルギーの安定供給と同時に環境への負担を軽減することだが、ポスコとの協力を通じた技術革新で答えが提示されるだろう」と明らかにした。ポスコのイ・ドンナク技術研究院長は、「鋼材と利用技術だけでなく、二酸化炭素の低減など、親環境分野での技術開発にも協力していく」と語った。

ポスコとエクソンモービルの協力は今回が初めてではない。 2012年から2017年までの5年間の技術協力を通じて、オイルサンド(原油を含有した砂)移送パイプのスラリーパイプを高マンガン素材で開発したことがある。

両社は新素材である高マンガン鋼に最適化された溶接技術と造管方法を開発するためのパイプ製作から、オイルサンドのフィールドテストまで共同研究に心血を傾けた。スラリーパイプはオイルサンドの「スラリー」(slurry/砂・水・油の混合物)によって摩耗が早く、設備のメンテナンスに多くの費用がかかった。しかし従来の素材に比べて5倍以上の優れた耐摩耗性を保有している高マンガン鋼の採用で全体的な運用コストが大幅に削減され、パイプの交換にともなうメンテナンス期間が減って、オイルの生産量も増やすことができるようになり、プラントの稼働効率性を大きくさせた。

ポスコの関係者は、「ポスコとエクソンモービルの成功裏の開発経験は、高マンガン鋼が持つ優秀性と潜在的な潜在性に共感するきっかけになり、その後も継続して協力関係を維持するようにした」と説明した。
  • 毎日経済_ソ・ドンチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-10-07 21:06:52