韓「Kメモリ」が世界のメモリ市場を掌握

DRAM70%とNAND型の56% 


  • DRAM市場シェア(上)と
    NAND型メモリ市場シェア(中)
    メモリ半導体全体市場のシェア


SKハイニックスが米インテル社のNAND事業部門を買収し、DRAMに続いてNAND部門でも「グローバルトップ2の地位を確保したことで、「K-メモリ」時代が本格的に幕を上げたという分析が出ている。

■ SKハイニックスのインテルNAND部門買収

サムスン電子が不動の1位を維持しながら、SKハイニックスはメモリ半導体の両軸であるDRAMとNAND型で2位に浮上したことで、他国が近づくことのできないメモリー半導体強国としての地位をよりいっそう強化することになったというわけだ。韓国半導体企業がDRAM市場で70%以上のシェアを維持しているなかで、NAND型メモリ市場でも60%に迫る圧倒的なシェアを確保することになる。

21日、市場調査会社オムディア(Omdia )によると今年の第2四半期の売上げを基準にして、サムスン電子とSKハイニックスのDRAM市場でのシェアはそれぞれ42.1%と30.2%だ。韓国企業のシェアが72.3%にもなる。しかしNAND型フラッシュメモリ市場はDRAM市場とは状況が異なる。サムスン電子が33.8%のシェアで圧倒的1位だが、SKハイニックスは11.4%のシェアで世界5位にとどまっている。国内企業のシェア合計も45%と半分に満たない。

SKハイニックスがインテルのNAND事業の買収を仕上げれば、このような状況は180度変化する。 SKハイニックスがNAND型メモリ市場で4位事業者のインテル(11.5%)を買収すると、韓国企業のNAND市場のシェアは56.6%に急騰し、DRAMに続いてNAND型部門でも「K-メモリ」の優位性を強固にすることができるようになる。

■ メモリ半導体市場で韓国が圧倒的シェアを

DRAMとNAND型を合わせたメモリー半導体市場全体のシェアも、59.7%から65%に上がることになる。需要と供給によって価格が敏感に動く半導体市場で、メモリ半導体供給量の3分の2を韓国企業が担当することになるわけだ。

ある半導体業界の関係者は、「今は中央処理装置(CPU)などの非メモリ半導体に集中しているが、Intelは1970年に世界初のDRAM半導体を発明したメモリー半導体の元祖企業」だとし、「韓国企業がメモリー半導体元祖企業の事業を買収し、これを土台に韓国企業が圧倒的なシェアの確保に成功したということは、韓国が米国と日本を抜いてメモリ半導体産業を実質的に主導することになったことを意味する」と語った。

■ 関連の技術革新も期待

半導体業界では市場シェアよりもさらに重要な期待効果として技術革新の加速化をあげている。安定した二強構図を形成したサムスン電子とSKハイニックスが善意の競争を繰り広げ、技術革新を成し遂げて韓国半導体産業の競争力をさらに強化するだろうという期待が小さくない。

実際にDRAMの場合、サムスン電子とSKハイニックスは長いあいだ1位と2位を維持しながら、新製品の開発競争を繰り広げてきた。 10ナノメートル級DRAMの場合、サムスン電子が2017年12月に第2世代の製品を出荷すると、SKハイニックスが11ヶ月後の2018年11月に開発に成功し、サムスン電子が第3世代の製品を2019年3月に開発すると、SKハイニックスが7ヶ月後に製品の開発に成功するなど、競争を通じて韓国DRAMの市場支配力を堅くした。

サムスン電子が人工知能(AI)・マシンラーニングなどに特化した高帯域幅のメモリ(HBM2E)製品を今年2月に初めてアナウンスすると、SKハイニックスは今月次世代DRAMであるDDR5を世界で初めて発売するなど、サムスン電子とSKハイニックスは先となり後ろとなり、グローバル半導体市場、さらには情報通信技術(ICT)産業の発展を導いてきた。

今回のビッグディールでNAND型フラッシュメモリ-分野でも、DRAMと同様の技術革新競争が行われるものと業界では見ている。 NAND型の場合はDRAMプロセスの微細化競争と同様に、集積度を高める競争が激しい。サムスン電子が2013年8月に世界初の3次元(3D)垂直構造を適用した24段のNAND型フラッシュメモリ(1世代3D V NAND型)を開発した後に超格差を維持しているなかで、SKハイニックスもサムスン電子を追撃し、2018年11月に世界初の96段4D NAND型フラッシュメモリの開発に成功するなど、技術力を大幅に引き上げた。

半導体業界ではSKハイニックスによるインテルの事業買収が、韓国企業のNAND型の競争力強化に新しい転機になることを期待している。 NAND型フラッシュの性能を改善するためには、集積度を高めるだけでなく、データの処理順序を決定する脳の役割をはたす「コントローラ」と、これを制御するためのソフトウェアである「ファームウェア」などのソリューションの性能を向上させる必要があり、インテルはNANDフラッシュ・ソリューションの分野で世界最高水準の技術力を保有しているからだ。

■ 韓国内のメモリ産業に寄与

専門家らは、国内企業によるメモリ市場の席巻は国内半導体の生態系育成にも役立つものと期待する。

K-メモリの生産拡大は国内の「ソブジャン(素部装/素材・部品・装置)」企業の販路拡大と研究開発(R&D)を強化し、投資拡大に肯定的な影響を及ぼしている。 K-メモリを通じて検証されたソブジャン企業はグローバルな「強小企業(力のある中小企業)」に成長することができるという指摘だ。ノ・グンチャン現代証券アナリストは、「(SKハイニックスのNAND市場シェア拡大は)長期的には韓国のメモリ半導体素材と部品産業の成長にも肯定的な影響を与えるだろう」と予想した

「K-メモリ」時代の幕開けは、雇用創出と国内景気の活性化にも大きな助けとなる見通しだ。今年上半期の事業報告書によると、サムスン電子の半導体人材は5万6022人にのぼる。 SKハイニックスの場合は、SKグループ編入前の2011年の従業員の数は1万9600人で2万人に満たないが、今年の上半期は2万8609人に増えた。

今年の9月末時点の輸出全体に半導体が占める割合は19.8%に達するほど、半導体企業が国内経済に占める割合も強大だ。サムスン電子とSKハイニックスは昨年は9兆1000億ウォンの法人税を納付したが、これは時価総額上位50社のうちで連結包括損益計算書を開示した18社の法人税費用合計の59%に達している。産業通商資源部によると、2018年に半導体輸出額は1000億ドルを突破したが、歴史の中で単一の完成品の輸出が1000億ドルを超えた事例はドイツの自動車(2004年)、アメリカの航空機(2013年)など計6つの例に過ぎない。
  • 毎日経済_ノ・ヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-10-22 06:19:54