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SK、「水素事業推進団」新設…水素市場に本格進出


SKは世界的に親環境(環境にやさしい)エネルギー源として急成長している水素事業に本格的に進出する。国内水素市場の生態系を造成して、世界の経営話題である環境・社会・ガバナンス(ESG)経営までを加速するという戦略とみられる。

SK(株)は1日、水素事業担当組織である「水素事業推進団」を新設すると発表した。推進団長は今年の役員人事で発表される予定であり、それらの人材はエネルギー関連会社であるSKイノベーション、SK E&Sなど関連会社の20人あまりで構成された。 SKの内部的に今年の初めから推進された水素事業は、△水素の大量生産体制構築を通じた水素市場への進出、△生産・流通・供給バリューチェーンを形成、△水素の核心技術を確保するための技術企業の投資及びグローバル市場の攻略、などが主な内容だ。

親環境再生可能エネルギーは、崔泰源(チェ・テウォン)SK会長がずっと関心を持ってきた分野だ。 2018年のCEOセミナーで「親環境転換のための技術開発など、具体的な戦略を整えて欲しい」と言及したことがあり、今年の10月に開かれたCEOセミナーでも「環境に配慮する努力はすべての関連会社がそれぞれの事業に合わせて着実に推進してほしい」と注文した。

国内の水素産業は現在、水素自動車の普及拡大などの青写真はあふれ出ているが、実際にプレイヤーが活躍できる社会的インフラは不十分な状況だ。 SKの今回の水素事業は、国内の水素産業が本格的に成長できる生態系づくりに乗り出す動きだという分析だ。

SK(株)はまずグループが保有するインフラを活用して水素を供給していく予定だ。 SK(株)の子会社であるSK E&Sを中心に、2023年から年間3万トン規模の液化水素を供給する計画だ。

「ブルー水素」(二酸化炭素を捕集して保存した水素)の大量生産体制も稼動する方針だ。 SK E&Sは液化天然ガス(LNG)を年間300万トン以上直輸入している国内最大の民間LNG事業者であり、SK E&Sが大量確保した天然ガスを活用し、2025年から25万トン規模のブルー水素を生産する計画だ。長期的には太陽光や風力などの再生可能エネルギーを活用した「グリーン水素」の生産事業も推進する。

SKイノベーションは「副生水素」を供給する役割を担う。副生水素とは、石油化学工場で生産工程の中で付加的に生産される水素であり、リサイクルされずに捨てられるケースがほとんどだった。 SKイノベーション傘下のSK仁川石油化学事業は、水素エネルギーの最大需要先である首都圏に隣接していることから、水素輸送に伴うコストを削減することができる利点がある。 SK(株)は水素の生産だけでなく、流通・供給に至るバリューチェーンを統合運営することにより、事業の安定性と持続性を高める計画だ。現在、水素自動車の普及は充電インフラの不足などが原因で車両の拡散に限界があるという問題点がずっと提起されてきた。 SKは石油・天然ガスなどの既存事業で培ってきたエネルギーの生態系づくりの能力を、今回の水素事業を通じて最大限に発揮できるものと期待される。

SK(株)は将来のグローバル水素市場攻略にも乗り出す計画だ。このために水素関連の源泉技術を保有している海外企業への投資はもちろん、グローバル・パートナーシップの締結などで水素事業の競争力を早期に確保し、これを基盤に中国やベトナムなどのアジア市場を攻略するという目標だ。

SK(株)は今回の水素市場への進出で、2025年までにグループレベルで30兆ウォン規模の純資産価値(NAV)を創出できるものと見ている。SK(株)の関係者は、「これまで蓄積されたエネルギー事業の力量を環境にやさしい水素生態系を造成するために結集することにより、国内はもちろん、世界市場でもESG経営のリーダーとして位置づけられるだろう」と述べた。
  • SK、「水素事業推進団」新設…水素市場に本格進出
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  • 毎日経済_イ・ユンジェ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-01 17:48:52




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