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韓セルトリオン、コロナ治療薬の1月出荷を期待

食品薬品安全処に条件付許可を申請 

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今週、セルトリオン(Celltrion)は開発中のコロナ19抗体治療剤(CT-P59)について、食品医薬品安全処に条件付き許可(緊急使用承認)を申請する。

セルトリオンのキ・ウソン代表取締役副会長(写真)は28日、ソウル市龍山で開かれたバイオイベントでの発表を通じて、「年末までに条件付き許可申請を行うための、最終段階まで準備ができている」とし、「すぐにでも明るいニュースを聞くことができるだろう」と述べた。

条件付き許可とは、コロナ19のように生命を脅かす疾病に対し、既存の方法では治療ができない場合には臨床第2相の結果だけで新薬や治療法の緊急販売を許可することだ。食品薬品安全処は申請を受理して40日以内に許可するかどうかを決定しなければならないだけに、早ければ来年1月中旬以降にセルトリオン製の抗体治療剤が国内で初めて発売されると見られる。キ・ウソン副会長は特に「最近、英国で変異(コロナ19ウイルス)が出てきているが、米国とのコラボレーションしてテストしている」とし、「CT-P59は変異ウイルスも中和作用(コロナウイルスの無力化)を行うだけに、(変異を)大きく恐れなくてもいいだろう」と強調した。

キ・ソンウ副会長はコロナ19の拡散を防ぐために、早期診断の重要性も強調した。キ副会長は、「早期診断を通じて確定者にわが社の治療剤を早期に投与すると、重度にいたらず軽症の状態で完治できる」と説明した。また、同氏は「(セルトリオンのコロナ19抗体治療剤は)既存のバイオシミラー(バイオ複製医薬品)よりも収益率が良い」とし、「抗体治療薬剤の出荷で来年の当社の売上げは、今年よりもはるかに良くなるだろう」と語った。

セルトリオンは国内の患者40人を含めて、ルーマニアと米国およびスペインで計327人を対象に臨床第2相を終え、許可申請のための臨床データの分析作業を先月24日に終えたことが確認された。セルトリオンはすでに10万人分の抗体治療剤の生産を終えた状態で、来年に150万~200万人分のコロナ抗体治療剤を供給する予定だ。セルトリオンは国内ではコロナ抗体治療剤を原価レベルで販売する予定であり、海外からは通常価格で受けて、一定の収益を出す計画だ。現在、米国食品医薬品局(FDA)の品目許可を受けたイーライリリー(Eli Lilly)社とリジェネロン(Regeneron)社の抗体治療剤の価格は400万~450万ウォンで、セルトリオンはこれよりは低い価格で海外に供給する方針だ。

セルトリオングループの徐廷珍(ソ・ヂョンヂン)会長の年末の引退について、キ副会長は「頼りになる方がいなくなるということについて、私を含めて多くの人が心配している」と言いながらも「2030年までに(営業利益ベースで)グローバルトップ10の製薬会社への跳躍という目標は予定通り推進されるだろう」とした。

このように抗体治療剤の許可申請が差し迫ったなかで、セルトリオンの経営陣は内部の従業員に株取引き禁止令を下した。セルトリオンは前日、社員に文字・メールなどで治療薬の許可まではセルトリオングループの上場企業3社(セルトリオン、セルトリオンヘルスケア、セルトリオン製薬)に対する株式取引きを禁止すると発表した。

セルトリオンは「コロナ19治療剤の開発によって、社の従業員の株式売買は社会的な関心はもちろん、個人の法的責任まで問題になることがありうる」とし、「製品許可時まですべての従業員とその家族に対するセルトリオングループ上場企業の株式取引きを禁止する」と述べた。

これとともに、コロナ19の治療と関連して取得した情報の内部共有および外部伝達行為も禁止すると付け加えた。セルトリオンは24日の公示を通じて、先月から今月までの役員と親戚8人が総3万株を売ったと公示している。
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  • 毎日経済_キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-28 17:40:09




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