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現代自、中国に水素燃料電池工場を建設

急流に乗る「HTWO」事業 

現代自動車グループは中国に海外初の水素燃料電池システムの生産工場を建てる。

5日の政府と業界によると、韓国産業通商資源部は最近になって産業技術保護委員会を開き、現代自動車グループの水素燃料電池システムに対する技術輸出の承認を議決した。水素燃料電池システムは水素を活用して電気を作る装置で、これによって親環境(環境に優しい)自動車である水素燃料電池車が製造される。 2013年に世界初の水素燃料電池車「ツーソンix」の量産を開始した現代自動車グループは、独自に保有する技術を土台に水素燃料電池システムの生産工場を海外に拡大することで、関連産業を育てていく計画だ。

現代自動車グループは中国の広州に最初の国外生産基地を建設することを目指して建設し、昨年は産業部に技術輸出承認を申請している。水素燃料電池システムは政府の支援を受けて開発された国家核心技術であり、関連技術の輸出時における法令にしたがって産業技術保護上の承認を得なければならない。政府はその審査によって現代自動車グループの中国内の生産拠点の構築が肯定的だと判断し、今回輸出を承認した。

ただし輸出の件については現在、現代自動車グループが中国政府と詰めの交渉を進めているところだ。交渉が最終的に妥結されて工場設立が推進されると、現代自動車グループは今年中に広州に工場を建てる計画だ。まだ交渉が完了していないだけに、現代自動車グループも当該の工場の年間生産能力目標や着工時期などを明らかにしないでいる。

現代自動車は2018年に出荷した「NEXO(ネクソ)」を通じて、全世界の水素燃料電池車の市場を掌握している。 2019年に4987台が売れてこの部門の世界1位になったネクソは、昨年の上半期にも世界で最も多い3292台が売れた。特に現代自動車は昨年7月、世界初の30トン級の大型水素電気トラックを量産・輸出するなど、これまで水素燃料電池車の市場拡大を牽引してきた。

目を引くのは現代自動車グループが最近、水素燃料電池システムの生産そのものにも注目し、この部門の商業化に乗り出したという点だ。昨年末、現代自動車グループは「最高経営責任者(CEO)インベスターデー」行事を通じて、水素燃料電池のブランド「HTWO(エイチツー)」を年内に出荷すると発表した。水素を意味する分子式(H2)であり、水素(Hydrogen)と人類(Humanity)という水素燃料電池事業の二つの軸の表現したブランドを通じて、現代自動車は国内・欧州・米国・中国などの4大拠点を中心に本格的な事業拡大に乗り出す予定だ。

現在、現代モービスが国内工場で水素燃料電池システムを生産している現代自動車グループは、HTWOブランドの出荷と国外生産基地の建設で、2030年までに水素燃料電池を年間70万を世界市場で販売するという目標を持っている。

現代自動車グループが最初の国外水素燃料電池の生産拠点として中国を選んだのは、中国の水素関連市場がちょうど形成され始めた初期の段階を踏んでいるからだ。現地の技術標準を先取りする企業が、中国内の膨張する水素市場を主導する見通しだ。実際にネクソと競合している水素燃料電池車「MIRAI」を生産する日トヨタは、2017年に中国江蘇省に水素ステーションを建設した。このほかに加バラード(Ballard)、独ボッシュ(Bosch)、米ヌベラ(Nuvera)などの水素燃料電池企業も中国内に工場と技術研究所を建てたり、現地の大学・研究機関との協力を拡大しているところだ。

業界関係者は「現代自動車が水素車だけでなく、水素燃料電池の分野でも積極的にグローバル市場の攻略に乗り出す見通し」だとし、「巨大市場の中国から先取りして、米国と欧州などの他の拠点市場への進出も検討することになるだろう」と語った。
  • 毎日経済_ソ・ジヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-01-05 21:19:30




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