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「車両用半導体大乱」…現代・起亜自も生産調整


車両用半導体の不足で世界の各自動車企業が工場の稼働停止など相次ぐ減産に突入したなかで、現代自動車と起亜自動車も特別生産勤務の中断を拡大している。これまでの半導体供給不足の事態の中でも「マルチソーシングシステム」で対処してきた現代自動車・起亜自動車も、生産量の調整が避けられないと判断したわけだ。

5日の業界によると、現代自動車蔚山工場は去る1日、第1~第5工場すべてで特別勤務を行わなかった。工場内の一部の工事を除いて、完成車の製造特別勤務を実施しなかった。 3月の最初の週末の6日にも、第2工場と第4・5工場の一部ラインでのみ特別勤務を実施する。

現代自動車蔚山第1工場は、初の専用電気自動車「IONIQ 5(アイオニック5)」の量産に突入するまでは特別勤務を実施しないことにした。第2工場は3月の最初の週に特別勤務を実施するが、半導体の需給問題で次週の特別勤務の実施は未定だ。第3~5工場もまた、毎週の販売・生産会議を通じた在庫量のチェックによって次週の生産計画を立てることにした。

特別勤務はふつう一ヶ月単位でスケジュールを組むが、週単位のスケジュールを組みながら車両用半導体の供給不足による生産量を調節すると思われる。業界関係者は、「世界の半導体需給状況を見ると、3月に入って国内完成車業界への危機が全体的に広がる恐れが高い」とし、「今後の特別勤務だけでなく、通常の稼動にも支障が生じることがある」と語った。

起亜自動車の代表車種である「K」シリーズと「ソレント」「モハーベ」などを生産するキア京畿道華城工場は最近、3月は完成車の生産特別勤務をまったく行わない方針を立てた。起亜自動車の関係者は「昨年下半期から車両用半導体素子の需給難が発生しはじめた」とし、「これまでの部品需給のために最大限努力し、物量確保を通じて安定した生産ラインを運営してきたが、最近になって半導体素子の確保が難しくなった」と背景を説明した。

特に起亜自動車華城工場はこれまで主力として生産してきたソレントとニーロに投入される部品のうち、クラスタとハイブリッド電力制御モジュール(HPCU)、無線通信装置(OBE)、パワーウィンド用モーターなどの確保に難航している。これらの部品に使用される半導体素子が、最近は在庫切れをおこすほど貴重品になったからだ。 1トントラック「ボンゴ」を生産する光州工場3工場も、3月は特別勤務を実施していないことが伝えられた。


起亜自動車華城工場の関係者は、「当該部品のなかの半導体素子の確保が難しいと予想されるだけに、3月の完成車生産特別勤務はやむをえず行えないものと見られる」とし、「半導体供給状況を継続的にチェックしつつ、可能な限り早期に物量を確保して生産ラインを再び安定して運営できるように最善を尽くしたい」と語った。

現代自動車側は「車両用半導体の在庫を保有しているモデルを中心に生産ラインを稼動している」とし、「在庫がほとんど無くなったた車両については、汎用半導体を優先投入して生産を続けている」と説明した。
  • 毎日経済 | ソ・ヂヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-03-05 21:20:05




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