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釜山の月見祭りで「ムーンタンヨット」に…韓国で「テボルム」を楽しむ方法


  • 釜山の月見祭りで「ムーンタンヨット」に…韓国で「テボルム」を楽しむ方法
くやしい。不公平だ。これはすべて太陽のせいだ。すべてを明るくすることが役割なのに、時が夜だという理由だけで「陰惨」あるいは「不吉」の代名詞だとか。

ああ、さらには歌手キム・ヒョンチョル氏、「月の没落」という唄を歌ってしまった。

こりゃまずい。そこで今回の物見遊山は月の復活を確実に見せてくれるコースだ。主人公?当然、月(moon)だ。みすぼらしい「サンタン(Suntan/日焼け)」ではなくほんのりとした「ムーンタン(Moontan/月焼け)」を楽しむ「テボルム(正月十五日の月)」が目前だ。

▶ テボルムの釜山、ヨットが浮かぶ

テボルムのムーンタン(月焼け)ツアー、出発点は無条件で釜山だ。ここには最初からムーンタンロードがある。ポイントは海雲台のタルマジコゲ(月見峠)。行くのもラクだ。2号線「ムーンタンロード駅」で下車する。釜山市の愛着も格別。特許庁に「ムーンタンロード」という名称を商標登録までしたほど。カフェ路地のはしっこがまさにムーンタンロードの入り口だ。モダンなカフェ通りのすぐ隣に突然の森…って、感じも特別。ああ。さらにムーンタンロードの中、それぞれのミニ区間のキル(道)の名前をちょっとご覧なさい。「タルビッ(月光)コッチャムキル」から「月光カオンキル」に「月光パドゥキル」で「月光ハムケキル」と「月光マンナムキル」まで。

月光の精気を浴びるトラッキングが終わったら、月をきちんと見るポイントへ。海月亭(ヘウォルジョン)だ。2階建ての八角亭子が置かれたこの場所が、全国月見で最高のポイントに挙げられるのは絶妙な位置のせいだ。地図を広げたとき、南海と東海がぴったり接する「ウサギのお尻」側がまさにヘウォルジョン。ここで見る月見は「ミョンブルホジョン(名不虚伝)」だ。八角亭にのぼって月を見ると、色や大きさが普段の2倍以上に大きくなって明るいとだれもが言う。

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  • < 釜山月見祭りの様子。 [写真提供=釜山観光公社] >

カギは静けさ。当然、来る5日の小正月の日には人波が集まって、「前の人の後頭部ツアー」になるのが関の山。このような時は非常に特別なムーンタンコースがある。「ムーンタンヨット」だ。これは素晴らしい。ポンポン船ではなく、29人乗りから100人乗りまでの超大型豪華ヨットに乗って、デッキに横になって悠々と月を鑑賞する。また、コースが呆れる。夜間のサンセットタイム時の廻船区間は「広安大橋・ヌリマル・海雲台・オリュク島・二妓台(イギデ)」を巡る1時間20分のコースだ。国内唯一の100人乗り・2階建ての豪華ヨット「マイダス720」も出るので予約しておくこと。このように、ゆったりとムーンタンヨットを楽しむ費用は、驚くべきことに安い。1人当たり5万ウォン台。

忘れるところだった。ものすごいムーンタンドライブコース。松亭へと越える峠。名付けて「15まがり」だ。くねくねと15回以上もしっかりと曲がるので、ドライブ時のハンドルの回転角だけはうまく調節してね。急回転区間では、自然に隣の席の恋人とのスキンシップを楽しむことができますから。

▲ ムーンタンロード・ムーンタンヨットを楽しむTip=海雲台近くスヨン湾のヨット競技場を母港として出発するヨットBが29人乗り。マリンシティ、トンベク島、海雲台、広安大橋などを1時間のあいだ巡る。夕方、ムーンタンタイムは6時30分と8時30分の2回。利用料金は1人当たり6万ウォン。

▶ ソウルの「モンマルトル」酪山(ナクサン)

遠くへ行くこともない。地下鉄に乗って行くムーンタンロードを2つ。南山と酪山(恵化洞)だ。

262メートルの南山頂上のNタワーの前は、ソウル市内で最も有名な月見の名所。特に小正月にここを訪れる理由は、月の精気をちゃんと受けられるからだ。精気を受けるポイントはNタワー前、八角亭へ渡る側の「へそ造形物」だ。ぽこんと飛び出したこの造形物は、ここがソウルの中心、すなわち「へそ」であることを象徴する。「気」が自然に集まるので、しっかりと気を受けて月見鑑賞に乗り出せばいい。

恋人たちに最も人気のあるところは、やっぱり南山の頂上に位置する高さ236.7メートル建てのNソウルタワー。海抜480メートルに設置された展望台は、ゆっくりと回転してムーンタンを楽しんでいるソウルの風景を「パノラマビュー」で見せてくれる。

やはりアキレス腱は混雑していること。だから記者は、小正月には逆にこちらを訪れる。地下鉄恵化洞駅で降りて一気に行くことができるムーンタンの明堂、酪山公園(ナクサンゴンウォン)。こちらは韓国版「モンマルトルの丘」。奇妙だが、フランスはパリのモンマルトルの丘(標高129メートル)と丈も似ている(125メートル)。さらにここには、ほのかにムーンタンを楽しみながら、タイムマシンに乗って歴史の中に戻っていく「城郭キル・ムーンタンロード」がある。

酪山公園のソウル城郭は史跡10号。酪山から始まり、東大門と恵化門をつなぐ2.1キロの城郭が、今では歩道と一緒に復元されているので、雰囲気ともに素晴らしい。下るときはバスに乗らず、そのまま歩いてどうぞ。左側に大人の背丈の高さほどに可愛らしく立っている古い城郭の向こう、絶妙に頭を突き出した丸い満月を見ることができるだろうからだ。

▲ 南山・酪山ムーンタンロード楽しむTip=酪山公園の城郭キルは麺(ククス)のようにくねくねしている。驚くべきことは、この麺に似た道に沿って、名のある麺家(ククスチブ)が次々と並んでいるということ。アンドン式麺で有名な「ククスチブ」は歴代大統領が好んで訪れた場所で、あっさりとした味が一品。

■ ムーンタン・バケットリスト

まず月見の時間から知るべき。月が浮かぶ時刻は午後6時09分。最も高く上がったときは0時36分(ソウル基準)。以下は主なポイント。

1.ソウル漢江、セビ島

カビ島とチェビ島とソルビ島。三つの人工島がある漢江夜景ホットプレイス。延べ床面積9995平方メートル(約3000坪)のセビ島の一番上の兄貴分の「カビ島」で、漢江の橋の向こうに満杯になった月景色を抱くことができる。月光ほどに魅力的なのがここの照明。刻々といろんな色に変わる。

2.全羅南道、霊岩月出山

それこそ、月の月のための月による山だ。その名も月が湧いて出てきたという意味の「月出山(ウォルチュルサン)」。小白山脈の端だ。全国では「気」が最も強い場所として挙げられる。妙にここの岩石は、尊いといわれる麦飯石が主をなす。当然、月見の後には麦飯石温泉を楽しまねばならない。

気をたっぷりと受けた後のポヤン(保養)食は「カルナクタン」。霊岩(ヨンアム)の冬グルメで、ぷりぷりしたタコが名不虚伝の「犢川(トクチョン)タナクチマウル」が味の紀行ポイント。霊岩郡庁文化観光課(061)470-2255

3.地域別月見名堂

京畿道圏はカンウォルホン(江月軒/神勒寺)、ヘンヂュ(幸州)山城(京畿道高揚市)、道峰山の望月寺(マンウォルサ)、南漢山城(京畿道広州市)、烏頭山統一展望台、籠多峙(ノンダチ)峠、祝霊山(チュンリョンサン)、廣德峠(クァンドクコゲ)、白雲台(ペグンデ)などが挙げられる。忠清道の観光スポットは公山城(コンサンソン)、扶蘇山(プソサン)、西臺山(ソデサン)、ウェモク村、忠清南道の看月庵(カンウォルアム)、忠清北道の月留峯(ウォルリュボン)など。慶北の聞慶(ムンギョン)セジェ、文武大王陵、塔洞南山(タプトンナムサン)、海東寺の月映亭(ウォリョンジョン)なども有名。江原道圏では鏡浦台(キョンボデ)、洛山寺(ナクサンサ)、南涯港(ナメハン)、雪岳山の大青峰(テチョンボン)、點鳳山(チョムボンサン)などがポイントだ。済州島は孤根山(コグンサン)、セビョルオルム、水月峰(スウォルボン)など。
  • 毎日経済_シン・イクス旅行&レジャー専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-27 22:01:03




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