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ベール脱いだロッテコンサートホール、8月18日開館

音響設計家・豊田泰久氏が音響を担当 

  • ベール脱いだロッテコンサートホール、8月18日開館
韓国で28年ぶりに新たなクラシック専用公演場がオープンする。来る8月18日に公開するロッテコンサートホールは、1988年に完成したソウル芸術の殿堂に続き2番目にソウルに登場する2036席規模の大型クラシック専用公演場だ。19日午前、最終準備作業の真っ最中であるロッテコンサートホールを一足先に見て回った。

工事を開始してから4年6ヶ月。紆余曲折の日々だった。蚕室ロッテワールドタワー近郊ロッテワールドモール8~10階に位置するロッテコンサートホールは、当初昨年9月に開館予定であったが、コンサートホール工事現場にて作業員が死亡する事故が発生した後、工事が数ヶ月間中断されたことで開館が1年ほど遅れた。昨年9月から年末まで予定されていた10以上のオーケストラ公演を中止する課程にて雑音も多かった。

公演場1階に入ると突如舞台が目の前に広がった。客席が360度舞台を囲むビンヤード形態構造であるため、どの座席に座っても舞台との距離が他の会場に比べて近い。昨年1月に開館したフィルハーモニー・ド・パリ(Paris Philharmonie de Paris)や2003年に開館した米国ウォルト・ディズニー・コンサートホール(Walt Disney Hall)も同じ構造で、クラシック専用公演場としては最新の流行に沿った形だ。

28年ぶりに国内で披露される「クラシック専用ホール」であるだけに、クラシック公演のための最先端音響設備を兼ね備えることに重点を置いたと公演場側は説明する。日本のサントリーホールとフランスのフィルハーモニー・ド・パリの音響を担当したエンジニア豊田泰久が設計を担当した。内部を外部と完全に分離し騒音と振動を社団した「ボックス・イン・ボックス(box in box)」構造を導入し、バルコニー突出を減らして観客の頭の上を覆うルーフを最小化した。

観客席に座った際、一番目を引くには正面の壁に位置する巨大なパイプオルガンだ。2000席以上のクラシック専用公演場としては初めて設置された。4ヶ月に渡り繊細に調律作業を行っているためこの日はパイプ管のあちこちが空いていた。

芸術の殿堂に続く大規模クラシック専用公演場がソウルに入ったという知らせに、これまで国内クラシック界は膨らむ思いを抱いていた。今までは外国の有名オーケストラが韓国を訪れようとしても、相応しい場所が無いため演奏の機会を手放すことが多かったためだ。この日初めて公開されたロッテコンサートホール開館プログラムは、まずはクラシックファンの好みを刺激することができた。8月18日の開館公演にはLAフィル、ニューヨークフィル、英国フィルハーモニー管弦楽団などトップクラスの楽団と作業をし、世界の舞台で活躍中の作曲家チン・ウンスクの創作交響曲『星のこどもたちの歌』を世界で初めて演奏する。コリアンシンフォニーのイム・ホンジョン芸術監督が指揮するグスタフ・マーラーの『千人の交響曲』(8月25・27日)、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団・合唱団来韓公演(8月29・31日)、ソウル市響が演奏する中国の作曲家タン・ドゥン(譚盾)のマーシャル アーツ三部作:グリーン・デスティニー、HERO、女帝 エンペラー(11月4・5日)、「生きた伝説」85歳のオルガニストであるジャン・ギューリサイタル(9月20日)などをはじめとした22の公演を企画した。

心配もある。世宗文化会館やLGアートセンターといった多目的公演場ではないためミュージカル、オペラなどより大衆的なジャンルを扱うことができないだけに、2000席に対する有料占有率をどのように維持するかカギとなる。30年間月曜日を除いて1年間公演を開催してきた芸術の殿堂コンサートホールも2400席を80~90%満たす公演は1年間に20回ほどである状況だ。さらに芸術の殿堂のように各種講演プログラムといった副収入源がなく、収益モデルを備えるためのプログラム開発を通じて着実な観客集めが必要であると専門家たちは指摘する。
  • 毎日経済_オ・シネ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-01-19 17:02:44




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