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人力車ツアー、路地の隅々までロマンを乗せて走る

北村・人力車ツアー、大邱路地人力車、済州路地人力車 

  • 人力車ツアー、路地の隅々までロマンを乗せて走る
  • 人力車を引いているガイドのイ・ヂェフン氏は29歳の青年。北村の隅々をめぐって聞かせてくれる話は文化解説に勝るとも劣らない
    [写真=キム・ヂェフン記者]

来た。本当に人力車だ。もちろん、現代版のアップグレードバージョンだ。韓服とゴム靴の代わりに、ショートパンツのトレーニングウェアにサングラスを粋にかけた「カドナム(気難しく気高い都会の男)」がハンドルを握っている。まぶしい。さらに、人力車を引くのは10段ギアの尖端自転車だ。「北村(鍾路)人力車3大コースの中で最高の“ロマンスコース”でおもてなしいたします」。よし。今週の外出コースは人力車ツアーだ。歩けば良いのに何を人力車なのかと?どういたしまして。乗ってみてください、感じてみてください。

◇ソウル・北村(プクチョン)韓屋村...サングラスを掛けた「カドナム」と一緒に

隠されたポイントだけを選んでいく。

接線場所は北村「精読図書館」前。会うやいなや、簡単なブリーフィングが始まる。コースは3つだ。北村・韓屋村をゆっくりと見回る「166番地コース」、恋人たちのための「ロマンスコース」、年配の方々に昔の思い出をプレゼントする「歴史コース」まで。体験のために選んだコースは「ロマンスコース」。もともとは安国駅1番出口の前から景福宮を経て帰ってくる。

人力車ツアーの一番の魅力は、道の襞といえる路地隅の隅々までしっかりと見ることができるということ。ボーナスもある。味のある人力車青年の話術だ。秘密の場所を隅々見るだけでは飽き足らず、隠れている歴史まで聴かせてくれる。

最初のコースは尹潽善(ユン・ボソン)家。尹潽善もと大統領の生家ではなく古宅だ。ふつうの説明が続く。「これが九十九間にもなる大邸宅です。北村の真ん中にあるというのが信じられますか?今も依然として子孫がここに住んでいらっしゃいます」

尹潽善家が北村の路地にあるというのも初めて知ったが、それが99間建てという。興味深い話が続く。尹潽善家の目の前にそびえる建物「名門堂」にまつわる野史だ。「5.16軍事政変」で政権を握った朴正煕大統領が、警戒対象1号の尹潽善もと大統領を監視するために作られた建物だというが、スナイパーが常駐したという説もあるという殺伐とした話も聞かせてくれる。廃家のように残った古い外壁がおどろおどろしさを加える。これにつながるポイントは、荒唐にも地面だ。人力車ツアーでのみ見ることができるという名物、地面地図。そのまま踏んで通う人道に、地図が刻まれている。尹潽善家を中心に、精読図書館や徳成女中・女子高周辺を包んだ現象だ。

◇霊的存在「白松」を見る

人力車はいつのまにか尹潽善キル(道)を通って北村路キルに入る。この道の名物は400年もののイブキ。玉の汗を拭き取った青年、いつもの説明を続ける。「ここは狐の嫁入りポイントなんです。天気雨が降るとき、人力車に乗ってここにちょうど来ます。そうすると本当に幻想的な雰囲気が出ますよ」。

惜しい。日も眩しく澄んで一人だ。雨の時、またここへ来よう。次のコースは憲法裁判所。ここで何か見るものがあるのかとおっしゃるなら、旅行ヘタだ。こちらも旅行ポイントだ。建物の外壁に沿った9つの木槿レリーフが9人の裁判官を象徴することを初めて知った。ハイライトはなんといっても裏庭の白松だ。

尹潽善家の前の地面に隠れている地図。地名の間に刻まれたみぞはかつての水路があった位置だという。葉が黄金色の金色松は見たことがあっても、幹が白色がかった白松だなんて。口がぽかんと開いた。白樺のように本当に白い二本の松が、競争するように空に伸びている。樹齢は600歳。さらに驚くべきことは、国に大変なことがあるときは根元が白くなるということだ。日帝時代の1910年から1945年まで白く変わったまま成長を止めたことも、尋常ではない逸話だ。霊物の白松のすぐ右側にはパク・キュウス跡地という道標が見える。その横はあの有名な済衆院だ。

最後のコースは韓屋村。風を横切って人力車が速度を出す。そっと目を閉じた。さて、この雰囲気なんだか慣れている。デジャビューのように感じる。おそらく、私は前世でこのように人力車によく乗った「両班」ではないだろうか。

▷北村・人力車ツアー楽しむには

人力車は3人乗りだ。60分ツアーで1人当たり2万5000ウォン(小学生1万5000ウォン)。狭い3人乗りなので、大人2人に小さな子供が乗ることができる。ホームページ(rideartee.com)参照。電話予約(1666-1693)もできる。

▷選んで乗る3つの人力車コース

①ロマンスコース:安国駅1番出口~東十字閣~ギャラリー道~国立近代美術館~尹潽善家~憲法裁判所~斎洞白松~嘉会洞韓屋村

②歴史コース:昌徳宮のチケット売り場の前~昌徳宮~恩徳文化院~北村2景~洗濯場~北村1景~中央高等学校~仁村キム・ソンス家~北村文化センター

③166番地コース:光化門駅2番出口~大韓民国歴史博物館~曹渓寺~仁寺洞・文化の街~天道教会館~雲覬宮~オジンアム~益善洞韓屋村

▷大邱路地人力車...近代路地の精査旅行

  • 人力車ツアー、路地の隅々までロマンを乗せて走る
  • 大邱・近代路地をくまなく走り回る人力車[写真提供=韓国観光公社]

東大邱駅に近い地域を中心に、バックパッカーのためのゲストハウスが続々とできている。この中で最も目を引くところが北城(プクソン)路・チョンノ初等学校の裏通りにあるゲストハウス「ザ・スタイル」。名前のようにスタイルが素晴らしい。韓屋の瓦屋根が連なる路地風景が懐かしいところ。

ドミトリーは1泊1万9000ウォンから。静かな2人部屋もある。旅行者は、ここではタイのカオサン、ベトナムのデタム、バリのウブドのように情報を共有して友人を作る。ここの名物は、近代路地を人力車で巡るツアーコースだ。ゲストハウスの素敵な男性スタッフが直接客を乗せて路地隅の隅々を駆け抜ける人力車ツアーは、特に外国人女性客に爆発的な人気を呼んでいる。

▷済州路地人力車...神話を聞いて、風変わりな島体験

済州にも観光人力車がある。忠清南道出身のチョ・ドンフイさん(34・済州ライダー代表)が引く。場所は済州市の山地川噴水広場。人力車はサンヂチョン噴水広場を出発し、西埠頭灯台や済州旅客ターミナルを往復するコースを運行する。料金は20分で3000ウォンと安い方。システムは北村人力車と類似している。チョさんはコース別の路地をめぐり七星路と映画テーマ通り、難破船「ヘサン号」、済州漁港などの観光ポイントに込められた様々な由縁を観光客に聞かせてくれる。サンジチョン橋と西埠頭灯台で観光客が願いをこめれば「漢拏女神」と「風の女神」がかなえてくれるという済州神話のストーリーテリングを編みこんだレパートリーを紹介して人気。
  • 毎日経済_シン・イクス旅行&レジャー専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-30 15:56:34




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