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今年最後のオークションを飾る主人公は 「天球儀」などの古美術


  • 今年最後のオークションを飾る主人公は 「天球儀」などの古美術
  • < ソウルオークションに出品される李命基(イ・ミョンギ)『行旅風俗図』の一部 >

この間「わき役」におしやられていた古美術が、今年最後のメジャーオークションの主人公として浮上した。来週の13日と14日の二日間に行われるケイオークションとソウルオークション冬のオークションで、図録の表紙を飾ったのはすべて「古美術」だ。単色画や金煥基の作品ではなく、古美術が前面に出たのは実にひさしぶりだ。画廊街で続々と開催される古美術展示とともに、後退した古美術市場が再び活力を見出すことができるかが注目される。

ケイオークションは来る13日に総233点(推定160億ウォン)を、ソウルオークションは14日に185点(76億ウォン)をそれぞれ競売に出す。まず砲門を開くケイオークションの顔は、朝鮮時代の天文学の精髄「天球儀」だ。 1871年(高宗8年)に製作され、推定2億ウォンから6億ウォンのあいだだ。実際の天体観測のための天球儀とは構成が異なり、星座や方位まで表示されており、教育のための用途として使用されたものと推定される。

ケイオークションのイ・サンギュ代表は、「現存する天球儀は10個前後であり、今回の応募作品は木材で製作されたにもかかわらず球形や保存状態が最も良好な方」だと説明した。 2005年にソウル市の有形文化財199号に指定されている。

9~10世紀の様式を示す「三層石塔」も出品されて目を引く。長い歳月で破損して複数回の保守の痕跡があるが、後期新羅の石塔様式を保っていることから注目を集めている。先月27日、ソウルオークション香港オークションで韓国美術品で最高記録を塗り替えた金煥基の作品も多数出品される。 1965年作『エコー』は12億ウォンから20億ウォンで出品される。

ソウルオークションも古美術品で今年の大長征を終える。特に最近、外国から返還された貴重な6点を、「帰還」というタイトルで公開取引を行う予定であることから注目を集めている。最も目を引く作品は肖像画に卓越した〈華山館(ファサングァン)〉李命基(イ・ミョンギ)が6幅の屏風に描いた『行旅風俗図』だ。旅の途にあるソンビ(士人)の風景を描いたもので、1817年に製作されたものと推定される。推定6億~10億ウォンで、今回のオークションの最高価格だ。李命基の代表作は国立中央博物館の所蔵品である『徐直修肖像』(宝物)だ。細筆で顔にういたシミまで表現した描写が圧巻だ。

  • 今年最後のオークションを飾る主人公は 「天球儀」などの古美術
  • < ケイオークションに出品された「天球儀」 >

粛宗(スクチョン)の北伐意志を盛り込んだ『遼薊關防地図』(推定4億~8億ウォン)と〈石芝(ソクチ)〉蔡龍臣(チェ・ヨンシン)の『勉庵崔益鉉肖像』(6000万~1億ウォン)、作者不詳の『三国志演義図』(4億~8億ウォン)と〈秋史(チュサ)〉金正喜(キム・ヂョンヒ)の『行書対連』(7000万~1億5000万ウォン)、「靑磁饕餮紋鼎形香爐」(推定価格未定)なども日本と米国から帰ってきてオークションで初公開された作品だ。

ソウルオークションの関係者は、「わが国の文化財の外国搬出を許さない文化財保護法の特性を勘案し、これまでソウルオークションは古美術の展示を第3世界の香港で主に開いたが、今回の6点は国内の何人かの所蔵家が最近、米国や日本で購入した文化財だ」と説明した。

最後のオークションを控え、ソウルオークションとケイオークションの今年の実績も関心を集めている。昨年、ソウルオークションは総落札総額1081億ウォンを記録して、史上最大の実績を記録した。

12月のオークションを控えた現在の落札総額は794億ウォン。最後のオークションが成功的に行われても、900億ウォン台には及ばないものと観測される。落札総額679億ウォンで最大の実績を記録したケイオークションの、現在までの記録は550億ウォン。ケイオークションのプレビューは13日まで。オークションは13日午後5時、新沙洞のケイオークション社屋だ。 (02)3479-8888。ソウルオークションのプレビューは13日まで。オークションは14日午後4時から平倉洞のソウルオークションハウス。 (02)395-0330。
  • 毎日経済_イ・ヒャンヒ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-12-10 09:11:49




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