ミュージカル公演界に地殻変動…財政の健全性が作品性ほど主要な話題に

ショーノートとプレーングローバルが合弁会社を設立 

しばらく前に公演を1日後に控えて貸館料を一銭も支払うことができず、最終的に舞台に立つことができなかったミュージカル『ロッキー』の制作会社エムミュージカルアートは、『三銃士』『シンデレラ』『ジャック・ザ・リッパー』など、海外ライセンスの作品をはじめ、1000席以上の大型ミュージカルを披露してきた代表制作企画会社だった。ミュージカルマニアたちの積極的な支持を受けてきた制作会社ミュージカルヘブンの倒産、ミュージカル『二都物語』の公演中止の事態と代表者の海外逃避もわずか数年前の話だ。

後を絶たない悪材料による大型ミュージカル制作会社の資金難の懸念が再び高まっている中で、新しい風も吹いている。既存の大型ミュージカル制作会社が演劇から出発した「公演」と「作品」中心だったとしたら、「俳優」中心の「エンターテイメント」企業が続々と出師表を投げ入れて、新しく脚光を浴びている。

その中でもC-JeSカルチャーとSM C&Cが代表格だ。2社は大衆歌謡スターを中心に作品を披露してきた共通点を持つ。C-JeSエンターテイメントはチェ・ミンシク、ソン・ジヒョ、ソル・ギョングなどが所属するエンターテイメント会社だ。子会社C-JeSカルチャーはJYJのメンバーでミュージカル界のブルーチップであるキム・ジュンスの所属事務所で、パク・ヘナをはじめ、チョン・ソナなどの有名なミュージカル俳優の勧誘に拍車をかけてきた。最近、ミュージカル俳優を中心に大型ミュージカルの制作にも乗り出した。2015年の『デスノート』に続き、今年、大型創作ミュージカル『ドリアン・グレイ』を披露して話題を集めた。

SM C&Cの動きも注目を集める。SMエンターテイメント系列の会社で、アイドル中心の大型ミュージカルを制作してきた。少女時代のメンバーサニーなどが参加した『シンギング・イン・ザ・レイン』からSHINeeのキー、INFINITEソンギュなどの人気アイドルが出演して話題を集めた『イン・ザ・ハイツ』が代表的だ。ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』は今年の年末、新しいアイドルメンバーを加えて、再び舞台で披露される。既存のK-POPの消費層である10代と20代、海外ファン層をミュージカル市場へと着実に流入させていると評価を得ている。

最近では、国内最大の広報会社のプレイングローバル(代表ヨ・ジュンヨン)と制作会社ショーノート(代表キム・ヨンウク)が50億ウォンを出資して有限会社(SPC)を設立し、良質の大型ミュージカルを共同制作すると宣言した。

プレイングローバルは広告代理店で、最近、公演(ポトラック)、映画(プレインムービー)、マネジメント(プレインTPC)などへと事業領域を広げてきた。ミュージカル俳優オク・ジュヒョンとキム・ムヨルがここに所属している。

この合弁会社が注目を集めるのは「資金」について明示した部分だ。プレインの関係者は「今後、公演制作時に増資が必要な場合も両社が優先的に追加出資する計画」とし「次の公演の投資や収益で以前の公演の投資金を返済する業界の慣行には従わない」と明らかにした。

両社は年内に共同制作した作品を公開して、2017年に最初の作品を観客に披露する予定だ。

既存の大型制作会社の評価も肯定的だ。ある大型制作会社の関係者は「低迷しているミュージカル市場に新たな風が吹けばと思う」とし、「良い作品を披露することができる制作会社が多くなるということは、新しい観客流入につながる可能性が高い」と評価した。

2017年は公演統合電算網が本格的に実施される年であるだけに、今後の制作費、投資額の返還など、制作会社の財政の健全性が、作品性と同じくらい重要な話題になる見通しだ。この新生制作会社の挑戦がミュージカル市場のそよ風に終わるのか、突風となって「地殻変動」をもたらすのか、今後が期待される。
  • 毎日経済キム・ヨンジュ記者 / 写真=ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-12-11 17:01:04