トップ > カルチャー > 韓国探訪 > ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国

ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国


古宮は写真撮影を目的に訪れるのにとても良い条件を持っている。なんと「王様」が住んでいた場所ではないか。奥深い宮殿と広い庭園でつくられた昌慶宮(チャンギョングン)は、都心の中で一味違う視覚を探し出す魅力が溢れ出ている。

  • ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国
朝鮮時代の宮といえば自然と景福宮を最初に思い出すが、朝鮮の王たちはほとんどが昌徳宮にて生活した。朝鮮初期、太宗の時から景福宮に縁起の悪いことが頻繁に発生するとして昌徳宮を建てて王宮として使用したのだ。そして昌徳宮の横に別宮のように建つ昌慶宮は王位を受け継いだ世宗が上王である太宗を祭るために建てた宮だった。世宗当時に建てられた昌慶宮の最初の名前は寿康宮。昌慶宮としての歴史は成宗のときに至り、昌徳宮を修理する際に廃墟のように残っていた寿康宮を共に修理したことに始まる。当時の拡張工事により明政殿、文政殿、通明殿など主要殿閣を建ててまともな宮の姿を持つようになり、名前も昌慶宮と新しく付けられた。

  • ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国


▶ 古宮の撮影には望遠レンズを推薦

昌慶宮は壬辰倭乱(文禄の役)の際に燃え、思悼世子が米びつに閉じ込められた場所として推定されるなど悲しいエピソードが多いが、その中でもつらい事件は日本植民地時代に治下で動物園と植物園として変貌し昌慶園にまで格下げされたことだ。その名前は開放後にも続き70数年の歳月を昌慶園として呼ばれ、1984年から復元を通じて現在の姿を持つようになった。以前の姿への完璧な復元ではない、重要殿閣だけが蘇り宮殿の領域よりも公園としての領域がずっと多い寂しさはある。恐らく昌慶園に転落し動物園であった頃の姿が多く残っているようで寂しくもあるが、皮肉にもカメラ好きにはより良い風景と出会うことが出来る場所となった。古宮撮影にて宮殿の広い姿を収めるために広角レンズを手にするのもよいが、楽しい時間を過ごすためであれば望遠ズームレンズを推薦する。高くそびえる屋根と丹青を撮影するためには、望遠レンズが有利なためであり、この他にも昌慶宮で出会う多様な被写体を逃さないよう助けてくれるはずだ。

  • ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国


▶ 呼吸し動き、止まっているすべてのものが被写体

昌慶宮では目に見えるすべてのものが被写体と言っても過言ではない。庭園を作り上げている木々の種類もそれぞれ異なるため撮影するのに楽しさがあり、宮の中を飛び交う鳥、蝶、ハチなどの鳥類や虫たちも素晴らしいモデルとなってくれる。望遠レンズを持ってきた甲斐があったとしっかり感じさせるために強く勧める場所は春塘池。餌をもらって食べていた習慣によるせいか、人の影が見えれば足元に集まる鯉の群れと池の上を悠々と移動する鴨の群れ。その中でも一番の期待を受けるのがオシドリたちだ。春塘池の中央に浮かぶ島の周辺に生息する鴨を待ってワンカットを引き出すまでの間、時間が過ぎることも忘れるだろう。春塘池の横には1909年に建築され、韓国でもっとも古い洋式の温室であり暖帯植物を見ることのできる大温室があるが、現在は補修工事を進行中であるため2017年5月まで入ることが出来ない点が残念だ。

  • ソウル昌慶宮、都心の中の自然公園は撮影天国
どれほど自然被写体が良いとしても、古宮でのワントップはやはり古宮の殿閣だ。人の力で作られた建築物でありながらも、自然な趣と風合いを持つことが古宮の魅力ではないだろうか。中でも韓服を着た観覧客は無料入場が可能となって以降、韓服を来た人々やデートを楽しむカップルがとても増え、より融合した古宮撮影が可能だ。ただし、撮影を言い訳に他人の肖像権を侵害することは礼儀ではないため、モデルを交渉したり、遠い場所からのイメージ程度で満足しよう。

▶ Info 昌慶宮

場所:ソウル鍾路区昌慶宮路185

入場料:1000ウォン(満25歳~満64歳)

観覧時間:午前9時~午後6時(2~5月、9~10月)、午前9時から午後6時30分(6~8月)、午前9時~午後5時30分(11~1月)
※観覧時間1時間前入場、毎週月曜日休宮
  • MKスタイル / 写真=月刊旅行スケッチ
  • 入力 2016-12-14 08:44:07




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア