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世界で韓国映画のリメイクが盛ん「アジョシ」「トップスター」など

『怪しい彼女』『最後まで行く』版権購入競争が熾烈に/スリラーは米国、ドラマは中国で好まれる 

  • 世界で韓国映画のリメイクが盛ん「アジョシ」「トップスター」など
先月14~25日に開かれた「第67回カンヌ映画祭」。全世界の映画製作者が集まる「フィルムマーケット」は、スターが総出動する「レッドカーペット」に敗けるとも劣らない熱い関心を得た。特にここでの韓国映画『最後まで行く』は、パルムドールも羨ましくなかった。イギリスの配給会社スタジオカナル(STUDIOCANAL)をはじめ、総30カ国がリメイク版権を買って行き、映画祭に参加していない製作社もラブコールを送った。世界はいま韓国映画の中に「原石」を発掘し、加工する作業に夢中になっている。『新世界』『ザ・テロライブ』は米国で売れ、『怪しい彼女』は6月に中国で製作される予定であり、『トップスター』も中国の製作会社がリメイク権を買って行った。『加速スキャンダル』は米国に次いで、ロシアでのリメイクが確定した。

1995年、パク・チョルス監督の『301・302』が米国に売れて以来、『イルマーレ』『猟奇的な彼女』など、外国でリメイクされた作品はいくつかあったが、最近のように全世界が韓国映画に駆け寄ることはなかった。最近のリメイク熱風は一年に2億人を超える人口が映画館を訪れる、韓国映画の高まった水準を示している。

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ロッテエンターテイメントのハン・ミニョン海外配給チーム課長は、「小説や漫画を原作にしたコンテンツが多い日本では、原作契約も別途に締結しなければならないという負担があり、香港はトレンドが落ちるのに対して、韓国はオリジナルコンテンツが多く、レベルの高いジャンル映画の多い点が魅力的」だとした。

外国の映画製作会社は開発費を節約できるメリットもある。米国の映画製作会社は、映画一編のシナリオを完成するまでには300万~1000万ドルかかる。しかし、韓国映画のリメイク版権は10分の1の30万~100万ドルだった。この金をすべて払うわけでもない。18~36ヶ月のうちに製作できないと残りの80%は払わないオプション契約なので、6万~20万ドルほどで市場が検証したコンテンツを確保できるわけだ。

国別に好みの映画は違う。北米と欧州はアクションとスリラーを好む。『新世界』や『私が殺人犯だ(邦題:殺人の告白)』『最後まで行く』などの、構成がしっかりとしたジャンルが人気を集める。米国はシノプシスと設定のみを維持し、残りは独自に仕上げる。ゆえに完成作から「原作」の痕跡を見つけることは難しい。

最近になって版権の購入に積極的な中国は、ドラマの流麗なロマンチックコメディを好む。昨年、中国で封切りした韓国リメイク作の中で最高の収入(約270億ウォン)をあげた『別れの契約』は、韓国メロ映画『ラストプレゼント』をロマンチックコメディーとして脚色して成功した。中国側のラブコールを受けた『トップスター』と『怪しい彼女』も、ヒューマニズムとコミックがないまぜになったドラマだ。インドはジャンルを選ばない。コミックアクション『7級公務員』からフィルム・ノワール『アヂョシ(おじさん)』まで多様だ。またインドは一度に映画10本ずつをまとめて買う「太っ腹購入」だ。原作を助詞ひとつ変えずに同じように作り、すぐに撮影することも特徴だ。

ハン・ミニョン課長は、「版権市場で中国が大口顧客として浮上している。『全国のど自慢』『プランマン』などの、新鮮な発想が際立つドラマやロマンス物に関心が高い」とした。

版権が売れた作品が現地封切りとして帰結しない点は、今後解決すべき問題だ。また、現地封切り作品の中で成功作は皆無だ。昨年、米国で封切りした『オールドボーイ』は批評と興行のすべてで惨敗した。

ショーボックス(SHOWBOX)のチョン・スヂン海外事業チーム課長は、「今までリメイク版権が売れた作品は多かったが、実際の封切り作は指で数えられるほどだ。これからは版権販売から踏み出して、現地製作されるように常に協議してチェックすることが重要だ。原作者と協議する余地を与えてくれるパートナーに会い、製作の糸口を開かなくては」と語った。
  • 毎日経済_イ・ソニ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-22 17:21:57




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