仁寺洞の通仁画廊で朴栖甫画伯が絶賛した「タルハンアリ」に会う…6月11日まで


  • < タルハンアリを絶賛する朴栖甫画伯とポーズをとるイ・ヨンスン作家(左) >

「没入の境地に上がったね」。

「単色画の巨匠」朴栖甫(パク・ソボ)画伯(86)の口から感嘆の声がもれた。数年前、ソウル市仁寺洞の通仁画廊(トンインファラン)を訪問したパク・ソボ画伯は、18世紀の朝鮮白磁そっくりの大きな「タルハンアリ(月壺)」から容易に目を離すことができなかった。彼は「形式やテクニックを超えた境地が感じられる」と感嘆を重ねた。尋ねてみると金完圭(キム・ワンギュ)通仁グループ会長が発掘した作家イ・ヨンスン氏(60)の作品だった。

コレクターとしての眼力でも有名なパク・ソボは「現存するタルハンアリ作家の中で最高」と、イ・ヨンスンの作品を直接購入した。

パク・ソボが絶賛したイ・ヨンスンの個展が通仁画廊で開かれる。作家イ・ヨンスンの履歴はやや特異だ。美術や陶芸専攻ではない。昔の陶磁器(骨董)の修理と復元を行っていたが、模索を行ってその境地がとても優れており、20年前から作家の道を歩いている。

イ・ヨンスン氏は「作家と呼ばれることがいまだに照れくさい」とし、「私はただどうにすれば18世紀の月壺をそのまま再現できるか、その悩んだだけだった」と語る。

イ・ヨンスン印のタルハンアリの特徴は、例えば古風な色感にある。その秘訣は土だ。

彼は「山に行って土を直接掘ってくるが、いくつか混ぜて使うので、一般的な陶磁器よりも昔のものと似ている」とし、「昔の感じの近似値に持っていくために絶えず努力している」とした。白い胎土の色と澄んだ釉薬を作るところに孤軍奮闘し、土と釉薬はひたすら自分が採取した原料だけにこだわっている。

タルハンアリはふつう背丈が50センチを超えると「特大」と呼ばれる。サムスン美術館リウムに所蔵されている白磁大壺は46センチの高さだ。 18世紀の朝鮮のユニークな遺産であるタルハンアリは、高さが40~60センチの白磁大壺だ。2つの大きな球を別々に作った後にこれを互いに重ねて壺を作り、1300度を超える窯に入れる。火の厳正な審判と忍苦の歳月を耐えたタルハンアリに、人々が慰めと崇高さを感じる理由だ。

キム・ワンギュ会長は「人為的な技巧を徹底的に排除した無定形の曲線と純白の色は、長いあいだの熟練した人間の技量と火の力がひとつに調和し、人が作った芸術品にもかかわらず、まるで自然を見るような感動を与える」と評した。

京畿道の驪州(ヨジュ)で作業しているイ・ヨンスン氏は「作れば作るほど、不足を感じる」とし「昔の先祖たちの味を出すのがわたしの作業の目標」だと語る。自分を低くして空っぽにすることが、まさに空っぽのタルハンアリと似ている。展示は6月11日まで。
  • 毎日経済 イ・ヒャンフィ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-05-26 15:56:32