歳月と自然がもたらした石の芸術…ソウル「ウリイェットル博物館」


  • ウリイェットル博物館のボクス館にあるトルチャンスン。 写真提供=ウリイェットル博物館



博物館。ありふれて使う単語も解けばまた違って見える。広い博と万物の物に館。並べると「広い万物の家」。広い万物の館「博物館」はちょっと考えるとデッドスペースのようだ。というのも、集めたものといえばことごとく私たちの日常とは無関係な古いものばかりだからだ。それもそのはず、遺物と言わなかっただろうか。ところが、だ。

これが果たしてそのすべてだろうか。本当に博物館は死んだものの溜まり場であり、時間さえも止まった空間であるだけだろうか。そんなはずはない。真実は正反対だ。死んだような遺物に息を吹き込んで、再び生き返って息を吹き返すようにするところ。昔の遺物の一つ一つにしみ込んだ当時の文化的な香りをひっそりと蘇らせてくれるところ。これこそ広い万物の館が持つ魔術的な力であり、隠された秘密だ。この地の博物館は今も生きていて、その中にある数多くの遺物も生きている。

「博物館は生きている」は、韓国の隅々にまで息づく博物館を見てまわるコーナーだ。初回はソウル市城北区大使館路に位置した「ウリイェットル博物館」を紹介する。

昔の言葉に「口碑伝承」というものがある。 「口碑」は口から口へと受け継がれてきて、言葉が石碑のように堅固になるという意味だ。言葉がこうなのに、石に刻まれた「イェットル文化」ならどうだろうか。言うまでもなく最も長く生きて呼吸する貴重な文化資産になる。

イェットル文化は人が作って、自然と時間が完成させる。当代最高の彫刻家である石工たちは、一度作った「石人」は死滅せず、子々孫々まで続くことをはっきりと知っていた。ある世代ある時代だけを慰労するわけではないので、真心を込めて刻んで削って整えた。かなりの忍耐を必要とする物理的・精神的苦行だ。完成した石人は日差しと風雨や雪に耐え、長い年月によって古色蒼然となる。

2015年にオープンしたウリイェットル博物館は、6つの展示館に分かれている。返還遺物館、童子館、ボクス館(チャンスン館)、刺繍管、近現代絵画館、野外展示館だ。 2000年に京畿道龍仁にセヂュンイェットル博物館という国内初の石造遺物の専門博物館が開館されたことに続き、2015年にソウル市城北洞のウリイェットル博物館開の館にまで続いた。敷地面積5000坪に建物の延べ面積1000坪規模だ。博物館内には総1250点の石造遺物、280点あまりの刺繍作品、100点あまりの近現代絵画がある。

この博物館は国内外に散らばった韓国の石造遺物を大量に集めた空間であるという点で異色だ。日本から返還された文化財を展示する還収遺物館から、文人石、將軍石、童子石、、ボクス(チャンスン)、石塔、仏像などの異彩の石片が並んでいる。昔の石片は寺院装飾や墓祭用の石片にとどまらもない。その中に漂う先人たちの生活の中の哲学の知恵に、私たちの目線で向き合うことができる。私たちの生活の普遍的価値、壽福康寧(体が健康で快適に長く暮らす)に向けた先人たちの希望までもだ。

さて週末にちょっとここに立ち寄って、「イェットル文化」の精髄を呼吸してみるのはいかがだろうか。
  • 毎日経済キム・シギュン記者
  • 入力 2018-01-19 16:52:41