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ロングパディングを「ヨルゴン」する親たち


  • ロングパディングを「ヨルゴン」する親たち

「ナショナルジオグラフィック」を買って欲しいと言う息子をほほえましく眺め、「いよいよこいつが英語の勉強をするんだ」と考える父親がいるとすれば、このような親の考えは食い違いである可能性が高い。「ディスカバリー」や「カッパ」も同じだ。ブランド名を聞いた父親が、自分が買いたい輸入車や過去に流行した腕時計を思い浮かべて話を始めたならば、会話は深い泥沼に陥って冷たい気候がさらに寒く感じられるだろう。父親は「息子との会話が必要だ」という事実だけを再確認することになるだろう。

ナショナルジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC)やディスカバリー(DISCOVERY)、カッパ(Kappa)は最近の「1020世代」が好むロングパディングのブランドだ。

本格的なロングパディングの季節が到来し、これらのブランドはしばしば話題になったりするが、親の世代にとってはおなじみのように聞きなれない。息子や娘の意見を聞かずに親の世代になじんだブランドのロングパディングを贈り物として与えたが、お互いに厄介なことになったという話も少なからず聞くことがある。

◆ モデル・コラボに熱狂する10代

子供のファッション感性を理解するために、ヨルゴンが必要な時代だ。ファッションメーカーは流行に敏感な10~20世代を攻略するために、昼夜を置かずさまざまな商品を出している。かつて中・高生が好んだ特定のアウターは過度に高い価格で、「トゥンゴル(背骨)ブレーカー」という悪評を得ることもした。紛失事故など、副作用も発生した。また、誰もが単一の製品を選択する偏り現象が激しくなり、個性を失ったままにまるで全員が制服を着たような姿が演出されもした。

しかし今の中・高生は好むブランドも、その理由も多様だ。これまでパディングが「保温」`という機能に焦点を合わせたなら、いまやモデルやデザイン、コラボレーションが多くの影響を与えている。また、パディングは年齢・性別・ライフスタイルに合わせて選択するファッションアイテムとして浮上している。 20万ウォン前後の合理的な価格帯の製品も増えている。

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  • カッパ「サイドラインバンダロングパディング」



◆ 一般的なブランド嫌い...もう少し色は異なる

ナショナルジオグラフィックのシグネチャ製品「カイマンXロングパディング」は昨年から、発売と同時に品切れ事態を起こした人気製品だ。 6月に先行販売したこの製品は、今年の夏は記録的な猛暑にもかかわらず、初期の物量は完売を記録してリオーダーに入った。また、人気の混血モデルのハン・ヒョンミンを起用して「ハンヒョンミンパディング」という用語まで生み出した。

ディスカバリー(DISCOVERY)突風もまた激しい。ディスカバリーはビッグロゴなどの、ストリートファッションの雰囲気で若い感性を取り込んだ。多彩なグラデーションからネオンやメタリックまで、ユニークなプリントとカラーも人気の要因だ。

ディスカバリーの代表製品としては「レスター」をあげることができる。 2015年から登場したこの製品は、発売直後から毎年完売行進を続けている。ディスカバリーによると、昨年はロングパディング単一モデルで国内で最も多く販売された。昨年は21万枚が生産され、95%が売れた。

最近になって販売量が急増しているもう一つの製品は「リビングストン」で、女性の選好度が高い。若年層の選好度が高かったディスカバリーは、最近は3040世帯に購入年齢層を拡大することに注力し、さまざまな製品を発表している。

イタリアのスポーツブランドのカッパも、10代の消費が増えているブランドだ。カッパのシグネチャーロゴであるオミニを連続的に並べた「222 BANDAサイドライン」を流行の先頭に、これを冬のロングパディングに適用した「222BANDAロングパディング」「サイドラインBANDAロングパディング」が人気モデルだ。カッパは「CHARM`S(チャーム)」「A6OVE(アボーブ)」など、さまざまなコラボを通じて若い感性を掘り下げている。また、ストリートファッションの感性とユースカルチャーのトレンドを盛り込み、ファッション・スポーツブランドに拡大している。

カッパ・コリアの成長が勢いは恐ろしいほどだ。カッパは来年も、年間売上高を900億ウォン(今年800億ウォン)と予想している。昨年7月にローンチした222バンダライン商品の累積販売数は100万着に達する。

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  • フィラ「エースロングダウン」



◆ アディダス、フィラ、ノース・フェイスも10代の感性をキャッチ

親の世代が馴染んだアディダスやフィラ、ノースフェイスなども10代の好むブランドだ。

アディダス(adidas)はブランド固有の強烈な「スリーバー」をポイントにした「3STRロングダウンパーカ」の販売率が最も高い。最近のビッグロゴなどの製品アイデンティティが明確にあらわれる製品を好む現象と相まって、アディダスのスリーバーを直感的に表現して人気を集めている。影響力の大きいストーリーテラーを活用した、さまざまなコミュニケーション戦略も通じた。アディダスは最近の10代の間で大きな人気を得ている、WINNERやBLACKPINK、ソン・ナウンなどのスターだけでなく、インブリなどユーチューバーらとも継続してコラボレーションし、若年層にアピールしている。

フィラコリア(FILA KOREA)は特に女子学生に評価が高い。ビッグロゴとモデルのキム・ユジョンなどが通じたという分析だ。フィラコリアによると、「キム・ユジョンパディング」と呼ばれる「エースロングダウン」が現在最もよく出る製品だ。 2018フィラロングダウンの販売台数は、エースロングダウンを含めて前年同期比で200%増加した。フィラコリアの関係者は、「シーズン序盤であることを勘案すれば、販売の速度が非常に速いほうだ」とし、「エースロングダウンの一部のカラーはすでに再生産している」と説明した。

ノースフェイス(THE NORTH FACE)も平昌オリンピックのスポンサー効果で、若い層の人気を回復している。「スタンレーティーボールコート」はオーバーサイズのピットにスポーティーな感じで、1020代が好む代表製品だ。ダウンのような人工充填材の「ティーボール(T-BALL)」を採用し、保温性と軽量性に優れている。また収納や携帯が容易な点も魅力の要因だ。親にとっては洗濯が可能なだけに管理が楽なのが強みだ。

10代のファッションコードを理解することは、どのような意味があるのだろうか。

ファッション業界の関係者は、「青少年の世代は仲間のトレンドを追いながら、同時に主観的満足を重視する価値の消費世代でもある」とし、「特定のブランドを盲目的に好むよりも、ファッションを通じて自分のアイデンティティを表現してコミュニケーションすることに注力する」と説明した。また別の関係者は、「思春期は自分の個性を見せようと特徴がはっきりする時期なので、新しいブランドに対する選好度が非常に高い」とし、「これとともに親の世代が好んだブランドに対し慣れることでニュートロ(new-tro)という新レトロブームを作り出す重要な消費者」だとした。この関係者は続けて、「10代のファッションを通じて自分のメッセージを伝えるために強烈なだけに、10代のファッションを理解することは子供を理解する重要なコード」だと付け加えた。
  • 毎日経済_イ・ユンジェ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-23 17:24:48




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