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今日の食堂(2/2)


今日の食堂はどうだったか?味は?おかずは?店員の表情は明るかったか?腹を満たすだけの所は食堂ではないだろう。よい食べ物を食べれば人は優しくなるという言葉・・・真実だ。心に込めておく価値のある美しい食堂は多いほどいい。

彼女がすっかり惚れ込んだ 通儀洞レストラン「La Porta」


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言葉が必要ない。並んで歩く二人の視線は、迎秋門の両側に続く宮廷の石畳とプラタナスの影・古い道・低い瓦屋根に留まっている。レストランの大門の前に立つ。中に入ると小さな庭園があり、瓦を積んでつくった塀が魅力的だ。ホールにはたった3つのテーブルだけがある。改造する前、韓屋の中央が庭園だったと見られるホール上側の屋根は透明ガラスで仕切られているが、軒のように垂れた木綿の布が、昼12時の直射光線を遮ってくれた。そんなふうに降ってきた光がホールとテーブルに落ちる瞬間、招待された人たちは予約者のセンスにまず感嘆するようになる。窓際テーブルは庭園を挟んでおり、ピクニックの感じを楽しめる席だ。ホール内側には密やかな照明がある静かな席もある。

「ラ・ポルタ/La Porta」は「巨大な門」を意味するイタリア語だ。この店のオーナーシェフのミン・ユンソク氏は、コンピュータープログラマーとして働き、5~6年前に料理学校で勉強し、イタリアを流浪しながら現地の料理を覚えた後、4年前に通儀洞にこの店を整えた。

「ラ・ポルタ」はランチとディナーすべて、その日その日シェフが明け方に市場で決定したたった一種類のコースのみサーブする。例えば、天然ロブスター焼きとシチュースタイルのアスパラガス、モッツァレラチーズとビスクソースに、新鮮なトマトリダクションが調合された最初の一皿から始まるコースは、低温処理したサーモン、ボローニャスタイルのラザーニャに続く。その次のコースは梨のシャーベットだが、食事の中間にデザートスタイルのシャーベットが登場して少し戸惑いもするが、これは、その前に味わった海産物の食感を洗い出し、次のコースに移るようにとのシェフの配慮だ。実際に、冷たいシャーベットを食べてみると口の中がさっぱりとし、新しい食欲が生じる。

次のコースは真空調理した韓牛ステーキだ。しっとりとしたステーキを囲んでいるフダンソウとニンニクの茎焼きが印象的だ。ステーキは韓牛1プラス等級の肉だけを使用するが、真空料理したおかげだからだろうか?口の中で溶け出す時の鮮度が優れているようだ。デザートには手製バニラジェラートとホワイトチョコレートクランブル、そして最後の口直しにコーヒー・茶・菓子などが出る。

ラ・ポルタは村の情緒が美しく、通りの内側にあるので静かで改良韓屋が与える静けさへ客を導く。テーブルに座る瞬間、気分が良くなる魔力をもっている。しかし、やはり名品「評判の店」の傍点は料理の味がつけるもの。「美しい」と表現せざるを得ないコースが締めくくられると、私を招待してくれた相手の眼目と繊細さにありがたい気持ちが自然とでる。この店はほとんど完璧に近いサービスを提供するため、予約をしてこそ準備が可能で、それだけ料理の値段も高く「大きな感動ひとつ」が必要な時、考えてみるだけの価値のある所だ。

・価格:1人あたりランチ 7万5000ウォン/ディナー 7万5000ウォン、9万5000ウォン
・営業時間:ランチ12:00~15:00/ディナー18:00~22:00
・住所:ソウル市鍾路区通儀洞27
・問い合わせ:02-733-2023

今日の酔い覚まし 仁寺洞「チュルオンヌン コムンゴソリ」コンナムルクッパ


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名前がロマンチックだ。食事としてはコンナムルクッパ・コンナムルビビンバ・チョングクジャン定食など、豆を主な食材とする3種類のメニューを出す。特徴は主材料を惜しまずくれるという点だ。コンナムルクッパには豆もやしがたっぷり、ビビンバも同様でチョングクジャンも小食の人には多少負担に見えるほどたくさんくれる。飯床にあがる食べ物は好みによって多少物足りなく感じるかもしれない。そのような時は、青陽唐辛子でつくった薬味で味をととのえればよい。夜には軽く一杯することもできる。母酒・とうもろこしドンドン酒・ソウルマッコリ・七甲山クコの実酒・扶安クワの実酒など、地域特産酒数種類に石板へムルパジョン・カムジャジョン・キムチジョン・つぶ貝和え・豆腐キムチ・ケランマリなど、よだれが出そうなつまみ類も多い。「チュルオンヌン(緒のない琴の音)」とは、料理をつくる真心を読んでほしいというオーナーの心が込められた言葉だ。

・価格:コンナムルクッパ・コンナムルペッパン・チョングクジャンペッパンそれぞれ7000ウォン
・住所:ソウル市鍾路区仁寺洞155
・問い合わせ:02-730-2277

この店の必殺技 木洞駅「イェンナルマチャ(昔の馬車)」ミョルチフェムチム


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木洞駅の近所で一番繁盛している店のうちのひとつだ。この店で一番よく売れるメニューは「スペシャル」だ。刺身とナマコ・ホヤ・生テナガダコなど旬の海産物とわかめスープ、そしてカタクチイワシ刺身の和え物が一つのセットだ。刺身などの海産物はどの店で食べても実際、大した差がないのではないか?少しふざけるとすれば、ホヤの殻に焼酎を注いで「ホヤ酒」を飲む楽しみ程度?やはりこの店の必殺技は「ミョルチフェムチム」だ。カタクチイワシの鮮魚を酢コチュジャンにそっと混ぜて出るが、テーブルにあがる瞬間、辛くて酸っぱい香りが味覚を強く刺激し、自然と手が行くようになる。

味はやはり辛くて酸っぱい。食べてみた人なら名前を聞いただけでも唾液がたまることだろう。しかし、全般的に強い味なのでこの驚く食べ物を少しでももっと食べたいなら、箸をつける前に基本のおかずに出るわかめスープを2スプーンほど食べるのがよい。スペシャルひとつで3~4人が軽く一杯できる量だ。足りないようならメウンタンを注文すればよい。1000ウォンが追加されるメウンタンにラーメンの具を1~2個入れ、するする、ぴちゃぴちゃ食べれば今日の夜も幸せだ。

・価格:スペシャル 3万5000ウォン
・住所:ソウル市陽川区新亭洞904-6
・問い合わせ:02-2608-6755

腹が減ったときは 南山「南山ワントンカツ」ワントンカツ


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トンカツは世代を超越した人気メニューだ。韓国でとりわけ「ワントンカツ」食堂が多く人気も良くなったのには、オーナーたちのたっぷりの人心とタクシー運転手たちの熱狂的な歓呼が一役買った。ワントンカツは言葉そのまま、お盆ほどの皿をぎっしり満たす広さ、指の2節はあるように見える分厚い厚み、おまけでくれたというにはあまりにも多く見えるごはんとソース・うどんスープなど、ほとんど相撲選手団の食堂でこそみられるようなものすごいサイズのメニューだ。

「南山ワントンカツ」はワントンカツができ始めた1970~1980年代にできた店で、当時は城北洞トンカツ通りとともに運転手食堂として名声をあげ、今では老若男女誰でも訪れる名所になった。メニューも多様になり、基本のワントンカツはもちろんセンソンカツ・辛いワントンカツ・チーズワントンカツなど、客が好きな種類のトンカツとイェンナルスンドゥブ・南山うどんなどサイドメニューも取り扱っている。腹が減った日に訪れれば完璧な満腹感を楽しめる店だ。

・価格:ワントンカツ、センソンカツ、チーズワントンカツなど8000~9500ウォンのライン
・住所:ソウル市中区藝場洞8-53
・問い合わせ:02-755-3370
  • Citylife_イ・ヨングン(旅行作家)
  • 入力 2013-03-06 12:01:00




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