[シリーズ①/④] ユ・スンホ作家、文字たちのがやがや山水画

作品=bzzz200×157cm、ink on paper、2007 

  • bzzz200×157cm、ink on paper、2007


カサカサカサ…。

風が吹き、落ち葉がとめどなく飛び散り点点と散らばる。世界が目の前で点描画を描く瞬間。胸に響く場面に接するとき私たちはその瞬間を表現する適当な形容詞を思い浮かべる。

ユ・スンホ作家の作品はまさにその瞬間を点描画で表現した作品だ。彼は小さな文字を書き続けながら絵を描く。このような作品を描く作家はどんな男だろうか?彼が好きな小説本は何か?作品を見てみると人物が気になりだした。そうしてほこりがふわふわと飛ぶ国道をくねくねと熱心に走って彼がいる京畿道(キョンギド)長興(チャンフン)に行く。作品を見たら、彼はおそらくクスクス笑うような男だろう。しかし寂しさと寂しさの間に静寂に存在することができ、孤独に涙を流すことができる男のようだ。絵の中のおしゃべりとは反対に会えば言葉数が少ない男なのかもしれない。

関節が目立つ鋭敏な指を持つ…勝手に想像の翼を広げながらしばらく行くといつの間にか目的地であるカナアートセンターレジデンスに到着した。梅雨がしばらく小康状態になった夏。昼食の時間だ。これまでの湿り気を補償するかのようにギラギラと照りつける太陽の下に黒い箱型の建物が姿を現した。作業室はなぜ一様にこんなに涼しく寒いのか自然と肩を竦める。廊下に達すると特有の絵の具の匂いが鼻の中にふっと押し寄せる。507号のドアを開けた。挨拶の代わりに便器に水を流す音が大きく迎える。同時に彼がちり取りを持って手洗いから出てきた。

「山の前なので虫が多くて」ぎこちなく話す作家を見て笑いが出た。なんとなく想像した彼そのままだから。

作業室のドアの内側の上壁には「ユ・スンホ」と書かれた表札がかかっていた。「ユ」という文字はぶらぶらと手足を伸ばした人の姿で「従順な、流れるような、しなやかな」などの連想作用と合わさって間違いなく作家とのシンクロ率が100%だ。

10年前ユ・スンホの作品を見て考えた。彼はおそらく言葉の味を知っている人だろうと。練習帳に「ほろほろ」とずっと書きながら本当に文字がほろほろとしているような面白い感じがする。まるで文字が生きているように。ユ・スンホの作品をじっと見つめていると私たちが平面に書く文字たちがこそこそと動いてがやがやと耳元を鳴らす経験をすることになる。遠くから見れば平凡な山水画だが近くで見れば「やっほ~やっほ~や~ほ~」で成り立った虚像の山水画だ。指先から小さな文字が互いに手をつなぎ新しい意味が生産される喜びと歓喜の遊びがまさに彼の作品である。だからくすくす笑うようになる。さて、そういえばこのくすくすくすという文字。本当に笑っているようではないか?くすくす・・・・

文字たちの音を聞いていると甘く楽しい感覚に包まれる。おしゃべりが埋め尽くした静けさのような逆説的な多重感覚だ。私たちはユ・スンホ作家が投げてくれた青々とした空気、ミンミンと鳴く夏の声、山びこに酔いしれる。見る感覚が聞く感覚に変化する瞬間だ。歴史的にこんな共感覚を表現した作家たちは特に創意性が優れた人として評価を受ける。例えば画家のパウル・クレーはバッハの多声音楽をイメージで表現した。

文字をただ読めば左から右に順序通りに読むことになるがイメージの場合は空間に文字がざわめくようになる。時間を越えて現場感を持つようになり文字を読むのではなく「聞いたり見ることができる」ようになる。

[シリーズ①/④]ユ・スンホ作家、文字たちのがやがや山水画_bzzz200×157cm、ink on paper、2007
[シリーズ②/④]ユ・スンホ作家、文字たちのがやがや山水画_shooo129.6×72.3cm、india ink on paper、1999~2000
[シリーズ③/④]ユ・スンホ作家、文字たちのがやがや山水画_私たち、ぱっと会いましょう122×122cm、acrylic on aluminum、2010
[シリーズ④/④]ユ・スンホ作家、文字たちのがやがや山水画_アイデアスケッチの一部(コンセプトシート)作家ユ・スンホとは、
  • Luxmen_バクボミ(アートコラムニスト·ボムボム代表)
  • 入力 2012-04-26 00:00:00