「娘に聞かせたかった家族の物語」…世界が感動した『MINARI』



  • 1日、「ゴールデングローブ賞外国語映画賞」を受賞した映画『ミナリ』のチョン・イサク監督が娘を抱いて受賞の所感を伝えている。 [写真提供=NBCユニバーサル]


映画『ミナリ』は先月28日(現地時間)、第78回ゴールデングローブ賞で最優秀外国語映画賞を受賞する快挙をおさめた。米国のNBC放送を通じて生中継されたこの日の授賞式で、チョン・イサク監督(43)は俳優とスタッフや家族にいちいち言及して謝意を伝えた。娘と一緒に映像に出演した同氏は、「『ミナリ』はここに一緒にいる娘に聞かせたくて作った家族の話」だとし、「その言語は単に米国の言語あるいはそのどんな外国語よりも深い心の言語(Language of Heart)であり、今年はお互いがこの愛の言語を通じて話す方法を学ぶように願う」と述べた。

『ミナリ』は韓国系アメリカ人のチョン監督が演出し、ブラッド・ピットが設立した「プランB」が製作したアメリカ映画だが、会話の50%以上が英語でない場合、外国語映画に分類するという規定にしたがって外国語映画賞の候補に上がった。

『ミナリ』はアメリカンドリームを追ってアメリカ南部アーカンソー州の農場に定着した、韓国人家庭の話を盛り込んだ。子供の世話をするために母スンジャ(ユン・ヨジョン)が韓国から渡ってくる。互いに対立しながらも、また寄りかかりながら家族は徐々に見知らぬ土地に足をつけていく話を淡々と解いていく。スティーブン・ユアンとハン・イェリ、ユン・ヨジョン、アレン・キムなどの主要な俳優四人のアンサンブルが好評を受けた。映画評論家のキム・ヒョジョン氏は、「一人の主人公が独走する他の作品とは異なり、それぞれのキャラクターが調和を成し、映画の余白を満たしてくれるのがミナリの強み」だと説明した。

俳優たちの間では助演だが、主演格の存在感のあるユン・ヨジョンの演技が特に目立つ。ユン・ヨジョンはこれまで米国全域を巡回して26の演技賞を受賞し、米国芸能メエディアの「バラエティ」がユン・ヨジョンをアカデミー助演女優賞の候補1位にあげた。

特に現地では『ミナリ』のオスカー受賞の可能性も有力視している。アカデミーでの作品・監督・国際映画・脚本賞など4冠を席巻したポン・ジュノ監督映画『寄生虫』の受賞経路をたどっているからだ。キム映画評論家は、「シカゴ・ボストン・ニューヨークなどの主要地域をはじめとする米国各地の映画批評家協会で『ミナリ』の好評が圧倒的だったのでゴールデングローブの受賞は予見された結果であり、オスカーでも2~3つの部門受賞を狙える」とした。アカデミーは4月15日の候補発表に続き、4月25日に授賞式を開催する。

オスカー賞受賞と相関関係が高いと知られている全米映画俳優組合(SAG)とアメリカ映画協会(AFI)で認められている点が鼓舞的だ。『ミナリ』は全米映画俳優組合でアンサンブル賞(出演全員に与えられる賞)、助演女優賞、主演男優賞の計3つの部門にノミネートされ、来月4日に行われる授賞式を控えている。全米映画俳優組合賞の受賞の選定とアカデミー賞を主催する米国映画芸術科学アカデミーとの類似性が高く、「プレビューオスカー」として通じる。昨年、『寄生虫』がここで最高賞であるアンサンブル賞を獲得した。昨年、『寄生虫』に特別賞を与えたアメリカ映画協会(AFI)も『ミナリ』を2020年10大映画にあげた。この他にも『ミナリ』は米国全域を巡回し、70以上の大小の賞を獲得した。

先だって『ミナリ』は主要なセリフが英語以外の韓国語との理由で、作品賞ではなく外国語映画賞部門の候補としてのみ指名され、「人種差別」論議を経験したことも『寄生虫』の「災い転じて福」を連想させる。ポン・ジュノ監督は2019年、米国の芸能メディア「ポルチェ」とのインタビューで、「これまで20年間、韓国映画の影響力にもかかわらずオスカーへのノミネートがなかった理由は何だと思うか」という差別的な質問に、「オスカーは国際映画祭ではなく地域の行事にすぎない」と応酬して話題になった。チョン監督は最近、韓国とのメディア懇談会で「映画は家族が体験する葛藤と苦情、困難な状況でも互いを愛し、一緒に乗り越えていく姿など普遍的な人間関係を提示している」と強調した。 国内封切りは3日。
  • 毎日経済 | ソ・ジョンオン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-03-02 00:56:20