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俳優の位相は高くなるが…制作社は気苦労

ミュージカル俳優のギャラ天井知らず、収入ますます悪化/俳優の人気度が興行左右「冒険するしかない」 

  • 俳優の位相は高くなるが…制作社は気苦労
1回当たり出演料1億ウォン?

創作ミュージカル『ディセンバー(終わらない歌)』の主人公の歌手キム・ジュンスのギャランティーをめぐるうわさだ。彼が30回出演するので総ギャランティーは30億ウォンだそうだ。全体の公演製作費が55億ウォンなのに、これは本当に可能だろうか。『ディセンバー』製作社のニューは、「契約上明かせないが、1回当たり1億ウォンはあきれた額」とし、否認している。とは言え、このような噂が出回るということは、それだけミュージカル俳優のギャラが高騰しているという傍証でもある。

キム・ジュンスは、2010年に出演料として1回当たり3000万ウォンを得たと伝えられた。それ以降、ギャランティは「営業秘密」に付されたが、物価上昇率と彼の高くなった影響力を勘案すると、1回当たり3000万ウォン以上に上がったというのが公演界の推測だ。制作社ニューの関係者も、「1回当たり3000万ウォンよりさらに多く出すことは事実」だと認めた。

ミュージカル市場が過熱しつつ、俳優のギャラは天井知らずに突きあがっている。スターを大挙キャスティングしたミュージカルは、出演料が製作費の「ほぼ半分」を占めることもある。

俳優の位相が高くなり、制作社は彼らをつかむために必死になっている。俳優の家を準備してやり、酒代と旅行経費まで支えるプロデューサーたちもいる。

ある公演制作者、「この頃、俳優は神だ。うまくもてはやさないと公演をつくることができない」と訴えた。

国内で最高のチケットパワーを持つミュージカル俳優は、チョ・スンウとキム・ジュンスだ。2010年に明かされたチョン・スンウの1回当たり出演料は1800万ウォン。やはり最近のギャランティは「機密」に分類されるが、それよりはさらに多く得ると推定される。4年前、ふたりの俳優の出演料が公開され、ライバルのスター俳優たちの1回当たり出演料もともなって上昇した。ミュージカル俳優として検証を受けないアイドル歌手でさえ、1回当たり600万ウォン以上を要求する。反面、アンサンブルは1回当たり10万ウォンも貰いにくいほど、両極化が激しい。

それならばニューヨーク・ブロードウェィの俳優はどれくらい貰うのだろうか。1回当たり1万ドル(約1070万ウォン)を超える俳優が珍しくないという。

ミュージカル・プロデューサーのチョ・ヨンシン氏は「2010年のブロードウェイ俳優の最低週給は1653ドル(約175万ウォン)で、国内のアンサンブル俳優よりずっと高い。主演俳優の出演料を下げて均衡をとる反面で、国内ミュージカル作品は主人公へまとめて与える」と説明した。

国内ミュージカル俳優のギャラが上昇する原因としては、スターへ過度に依存する安逸な制作態度をあげられる。有名俳優の出演自体が広告になるため、マーケティング費用をスターへ一緒に与える。

ミュージカル評論家で順天郷(スンチョンヒャン)大教授のウォン・ジョンウォン教授は、「すぐに損害は出ないだろうが、俳優のギャラを上げた矢は、プロデューサーに戻ってくる。ミュージカル産業が急成長したにもかかわらず、大金持ちになったプロデューサーが出ないままだ。制作社の収益が悪化すると、市場の未来も暗鬱だ」と指摘した。

俳優出演料が急上昇して、輸入ミュージカルの収益は日ごとに悪化している。外国へ支払うロイヤリティと収益配当金が突き上がり、売上額80%を達成してようやく損害を免れる公演もある。

俳優の力が強くなりつつ、マネージメント会社が続々と生まれている。EMKミュージカル・カンパニーの子会社のテアトロにはオク・チュヒョン、リュ・ジョンハン、カイなどが所属しており、PLエンターテイメントはチョ・スンウ、ホン・グァンホ、キム・ソニョンを布陣している。マイケル・リー、パク・ウンテ、ヤン・ジュンモ、ブラッド・リトルはブルーステージで活動し、チョン・サンユンとチョン・ソナはカルペディエム・コリアに所属している。
  • 毎日経済_チョン・ヂヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-01-23 17:01:42




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