映画『弁護人』1000万突破目前

ストーリーテリングの力...論難も静めた/韓国映画では9番め...歴代最多記録破るか、注目/スケールよりも共感前面に出し、低予算映画の限界克服 

2014年新年の最初の月「一千万映画」の誕生が確実視される。故盧武鉉前大統領の弁護士時代を素材にした映画『弁護人』が「一千万クラブ」加入を目前にしている。15日、ボックスオフィスによると『弁護人』は947万人が鑑賞した。

映画配給会社Newは15日、「平日10万~15万人、週末20万~30万人ずつ増えるのを勘案すれば、今週末ごろ1000万観客を突破すると予想される」と明らかにした。

『弁護人』は、2004年『シルミド』以来、10回めの1000万突破作品(外国映画『アバター』を含む)となる。昨年12月18日に封切りした同映画は、封切り4日後に100万、14日めで500万、26日めには900万観客を動員した。『7番房の奇跡』『光海』『アバター』を上回る勢いだ。狂風のような速度は、変化した興行公式を証明している。

既存の「一千万作品」は巨大なスケールを前面に出した。『シルミド』や『太極旗を翻して』のような戦争ブロックバスターや、莫大な物資が投入される災難映画(『TSUNAMI』)、もしくはスター俳優たちが総出動する娯楽(『10人の泥棒たち』)がそうだ。

しかし『弁護人』は見どころより、共感を打ち出した。純制作費は42億ウォン(広報費を除く)。華麗なセットや海外撮影のような「贅沢」は見いだすことができない。昨年、スター俳優なしに1000万人を動員した『7番房の奇跡』と相通ずる点だ。

普通の人が英雄に昇華される話の骨組みは、観客の願望を投影する。また、ソン・ウソク弁護士(ソン・ガンホ)が機智を発揮して不当な権力を撃破する内容は、法廷ドラマの文法に従う。

ソン・ウソクが法廷で「国家は国民だ」と首に青筋を立てながら叫ぶシーンは、何度も何度も映写される。

チョン・チャニル評論家は、「現時代と社会雰囲気とがぴったり合わさった結果だ。抑圧されて暗い時代を生きる私たちは、ソン・ウソクを通して快感を感じる」と話した。

『弁護人』は中・壮年観客のパワーをいま一度立証した。中・壮年は家族観客の中心であり、文化消費の柱である。彼らの口に合わない場合は「1000万興行」は容易ではない。チケット前売りサイトのマックスムービーによれば、『弁護人』の前売り客は30代が34%、40代は46%を占めた。20代は18%にとどまった。

映画は「復古コード」を溶かし出して、中・壮年層にアピールした。映画には1980年代の郷愁と情緒を連想させる場面でいっぱいだ。

ソン・ウソクがアパートを訪問するときにパイナップルを買い、それを家主が小躍りして喜ぶ場面や、チャ・ドンヨン刑事(クァク・トウォン)がソン・ウソクを叩くが、愛国歌が流れるとロボットのように敬礼する場面は、その時代の微細な模様を盛り込んでいる。

あるいはまた、司法考試を準備していたソン・ウソクが肉体労働をしている間、壁に「絶対あきらめるな」と刻む場面は、悲惨な現実の中でも希望を持って努力していた時代を思い出させる。

『弁護人』が歴代最大の観客を動員した『怪物』の記録(1300万)を超えるかどうかも関心事だ。『弁護人』がまた別の波乱を起こすのか。来月が分岐点になると思われる。
  • 毎日経済_イ・ソンヒ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-01-15 17:03:53