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「ショッピング王ルイ」初回放送②あらすじ ありきたりだが幼稚ではない「シンデレラ」物語

「ショッピング王ルイ」1話 

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内容はありきたりだが幼稚ではない。心だけは裕福な無一文の田舎娘が記憶を失った後に「イケメンホームレス」となった相続男と出会い愛を育むという内容のMBC水木ドラマ『ファッション王ルイ』はありきたりなストーリーを愉快な視覚から描き出し、しっかりとお茶の間に印象を残した。

『ショッピング王ルイ』は金で何でも買える男ルイ(ソ・イングク扮)が翼のない天使コ・ボクシル(ナム・ジヒョン扮)と出会い、金では買えない愛の感情を得ていくストーリーを描くロマンチック・コメディだ。21日放送された『ショッピング王ルイ』はルイが「ショッピング王」という称号を得た経緯と田舎娘ボクシルのソウル上京記、そして正反対の位置にいる彼らが出会うまでの過程が描かれた。

ロマンチック・コメディというジャンルに合わせ、この日一番はっきりと見せた魅力はコミックだった。ショッピングを楽しむルイと、彼の後ろで保護と監視を同時に行うキム執事(オム・ヒョソプ扮)のコミック演技は最初からお茶の間の腹を抱えさせた。

どこに行ってもルイといつもセットになっている秘書兼執事キム・ホジュンは秀でた分析力を誇るが、融通などひとつも探すことができないほどに几帳面な人物だ。チェ・イルスン会長(キム・ヨンオク扮)はFM腹心として彼女が禁止令を下すたびに「お坊ちゃま、禁止です」、「雨が降っている日は外出禁止です」を叫びながら、少しでもルイに害となるのであれば積極的に引き止める人物だ。しかしとても「ルイだけを見つめる」生活をしていたため、恋愛らしい恋愛ひとつもできずに年を取った悲しい中年。生活の中で感情をしっかりと表さないキム執事が唯一感情を見せるのはルイが自分を煩わしく思うときだ。

まるで衛星のようにルイの周囲を付いて回るキム執事と、そんなキム執事を面倒ながらも唯一の友人であり保護者と考えるルイのブロマンスは笑いと切なさを同時に伝え、最初から見る面白さを高めた。

この他にも『ショッピング王ルイ』の中のキャラクターは、確実に個性を持っている。ルイとすべてが正反対と見えることができるボクシルから、孫をとても愛するあまり「マイプレ~シャス」と叫んでストーカーのような愛を見せる祖母チェ会長、実力は卓越しているがすべてが几帳面な完璧男チャ・ジュンウォン(ユン・サンヒョン扮)、感情のない賞賛と安否でマザー・テレサの仮面をつけたペク・マリ(イム・セミ扮)など、誰も平凡な人物がいない。演技の穴を見つけることができない俳優たちは、このような個性の強いキャラクターを卓越に演技し、おかげで視聴者は見る楽しみを感じることができた。

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俳優たちの演技に加えて、センスのある演出もまた視聴者を笑わせた。作品の中の優れた部分はMnet『プロデュース101』のテーマ曲である『Pick Me』に合わせて限定版だけをさっさと選び出すルイのショッピングシーンだった。「Pick Me Pick Me Pick Me Up」という歌詞に合わせて自分に話しかける商品たちを選び出すルイの姿を通じて、彼がなぜ「ショッピング王」という称号を得たのか、容易に理解できるようにした。

俳優たちの演技にセンスのある演出まで加わったことで『ショッピング王ルイ』のありきたりなシンデレラ物語もまた幼稚には感じられなかった。『ショッピング王ルイ』は典型的なシンデレラ物語だ。記憶喪失となった後、無一文のホームレスとなった相続者と、金のない貧しい女性主人公が恋に落ちるというストーリーは、これまで多くのドラマと映画の中でも使用されてきた。今はボクシルがルイを拾ったが、後日記憶を取り戻したルイがボクシルにガラスの靴を差し出した後に「ずっとずっと幸せに暮らしましたとさ」という結末を容易に推測することができる。さらに『ショッピング王ルイ』に登場するほとんどの男性たちはボクシルに恋をし、そんなボクシルを嫉妬するマリの姿を想像することは難しくない。とてもありふれているため、飽きるかもしれないシンデレラ物語だが『ショッピング王ルイ』はこれをコミックで絶妙にまぜあわせたことで、洗練さを作り出した。

このような『ファッション王ルイ』にも残念な点もあった。俳優たちの毛穴まで見えるというHD画面時代に似合わない白い画面の中で『ファッション王ルイ』の映像美を感じることができなかった。しかし、それよりもより大きな問題は同時間帯に放送される水木ドラマの中で競争力がもっとも不足しているということだ。同日に初放送されたKBS2『空港に行く道』はロマンスで差別化したことに比べ、『ショッピング王ルイ』は最近視聴率を上昇させているSBS『嫉妬の化身』と同じロマンチック・コメディを掲げた作品だ。すでに『嫉妬の化身』がロマンチック・コメディとして水木ドラマを掴んでいる中で、後発走者となる『ショッピング王ルイ』がこれを飛び越えて視聴者の視線を集めるまでの過程は容易ではないように思われる。

ありきたりではないシンデレラ物語を掲げた『ショッピング王ルイ』が継続してお茶の間の心を魅了することができるのか、注目される。

  • MBNスター クム・ピッナ記者 / 写真=MBC放送画面キャプチャー | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-09-22 09:45:09




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