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共感と笑いを届けた「ピョン・ヒョクの恋」が残したもの


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  • 共感と笑いを届けた「ピョン・ヒョクの恋」が残したもの
開始から特別だった『ピョン・ヒョクの恋』は若者たちの爽快な反乱の成功を描いて、有終の美を収めた。

3日に放送されたtvN土日ドラマ『ピョン・ヒョクの恋』(演出ソン・ヒョンウク、イ・ジョンジェ、脚本チュ・ヒョン、企画記事line、制作スタジオドラゴン、サムファネットワークス)最終回でピョン・ヒョク(シウォン扮)、ペク・ジュン(カン・ソラ扮)、クォン・ジェフン(コンミョン扮)の無謀に見えたガンスグループ変革大作戦は平凡だが正しく生きていく人々の助けに支えられて成功を収めた。ピョン・ガンス(チェ・ジェソン扮)は罪の対価を払うために獄中生活を始めたが、ガンスグループと世界は一度に変わらなかった。3人は自分の人生とガンスグループを変革するための本当の反乱のスタート地点に立った。

現実的でより痛快だった反乱の成功を見せてくれた『ピョン・ヒョクの恋』は特別だったスタートほどに意味のある仕上がりで、かけがえのない有終の美をおさめた。そこで、これまでのどのドラマとも異なっていた『ピョン・ヒョクの恋』が残したものを探ってみた。

絶対的な権力が支配する世の中に現れた超強力な弱者の痛快な反乱

『ピョン・ヒョクの恋』は、パワハラに屈しなければならない現実をストレートに皮肉しながら無力感や敗北感ではなく、痛快な反乱で爽快感をプレゼントした。ペク・ジュンは無概念のパワハラに的確な論理と覇気でしっかりと反撃して初登場から視聴者をひきつけた。ペク・ジュンにより変化して成長した事故ばかり起こす財閥3世のピョン・ヒョク、冷笑的な成功志向派クォン・ジェフンは反乱を開始し、『ピョン・ヒョクの恋』は視聴者の心からの応援を引き出した。外注用役雇用から下請け工場へのパワハラ、子会社を通じた秘密資金調達や脱税などの既成世代が作り上げた誤ったシステムと向き合った若者は彼らだけの純粋な肯定的な方法で変化を導いた。ピョン・ヒョク、ペク・ジュン、クォン・ジェフンをはじめキム・ギソプ(ソ・ヒョンチョル扮)、イ・テギョン(チェ・デチョル扮)、アン・ミヨン(ファン・ジョンミン扮)、チャン・チョルミン(カン・ヨンソク扮)など、平凡で力がないように見える人たちが連帯して絶対権力者のガンスグループを変えて、新しい世代を作っていく姿が感動を誘った。

異なる信念で相反する人生を生きていた3人の青年の成長が伝えた共感と慰め

『ピョン・ヒョクの恋』は若者への希望と慰めを伝えようとする悩みから始まった。世界の理不尽さを作った責任を若者に押し付ける既成世代の論理に屈せず、自たちの世界のルールを作っていくピョン・ヒョク、ペク・ジュン、クォン・ジェフンの挑戦記は、それ自体で希望であり、慰めだった。制作陣の意図に視聴者が共感で応えることができた理由は、現実的な若者像を描き出したからだ。世の中が分からなく純粋だったピョン・ヒョク、与えられた人生を生きるだけで忙しかったペク・ジュンとクォン・ジェフンの姿に若者の現実が投影されていた。3人は世界を変革するとともに、内面の変革も成し遂げた。自分にどのような力が与えられたのかも分からないまま享受するだけだったピョン・ヒョクは、位置と責任を認識し、グループを変え始めた。一度も自分の夢について考えたことのなかったペク・ジュンは自分に休息と悩む時間を与えるため、ヨーロッパに去った。怒りのわだかまりを払い落とし、世界を変えることができるという可能性を確認したクォン・ジェフンは再びガンスグループに出勤した。人生のなかに正解はないため、3人がそれぞれ異なる答えを見つける進行形の成長を描いて、最後は新たなスタートを暗示し共感と慰めを伝えた。

個性の強いキャラクターたちの饗宴、ひと味違うラブコメの次元の違う楽しみ

『ピョン・ヒョクの恋』の中の人物たちは現実的でありながら独創的な魅力で視聴者たちをひきつけた。財閥3世と生計型キャンディー、エリート男という設定だけを見ればラブコメでよく見かける人物のようだが、それだけではない新しさでいっぱいだった。純粋さでこの世を生きていたピョン・ヒョクは温室の外の世界の真実を悟って、これを変更するために自分の位置と力を使用し始めた。ピョン・ヒョク特有の天真爛漫さ、肯定的なエネルギーのおかげで現実のしがらみにとらわれず、自分の考えを粘り強く推し進めて反乱を成功させることができた。そんなピョン・ヒョクが一目惚れした女性ペク・ジュンはシンデレラではなく、ピョン・ヒョクを成長させ鍛える姫だった。3人の中で最も主体的な信念を持っていた人物でもあった。現実をよく知るからこそ冷笑的な態度を持つようになったクォン・ジェフンも青春の現実を反映した。ピョン・ヒョクの歩みを内心感心して見てながらも、自分の利益の前では冷静に変貌して、緊張感を吹き入れたピョン・ガンス、ピョン・ヒョクと同じくらい純粋でラブリーな魅力で笑いをプレゼントしたチョン・ヨジンなど『ピョン・ヒョクの恋』は平面的に描かれた人物が一人もいなかった。

鮮やかな個性と魅力を持つ現実が反映された人物は豊かな物語を作る原動力として、最後まで視聴者の視線を惹きつけ、風変わりな面白みを届けた。

一方、『ピョン・ヒョクの恋』は失業者に身分が下落した生活力ゼロの財閥3世のピョン・ヒョクと高学歴・高スペックの生計型フリーターペク・ジュン(カン・ソラ扮)、そして金持ちを夢見るエリートクォン・ジェフン(コンミョン扮)の3人が世界を変えていく話を描いた。既成世代が作ったルールに屈せず、自分たちだけの新しい世界を作っていく3人の反乱が視聴者に共感と爽快さをプレゼントして、3日に好評のうちに終了した。後続として来る9日土曜日の夜9時『世界でもっとも美しい別れ』が初放送される。
  • スタートゥデイ シン・ヨンウン記者 / 写真=tvN放送画面キャプチャ
  • 入力 2017-12-04 08:46:00




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