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コロナに最も効果のあるワクチンは?…豪シドニー大学が研究


米モデルナと米ファイザーなどの「mRNA」ワクチンは、他のワクチンよりもコロナ19ウイルスを防ぐ「中和抗体」を多く作り出すという研究結果が出た。

豪シドニー大学の研究チームが科学誌「Nature Medicine(ネイチャーメディシン)」誌に最近発表した論文で、ワクチン接種者の血中中和抗体の量がコロナ19の感染予防効果の最も重要な指標のひとつだという事実を明らかにした。「中和抗体」とは、コロナ19など人体に侵入したウイルスを無力化する抗体であり、この抗体の数値が高いほど感染の予防効果も大きくなる。

研究者は米モデルナ、米ファイザー、米ノヴァバック、英アストラゼネカなどを含む7種の主要なワクチンを接種した後の血中中和抗体量を分析し、初期の臨床試験(1相・2相)で記録された参加者の抗体レベルと後期臨床試験(3相)で得られたワクチン効能の結果を比較・分析した。

この結果、モデルナとファイザーのmRNAを基盤にしたワクチンが最も強力な中和抗体反応を見せ、最も高いレベルの防御能力を提供した。一方、アストラゼネカのワクチンは比較的弱い中和抗体反応を誘導し、防御レベルも比較的低かった。

しかしこの結果は相対的な比較であり、どのワクチンを接種しても結果的には予防効果を得ることができるというのが研究陣の説明だ。研究陣は「少量の中和抗体が存在するだけでも、ワクチンがコロナ19の攻撃を防御するのには確かに効果がある」と述べた。

実際に研究者らは同じ研究を通じて、コロナ完治者が持つ中和抗体の約20.2%水準の中和抗体を保有している場合でも、コロナ19を50%以上防ぐことができるという事実を確認した。重症コロナ19の場合は、完治者が保有する中和抗体レベルの3%だけを保持しても予防が可能だった。

ワクチンを一度接種したからと言っても、体内の中和抗体量が常に一定に維持されるわけではない。例えば95%の予防率で始まったワクチンは、250日後には約77%の予防効果を示す。 70%の予防効果を示すワクチンの場合は、250日が経過すると効能は約33%に低下する。

研究者らは「時間が経つにつれて抗体の水準が低くなるため、1年後に追加接種が必要なケースがあるとみている」としながらも、「重症コロナ19患者の防御能力は、追加接種を受けなくても数年間持続するだろう」と付け加えた。つまりワクチンを接種した場合、コロナ19に感染しても重症にならないだろうというのが研究者らの説明だ。実際、現在のほとんどのワクチン接種は一部の変異ウイルスに感染しても比較的軽度の症状を示す。

研究者らは初期(1相・2相)の臨床データを通じてワクチンの予防効果を推定できるようになると、今後は大規模な後期臨床にかかるコストと時間を節約することができるだろうと期待した。論文の共同著者であるジェームス・ツリカス豪シドニー大学微生物医学博士は「規模が大きくて時間とコストのかかる3相試験を遂行する必要性が少しは減だろう」と明らかにした。
  • コロナに最も効果のあるワクチンは?…豪シドニー大学が研究
  • 写真出処=「ネイチャーメディシン」

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  • 毎日経済 | イ・セボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-05-24 15:48:58




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