トップ > コリアナウ > 社会 > 「ウィズコロナ」に韓医療界が「警報」…新規患者3292人で最多
「段階的日常回復（ウィズコロナ）」施行2週間ぶりの18日（午前0時基準）は一日の新規確定者が歴代で最多を記録し、重症患者が激増して医療現場では極度の緊張感が感知されている。集中医療の病床の確保に非常灯が点るや否や、政府は第一線の病院に集中治療病床の拡充を求めているが、医療界は「医療現場を全く知らない卓上行政」と強く反発している。 19日に予定された金富謙（キム・ブギョム）国務総理と首都圏上級総合病院長のあいだの緊急会議が注目される。
18日の中央災害安全対策本部によると、前日の午後5時の時点でのソウル市の集中患者病床の稼働率は80.8％で、2日連続で80％を超えた。京畿地域の重症患者病床の稼働率は76.4％で、ソウルを含む首都圏の病床平均稼働率は78.2％だった。この日の0時の時点における新規確定者は3292人で、歴代で最多を記録した。防疫当局によると未接種者と60代以上の高齢層が、現在の感染の拡散傾向を主導している。
尻に火が付いた政府は、上級総合病院に重患者室の追加病床確保を要求している。19日、キム国務総理は首都圏の上級総合病院長らと会い、追加の病床確保の行政命令を迅速に履行してもらうように要請する予定だ。キム国務総理が首都圏上級総合病院長に会うのは今回が初めてだ。クォン・ドクチョル保健福祉部長官もこの日、確定者と危篤・重症患者の増加に備えた病床確保案などの医療対応関連対策を発表する予定だ。しかし第一線病院の医療陣は「人員も施設も非常に不足している状況で、追加の病床を出せというのは集中医療システムに麻痺を引き起こすこと」だと反発している。韓林大学聖心病院のチョン・ギソク教授は「地方には病床余力が多いがソウル・首都圏はきついので、ソウルなどの集中治療者を地方に移すと言うがそれは容易なことではない」とし、「移送する際に付き従う人材もない」と語った。
重患者医療の従事者は大韓重患者医学会が発行する、細部専門資格を有する医師だけが行うことができる。呼吸器・胸部外科・麻酔科・緊急医療などに限られており、全国的に数百人の水準に過ぎない。
カトリック大学汝矣島聖母病院のホン・ソンジン教授は、「政府はひたすら病床数の確保にのみ焦点を合わせている」と指摘した。ホン教授は「政府の指示で病院では泣いて辛子を食べるように病床を用意したが、一般集中治療の病床が減って患者が時々治療を受けられずに死亡することが相次ぐだろうが、果たしてこのような問題に対する深い考えがあるのだろうか」とした。
医療界は医療報酬の現実化問題も緊急だと指摘する。今回の行政命令の対象となったソウルのある病院によれば、病床を拡充した際に一人当たり30万ウォン(病床非稼働時)と60万ウォン(病床稼働時)を政府から支援される。同病院の関係者は「集中治療室に投入される人材に対するインセンティブ支給、コロナ19治療装備の購入などの費用を勘案すれば収支が合わない」と吐露した。陰圧施設および患者の動線分離のための施設を構築するために病床当たり1000万ウォンを支援されるが、これも不足しているということだ。チョン教授は「エクモ（酸素呼吸補助装置）を扱うことを知っている専門人材もいくらもいないのに、支援まで迫っている」とし、「一線病院で超高齢者にはエクモをつけないという話が出るほど」だと指摘した。
専門家らは重患者が発生した後は管理が難しいだけでなく、消費される資源が大きいとし、重患者の発生そのものを抑制しなければならないと強調する。医療体系が重患者の急増に耐えるためには、いまが日常転換を「緊急中断」する時期だという指摘も出てきた。梨花女子大学木洞病院のチョン・ウンミ教授は「首都圏の集中病院の稼働率が高いから地方の病床に患者を移送するというが、医学的にありえないこと」だとし、「いまから2～3週間後には重患者がさらに増える可能性が高い。いますぐにでも緊急中断しなければならない」と強調した。高麗大九老病院のキム・ウジュ教授も「ウィズコロナ前から、あまりにも拙速だと警告をしてきた。日常転換を維持して、収拾が付かなくなった」とし、「いますぐでもブレーキを踏まなければならない」と指摘した。
政府はまだ非常計画を発動する状況ではないと明らかにした。全体の流行規模が大きくなり、重症患者が増えているというよりは、脆弱施設を中心に患者が増えている様相だからだ。政府は今後の非常計画を適用する際に、全国に統一された方針を適用することを原則として掲げている。
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「ウィズコロナ」に韓医療界が「警報」…新規患者3292人で最多
18日午前、ソウル市松坡区保健所の選別診療所で、市民らがコロナ19検査を受けるために並んでいる。 [パク・ヒョンギ記者]
「段階的日常回復（ウィズコロナ）」施行2週間ぶりの18日（午前0時基準）は一日の新規確定者が歴代で最多を記録し、重症患者が激増して医療現場では極度の緊張感が感知されている。集中医療の病床の確保に非常灯が点るや否や、政府は第一線の病院に集中治療病床の拡充を求めているが、医療界は「医療現場を全く知らない卓上行政」と強く反発している。 19日に予定された金富謙（キム・ブギョム）国務総理と首都圏上級総合病院長のあいだの緊急会議が注目される。
18日の中央災害安全対策本部によると、前日の午後5時の時点でのソウル市の集中患者病床の稼働率は80.8％で、2日連続で80％を超えた。京畿地域の重症患者病床の稼働率は76.4％で、ソウルを含む首都圏の病床平均稼働率は78.2％だった。この日の0時の時点における新規確定者は3292人で、歴代で最多を記録した。防疫当局によると未接種者と60代以上の高齢層が、現在の感染の拡散傾向を主導している。
尻に火が付いた政府は、上級総合病院に重患者室の追加病床確保を要求している。19日、キム国務総理は首都圏の上級総合病院長らと会い、追加の病床確保の行政命令を迅速に履行してもらうように要請する予定だ。キム国務総理が首都圏上級総合病院長に会うのは今回が初めてだ。クォン・ドクチョル保健福祉部長官もこの日、確定者と危篤・重症患者の増加に備えた病床確保案などの医療対応関連対策を発表する予定だ。しかし第一線病院の医療陣は「人員も施設も非常に不足している状況で、追加の病床を出せというのは集中医療システムに麻痺を引き起こすこと」だと反発している。韓林大学聖心病院のチョン・ギソク教授は「地方には病床余力が多いがソウル・首都圏はきついので、ソウルなどの集中治療者を地方に移すと言うがそれは容易なことではない」とし、「移送する際に付き従う人材もない」と語った。
重患者医療の従事者は大韓重患者医学会が発行する、細部専門資格を有する医師だけが行うことができる。呼吸器・胸部外科・麻酔科・緊急医療などに限られており、全国的に数百人の水準に過ぎない。
カトリック大学汝矣島聖母病院のホン・ソンジン教授は、「政府はひたすら病床数の確保にのみ焦点を合わせている」と指摘した。ホン教授は「政府の指示で病院では泣いて辛子を食べるように病床を用意したが、一般集中治療の病床が減って患者が時々治療を受けられずに死亡することが相次ぐだろうが、果たしてこのような問題に対する深い考えがあるのだろうか」とした。
医療界は医療報酬の現実化問題も緊急だと指摘する。今回の行政命令の対象となったソウルのある病院によれば、病床を拡充した際に一人当たり30万ウォン(病床非稼働時)と60万ウォン(病床稼働時)を政府から支援される。同病院の関係者は「集中治療室に投入される人材に対するインセンティブ支給、コロナ19治療装備の購入などの費用を勘案すれば収支が合わない」と吐露した。陰圧施設および患者の動線分離のための施設を構築するために病床当たり1000万ウォンを支援されるが、これも不足しているということだ。チョン教授は「エクモ（酸素呼吸補助装置）を扱うことを知っている専門人材もいくらもいないのに、支援まで迫っている」とし、「一線病院で超高齢者にはエクモをつけないという話が出るほど」だと指摘した。
専門家らは重患者が発生した後は管理が難しいだけでなく、消費される資源が大きいとし、重患者の発生そのものを抑制しなければならないと強調する。医療体系が重患者の急増に耐えるためには、いまが日常転換を「緊急中断」する時期だという指摘も出てきた。梨花女子大学木洞病院のチョン・ウンミ教授は「首都圏の集中病院の稼働率が高いから地方の病床に患者を移送するというが、医学的にありえないこと」だとし、「いまから2～3週間後には重患者がさらに増える可能性が高い。いますぐにでも緊急中断しなければならない」と強調した。高麗大九老病院のキム・ウジュ教授も「ウィズコロナ前から、あまりにも拙速だと警告をしてきた。日常転換を維持して、収拾が付かなくなった」とし、「いますぐでもブレーキを踏まなければならない」と指摘した。
政府はまだ非常計画を発動する状況ではないと明らかにした。全体の流行規模が大きくなり、重症患者が増えているというよりは、脆弱施設を中心に患者が増えている様相だからだ。政府は今後の非常計画を適用する際に、全国に統一された方針を適用することを原則として掲げている。
- 毎日経済 | ユ・ジュヨン記者/チョン・ヒヨン記者/ハン・ジェボム記者
- 入力 2021-11-18 17:25:18
