韓、「防疫パス」をめぐる論争が拡大…防疫当局は強硬姿勢


  • 青少年にも防疫パスを適用し、食堂・カフェなどで適用範囲を広げた特別防疫対策後続措置が施行されたが社会的反発が激しい。 6日、ソウル市のある食堂で会社員が防疫パスを提示した後、食事をしている。 [キム・ホヨン記者]



#勤め人のAさんは去る10月、米ファイザー製コロナ19ワクチンの2次接種をして、38.5度を上回る高熱と筋肉痛および激しい頭痛と生理不順などを経験した。このことから、政府が強制した追加接種(ブースターショット)をすることが怖くなり、「ワクチン接種例外確認書」の発行を受けるために近所の保健所に行ったが、担当職員から「例外の適用対象ではない」という話を聞かされた。 Aさんは「ワクチンを接種して数日間は死ぬほど苦しんだが、まだ追加接種をすることを考えると頭が痛い」と話した。

コロナ19ワクチンの副作用を経験した人々に対する「接種例外確認書」の発行基準が過度に厳格だという指摘が出ている。接種後の予期しない副作用のために緊急治療室に行っても、副作用基準に該当しないという理由で発給されない。たとえワクチン接種後に救急室に行って治療を受けたとしても、病院でワクチンと副作用の間の因果関係を認めてなければ申告できないのが実情だ。

6日の防疫当局によると、コロナ19ワクチン接種例外確認書は医学的な理由で接種証明、陰性確認例外の適用を受ける人に与えられる。この場合、ワクチンを接種しなくても各種の施設で「防疫パス(接種証明・陰性確認)」が認められる。コロナ19確定後の隔離解除者、予防接種後のアナフィラキシー反応、血小板減少性血栓症と毛細血管漏出症や心筋炎および心膜炎、ギラン・バレー症候群などを経験した場合がこれに該当する。また免疫不全者や抗がん剤、免疫抑制剤を投与して接種が延期された人、コロナ19ワクチンの臨床試験参加者も例外だ。これらの他には副作用を経験しても、ワクチンを接種しなければならない。

このように政府が日常生活の全域に防疫パスを拡大するやいなや、社会のあちこちから不満が出てきている。勤め人のBさんは「1・2次までは接種に順応して副作用も我慢したが、ブースターショットだけは選択権を与えなければならないのではないか」と吐露した。自営業者のCさんは「政府が定めた基準に該当しなければ、ワクチン接種でどんな苦痛に苦しんでも本人のせいというのか」と話した。

子供を持つ親も懸念を表している。青少年にまで防疫パスを適用するのは、「事実上は強制接種」というわけだ。満12~18歳(2003年1月1日~2009年12月31日生まれ)の青少年は、約2ヶ月後の来年2月1日から防疫パスの適用対象に含まれるが、食堂やカフェはもちろん学校や塾などに入室する時も防疫パスが必要だ。政府は各種の論議にもかかわらず、青少年に対する防疫パスを予定通り強行すると明らかにした。

こういう中で、5~11歳の子供のワクチン接種に対する議論まで始まると、両親の反発はさらに激しくなっている。小学校2・3年生の子供2人を持つ30代のDさんは「子供のために16年通った大企業の職場を辞めるか真剣に考慮している」とし、「政府が子供の接種を義務化したり、子供たちの学校に同意なく訪問してワクチンを接種した場合、休職や退職をしてホームスクーリングをする計画だ」と打ち明けた。


  • 25万人あまりが同意した防疫パス反対青瓦台国民請願文。 [写真提供=青瓦台国民請願]



こうしたなかで高校2年生が青瓦台国民請願掲示板に載せた請願文が、10日で25万人を超える国民の同意を得た。青瓦台の公式回答要件(20万人)を満たしたために、青瓦台や関連部署はこれに答えなければならない。該当の請願文を書いた学生は、ブレークスルー感染の件数が多いのにワクチンを強要するのは間違っており、国民の基本権である人権侵害の素地があるという理由で防疫パスを批判して話題を集めた。

しかし政府は防疫パスの正当性を強調することに汲々とする姿だ。金富謙(キム・ブギョム)国務総理はこの日、中央災害安全対策本部の会議で「防疫パスは成人10人中9人が基本接種を終えた中で、感染リスクから未接種者を保護する措置」だとし、「防疫パスは不当な差別ではない。共同体保護のために皆が一緒に守らなければならない最小限の約束」だと強調した。

中央対策本部によると現在、ワクチンパスの発行を受けるには4つの方法を利用しなければならない。ワクチンの二次接種後に接種機関・保健所で紙の証明書の発行を受けたり、疾病管理庁のクーブ(COOV)、ネイバーあるいはカカオのアプリなどで電子証明書の発行を受ける方法がある。また遺伝子増幅(PCR)検査の陰性確認書を、管轄の保健所や臨時選別検査所で受け取ってもよい。コロナ19に確定した後は、隔離解除された者に限って身分証明書を持参し、保健所で紙の証明書を受け取ることもでき、政府が区別した異常反応に該当する場合は例外確認書を受けても防疫パスとして認められる。防疫パス違反時の過怠料は、一週間の啓蒙期間を経た後の、13日から課せられる。利用者には違反回数別に10万ウォンが課され、管理者・運営者の場合は1次違反時に150万ウォン、2次違反時は300万ウォンの過怠料が課せられる。防疫指針を守らない場合は1次で10日、2次は20日、3次は3ヶ月の運営中断命令が出されることがある。 4回めの違反からは施設閉鎖命令も可能だ。

一方、この日の午前0時の時点でオミクロン変異株による新規確定者は、12人が追加確認されて累積24人になった。危篤・重症患者の数は前日比で17人減った727人となった。 2日目で減少傾向を見せてはいるが、去る1日以降は6日目で700人台を維持している。中央防疫対策本部のイ・サンウォン疫学調査分析団長は、「欧州連合と米国はオミクロンがデルタを代替して優勢種になる可能性が非常に高いと判断しており、この判断は韓国にも適用できる」と明らかにした。
  • 毎日経済 | キム・シギュン記者/コ・ボヒョン記者/チョン・ヒヨン記者/ハン・ジェボム記者
  • 入力 2021-12-06 18:16:13