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[セウォル号] 濃珍島海上旅客船大災害、相次ぐ疑問点

浸水1時間前から船体以上の感知/沈没するまで、救命ボート1つだけ浮かび 

  • [セウォル号] 濃珍島海上旅客船大災害、相次ぐ疑問点
△写真=「生存者を探せ」。16日、全南地方の珍島海上で沈没した旅客船セウォル号が逆さまにひっくり返り、船首の船底部分を水面に露出した中で、海洋警察が生存者を見つけるために夜間の調査活動を行っている。

乗客459人を乗せて仁川から済州に向かっていた旅客船セウォル号(6825トン級)が全南の珍島海上で浸水しているという知らせが入った時間は16日午前8時58分頃。船は前半で「ドン」という衝撃音とともに左に傾き始め、完全にひっくり返ったまま2時間後に沈没した。海洋警察は緊急救助に乗り出したが、17日午前0時30分現在、6人が死亡し280人が行方不明になった状況だ。

▶海水が流入して沈没?


16日午前、全羅南道珍島海上で旅客船が沈没した当時、風は穏やかだったが霧がかかり、視界確保に困難があったと思われる。このことから、船が岩礁にぶつかった後、暗礁を乗り越えつつ浸水したという分析が出た。ナム・チョンド韓国海洋大教授は、「暗礁との衝突で船体が破れ、海水が流入したことで沈没した可能性が高い」と分析した。ペク・チョムギ釜山大学造船海洋工学科教授は、「船底が岩礁など何かとぶつかり、左舷下側に長く裂けた破孔が生じて浸水し、速い速度で船が沈没したと思う」と語った。

救助された者たちも「事故当時、床から引き裂くような音を聞いた」と証言した。また、セウォル号が沈没する前にひどくジグザグに運行したという話も出てきた。乗客らが聞いた「ドン」という音は暗礁ではなく、船体内部で発生した可能性もある。

▶ 運航時間を短縮しようとしたのか


沈没したセウォル号は通常の航路を外れ、暗礁海域へ運行したという疑惑も提起された。

海洋水産部の関係者は、「セウォル号は珍島郡の屏風島北方1.8マイルの海上を通って事故にあったが、仁川~済州間の通常の航路から外れ、暗礁海域を運航したものとみられる」と説明した。事故海域の平均水深は27メートルで、周辺の海では比較的低い。国立海洋調査院は、「周辺にはっきりと表れた暗礁はないが、船舶の事故の位置と沈没位置が異なる場合があり、セウォル号がどんな航路で運航したのかを詳しく見てこそ、暗礁との衝突かどうかを知ることができる」と明らかにした。海洋警察の関係者は、「事故海域は船舶が運航時間を短縮するために、頻繁に利用する航路」だと説明した。

▶ 事故事実の放置疑惑


事故船舶の沈没事故通報が入った時間よりも1時間前の午前7~8時、海上に出ていた地元の漁師たちの目撃談が出ている。

事故のあった近隣海域に暮らしている漁民は、「海にワカメを採りにいく時間が朝6時30分だが、私が海で船を見たのはおそらく7時から7時30分ごろだった」と語った。この言葉が事実ならば、事故船舶は1時間余りのあいだ海上にとどまっていながら、遭難通報等の処理も取らなかったわけだ。

浸水する1時間前から船体の異常を感知したという生存者の証言も相次いでいる。乗船員のソン某氏(20)は、「乗客の配食が忙しく行われていた時から船が傾き始めた」とし、「時間は午前8時少し前だった」と記憶をたどった。

▶ 休務で代わりに投入された船長


セウォル号の沈没が大惨事につながったことは、避難マニュアルが正常に動作しなかったためと思われる。船全体が海に沈んだにもかかわらず救命ボート(丸い形の構造船)が1つしか広がらなかったからだ。船が傾いているのに「じっとしていろ」という放送だけが行われたことも疑問だ。今回の事故を起こしたイ船長はいつもこの航路を運航していた船長が休務で、代わりに投入されたことが分かった。しかし清海鎭海運側は「スケジュールに従った」と釈明した。イ船長は事故船から先に抜け出た状況だ。
  • 毎日経済_珍島=キム・ミョンファン記者/キム・シギュン記者/ソウル=キム・デギ記者/写真=イ・スンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-04-16 21:17:05




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