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安倍総理は北朝鮮拉致問題と同じように韓国慰安婦問題に取り組むべき


「すべての拉致被害者の家族が子供たちを抱き締める日まで、私たちの使命は終わりません」。

先月29日午後6時30分、拉致被害者の再調査と経済制裁の解除を北朝鮮と合意したと発表した安倍晋三総理は「人道主義」を前面に出した。拉致被害者問題の解決のために日本がニンジンとして与えた制裁解除は、韓・米・日の対北協調体制を根幹から揺るがすことになる。国連の対北制裁の核心は北朝鮮の資金源を閉ざすものだ。日本が送金などの制裁を解けば、戦列に亀裂が生じることは明らかだ。

その上、北朝鮮は日本との交渉のテーブルで、核開発を継続すると宣言したと言う。それでも安倍政府は拉致被害者問題の解決のみにしがみつき、北朝鮮の核解決と東北アジアの安定という国際社会の課題は徹底的に無視された。そのような合意を見ても、国際社会は安倍政権に対する批判を自制している。米国ですら「交渉内容は日本に聞け」「北朝鮮の核問題解決に障害になってはいけない」と、やんわりと不満を表する程度だ。

拉致問題が抱えている人道主義的な性格のためだ。すべてのことから離れて、拉致被害者の問題は人間の尊厳と自由の問題だ。北朝鮮に生存している拉致被害者がいるならば、一刻も早く家族のもとに戻ってきて当然だ。

そして拉致被害者の家族たちも今は高齢に達した。時間を遅滞できない切迫さも抱えている。安倍総理のサプライズ発表の翌日、日本のマスコミの朝刊には拉致被害者の代表格である横田めぐみさんの両親がいっせいに登場した。 「一日も早く娘の生死を知りたい」という憔悴した高齢の顔を見たなら、北朝鮮の核と北東アジアの安定などは二の次の問題だ。

いま「拉致被害者」という言葉をそのまま「慰安婦」に変えてみよう。彼女たちもまた、なりゆきも分からないまま日本に連れられて、ありとあらゆる苦痛の日々を送った人道主義的犠牲者だ。彼女たちが奪われた人間の尊厳と自由は、いまでも何の補償も受けられない。彼女たちは本人自らが高齢だ。これ以上先送りできない時間的な問題は、拉致被害者よりも切実だ。一昨日、また一人の慰安婦被害者が亡くなった。

しかし、安倍政権は慰安婦問題を謝罪した河野談話を再検証すると言い出している。修正はしないという但し書きを付けたが、談話が実現された過程を解き明かし、真正性とファクターを毀損しようとする意図であることは明らかだ。

自国民の人権被害を国際社会に訴えて認められ、他国民に与えた人道主義的被害は徹底的に無視する二重性だ。「私がすればロマンス、他人が行えば不倫」という言葉よりも適切なものはない。

いま安倍総理の頭の中には平壌を訪問し、拉致被害者を自分の専用機に乗せて帰ってくる絵が描かれているのだろう。羽田空港から彼らと手をつないでタラップを降りてくる姿に、日本国民は歓呼するだろう。

しかし、国際社会は自分の執務室にじっと座り、慰安婦被害者への率直な謝罪の手紙を書く姿に大きな称賛を送るはずだ。

一つだけ、安倍総理が国際社会から認められるように耳打ちしてさしあげたいことがある。拉致被害者問題がここまで進展したのは、2002年に北朝鮮が拉致事実を正式に認めたからだ。
  • 毎日経済_東京=イム・サンギュン特派員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-09 17:14:03