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「殺虫剤たまご論難」、厳しくなった消費者…1個1000ウォンでも惜しくない


  • 「殺虫剤たまご論難」、厳しくなった消費者…1個1000ウォンでも惜しくない
京畿道の抱川市(ポチョンシ)蘇屹邑(ソフルウプ)古毛里(コモリ)のアラリ農場。うっそうとした樹林を誇る竹葉山(チュヨプサン、610メートル)の懐に抱かれた農場は、有精卵を生産するところだ。アラリ農場を訪れた去る18日午後、農場に入ると広々とした庭と森から飛び出してきて遊ぶニワトリとひよこたちの姿が目立った。最近のテレビ画面を飾る、工場式鶏舎とは別世界の話だった。

アラリ農場の鶏卵1個は1000ウォンで売られる高価商品だ。

しかし、最近では品切れで売れない状況だ。殺虫剤鶏卵の波紋がどんどん拡大し、都心の大型マートの鶏卵コーナーには売れない品が積まれているが、アラリ農場の鶏卵は恐ろしい勢いで売れている。品が欲しくて注文するには、待機者リストに名前を上げなければならないほどだ。農場主のユン・ソクチン氏は「毎日ニワトリが土あびをする農場で、殺虫剤鶏卵が出ると思いますか」とし「インターネットや知人の紹介などでこの農場を見つけ、新たに卵を注文した顧客がこの三日間だけで50人くらいになる」と話す。

20日、毎日経済新聞が全国の主要な放し飼い鶏卵産地と流通業界を取材した結果、殺虫剤鶏卵波紋の以後は、狭い鶏舎ではなく自然な状態で育てた「放し飼い(cage-free)鶏卵」が特需を迎えている。

放し飼い鶏卵は、狭い鶏舎の中でニワトリを育てて生産される卵よりも3倍以上も高い。鶏舎内で生産されている一般的な1等級卵は1個230ウォン程度で販売されているが、放牧卵は1個最高1000ウォンに達し、ほとんどの製品も500ウォンを上回る。高価なために購入をためらう主婦が多かったが、殺虫剤鶏卵の波紋以後は事情が変わっている。

大型マートでおもにブランドと賞味期限や価格だけを見て購入していた主婦が、いまや直接放牧卵を生産する牧場を訪ねている。卵のカラに印刷されたコードを検索して「殺虫剤たまご」なのかを調べるのは基本で、有機畜産物・動物福祉などの親環境認証マークの種類までを几帳面に確かめてみるなど、消費パターンががらりと変わった。

環境に配慮した農畜産物売り場の生活協同組合(生協)を訪れる消費者も急増している。

去る18日、ソウル市蘆原区にある生協の「ハンサルリム」(自然卵販売店)の店舗では、開店するやいなや有機有精卵が底をついた。このことからハンサルリムは現在、卵を1人当たり1パックのみ購入できるように購入数量を制限した。

こうしたなか、農食品部は殺虫剤の検査項目が一部欠落した420ヶ所の農家の追加検査を進めている。全数検査でフィプロニルやビフェントリンなどの主問題の薬剤に対する検査を終えたが、一部の検査機関で29種の農薬成分の一部が欠落したことによるものだ。
  • 每日経済 ポチョン=ホン・ジョンソン記者/ポソン=バクジンジュ記者/クミ=オ・ソンドク記者/ソウル=イ・ヒス記者
  • 入力 2017-08-21 13:10:33




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