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「マーズ」また穴が開く...空港の検疫を通過


38人の命を奪った2015年の「マーズ(中東呼吸器症候群)惨事」以後、3年ぶりに確定患者が発生して保健当局に非常灯が灯った。

マーズ(MERS)の本格的な拡散の可否は、潜伏期間を考慮して2週間以内に答えが出ると思われる。最近「学校給食ケーキ集団食中毒事故」に続き、致死率が20~46%に達する伝染病であるマーズが秋夕(チュソク)を控えて発生し、国民の不安感が高まっている。

9日、疾病管理本部によるとソウル市に住むAさん(61)が8日午後4時頃にマーズ患者として確定された。

Aさんは先月16日から今月6日までクウェート出張後、アラブ首長国連邦のドバイを経て、7日午後4時50分頃に入国した。 Aさんは帰国前の先月28日、下痢の症状でクウェート所在の医療機関を訪問したが、入国当時は検疫台を問題なく通過した。しかし入国直後、Aさんは再び下痢の症状で、ソウル市江南区所在のサムスンソウル病院の緊急治療室を訪れ、病院は同日夜9時30分頃に保健当局へAさんをマーズが疑われる患者として申告した。 Aさんは国家指定隔離病床のあるソウル大病院に運ばれ、8日午後4時にマーズ陽性判定を受けた。クウェートはAさんの確定判定にしたがって、マーズ汚染地域に再指定された。

Aさんは空港に到着した当時に体が不自由だと車椅子を要求し、空港スタッフが実際に車椅子と補助などの移動の便宜を提供したことが分かり、空港の検疫過程でAさんの健康状態を疑うことをできなかった防疫当局の管理不足もまな板に上がると思われる。

Aさんが病院に自発的に訪れなかった場合、マーズが手に負えなくなるほど拡散することがあったということだ。 Aさんは帰国直後には発熱や咳などが無かったが、病院の検査では明らかになったという点も検疫の不備の可能性に重さを乗せる部分だ。

Aさんと密接に接触した人物は9日午後4時現在、出入国審査官、航空機乗務員・乗客、サムスンソウル病院の医療スタッフ、家族などの計22人で、これらの者は自宅などに隔離された状態だ。

ドバイを経て最近韓国に入国した英国国籍の女性がマーズを疑われる患者に分類され、国立中央医療院で隔離治療を受けているという事実も9日午後遅く確認され、マーズ追加拡散の可能性を排除することができなくなった。この女性はAさんと同じ場所にいた、いわゆる「日常接触者」だったと疾病管理本部は伝えた。また、Aさんと同じくクウェート現地の事業所で働いていた二人の韓国人のうち、一人が感染を疑われる患者として追加検査中であると駐クウェート韓国大使館側は伝えた。
  • 毎日経済_ソ・ヂヌ記者/キム・ソンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-09-10 00:07:42




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