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インターポール総裁に韓国人…金鍾陽氏


国際警察協力機構である国際刑事警察機構(ICPO/インターポール)の新しい首長に、金鍾陽(キム・ヂョンヤン)インターポール総裁代行(前京畿地方警察庁長)が当選した。韓国人がインターポールの代表職に任命されたのは今回が初めてだ。国際犯罪やテロ、災害などの国際的な治安問題に対して韓国警察が役割を拡大してきたことから、韓国人初のインターポール総裁の輩出という結実を結んだという評価が出ている。

警察庁と外交部は21日(現地時間)、金総裁代行がアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれた第87回インターポール年次総会で行われた次期総裁選挙で当選したと発表した。

今回の選挙で金総裁代行は、インターポールの政治的中立性とバランスのとれたリーダーシップを発揮するという戦略で勝負に出た。アジア、アフリカ、中南米などの発展途上国の加盟国の治安力の格差を解消し、犯罪者が出ていく抜け穴を未然に防止すると提案した。その結果、インターポールのヨーロッパ副総裁であるロシア出身のアレクサンドル・プロコプチュク副総裁を抜いて、韓国人初のインターポール総裁職に就くことになった。金総裁代行はこの日、総裁職受諾演説で「これからの日々がインターポールにとって、将来的にどれほど重要であるかを知っている」とし、「私たちの共通の目標である安全な世界のために、ともに行こう」と感謝の心を伝えた。

インターポールは国際犯罪やテロ、災害などの治安問題で国家間の協調と警察の協力を図るため、1923年に設立された国際機関だ。現在、フランスのリヨンに本部を置いて、100カ国以上から派遣された950人あまりの警察職員が勤務している。今年はバヌアツやキリバスなど2カ国が新規加入して加盟国は194ヶ国に増え、国連(193ヶ国)と同様の加盟国数を保有している。

インターポールの総裁任期は4年だ。しかし今回の選挙は孟宏偉(モンフンウェイ)前インターポール総裁の突然の辞任による補欠選挙であって、金総裁代行は2020年まで総裁職を遂行する。インターポールの規定上、総裁は単任制で再任はできない。それでも総裁職は主要政策を決定し、インターポールの仕事を監督する執行委員会の代表であるだけに、2年のあいだ国際社会ではもちろん、韓国の警察にも大きな力になると期待される。

金総裁代行は1961年に慶尚南道昌原で生まれ、馬山高校と高麗大を卒業した。第29回行政考試に合格後、1992年に特別採用で警察官生活を始めた。青瓦台行政官、米ロサンゼルス駐在官、核安全保障サミット警察準備団長、警察庁外事・企画調整官、慶南・京畿地方警察庁長などの要職を経た。金総裁代行は国際的な業務能力と優れたリーダーシップを土台に構築した幅広い人的ネットワークで、警察内部では「外事通」と呼ばれた。

特に国際業務の専門知識を育てつつ、外国の警察とのコラボレーションに積極的に乗り出してきた。 2012年にはアジア・中東地域のインターポール執行委員に出馬し、韓国警察では3番めに執行委員に当選した。 2015年の京畿地方警察庁長在任当時、インターポール総裁代行に任命されて、その後は警察を去った。同僚たちは金総裁代行を外優内強のリーダーだと評価する。

ある警察関係者は金総裁代行に対し、「インターポール執行委員の経験をもとに、外国の優れた治安活動事例を接ぎ木する努力を見せた」とし、「ふだんは穏やかな性格だが、コミュニケーションが必要な場合は、直接乗り出して、業務には所信を持って強く推進するタイプだった」と回想した。

金総裁当選には国際社会の高い支持が助けになった。これまで韓国警察はインターポールのチャネルを介して国外逃避事犯の検挙など、活発な国際協調捜査を推進しており、国際交流・協力活動で外国に支持基盤を広げたことが当選に影響を与えたという評価だ。
  • 毎日経済_パク・テウィ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-21 20:11:32




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