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YouTubeの野球中継に熱狂する球団とファン


「テレビよりもYouTubeがはるかにおもしろくて便利ですね」。

いよいよめぐってきた「野球の季節」。プロ野球にYouTubeの中継に視聴熱風が吹いている。既存の放送局がオープン戦の中継を放棄したことで、テレビを通じた試合の視聴が不可能になるやいなや現れた現象だ。 4ヶ月をこえてシーズンを待っていた「プルナン(怒りに燃えた)」野球ファンをなだめるために、各球団が直接乗り出した形だ。

先頭を切ったのはロッテ・ジャイアンツだった。

先月、韓国野球委員会(KBO)が有・無線(インターネットやモバイルなどのニューメディア)中継事業者の選定と関連し、「球団別の独自中継は可能」という有権解釈を出すとロッテはすぐにオープン戦開幕日の12日、球団のYouTubeチャンネルに金海のサンドン球場で行われたNCダイノスとの試合を中継した。球団で雇用したキャスターはすべての状況を詳しく紹介し、画面の片側には両チームのスコアとイニング、アウトカウントを知らせるグラフィックも挿入した。まるでテレビ中継を見るように鮮やかな画面を実現したわけだ。この日の試合の累積再生回数は、15日の時点でなんと12万回に達している。

これ以後は顔色をうかがっていた他の球団も、YouTube中継の隊列に合流した。 13日、キア・タイガーズとハンファ・イーグルスは独自中継を開始し、14日にはサムスン・ライオンズ、LGツインズ、キウム・ヒーローズも合流した。おかげで野球ファンは9球団のオープン戦を生中継で見ることができることになった。

各球団の努力に、野球ファンは大きな関心で応えた。視聴者数が爆発的に増加し、「テバク(大当り)」が起きた。特に最も多くの視聴者が集まったのは、ハンファのYouTubeチャンネル「TVイーグルス」だった。 14日の試合は、一時は同時接続者が1万9100人を記録するほどだった。午後1時に試合が開始された後、序盤は数百人に過ぎなかった接続者は瞬時に数千人を突破した。 KIAのYouTubeチャンネルにも一時は1万4100人が集まって、大きな関心が寄せられた。他球団のチャンネルも最大で8000~9000人の視聴者が接続した。

独自中継に対する賛辞が続くと、各球団は特色を加味している。香ばしい話し方を誇るキャスターに交渉して、視聴者の耳を楽しませるのは基本だ。特にキウムはグラウンドの生々しさを最大限に生かすために努力した。ほとんどの球団が独自中継に1~2台のカメラを動員したが、キウムはカメラ4台を球場内に配置して立体感を生かした。

YouTubeでの中継時代に、何よりも新しい楽しみ方は視聴者間のコミュニケーションだ。応援するチームの試合がうまく展開しない、または得点チャンスが出たときにチャットウィンドウでは「やられたなあ」「それ見ろ。点になると思った」などの喜びとため息が交差したコメントが登場した。一人でテレビを見て楽しんだ時にくらべて、他人とつながる楽しさが加わったわけだ。

各球団が自主放送に乗り出すしかなかった理由は、これまで中継を担当した地上波とスポーツ専門のケーブルチャンネルがオープン戦の中継を放棄することを決めたからだ。ひとつの試合を中継するために約2500万ウォンの費用がかかるが、今年のオープン戦の広告受注の状況が思い通りにいかなかったというわけだ。

それでも放送局はこれまで、毎年のオープン戦を中継してきた。とりわけ今年だけ中継放棄を宣言した理由について、KBOの有・無線中継契約と関連があるという指摘が出ている。

先月、インターネットや携帯電話などのニューメディア中継者選定の結果、放送局コンソーシアム(地上波3社とケーブルテレビ)がポータル・キャリアコンソーシアム(ネイバー、カカオ、SKブロードバンド、LGユープラス、KT)に押されたからだ。放送局は「これまでテレビ中継を引き受けてきたことへの配慮がなければならない」と、公然と空しさをあらわした。放送局が「中継ボイコット」でKBOを圧迫しているという分析も出ている。

野球ファンたちの反応は否定的だ。ある野球ファンは、「放送局が野球を愛するファンを相手にカプチルをしている」とし、「スマートフォンが大衆化した時代に、ファンはテレビよりもYouTubeの中継を好むかもしれないということを放送局は知っておくべきだろう」と語った。
  • 毎日経済_チャ・チャンフイ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-03-15 17:26:50




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