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韓、豚コレラ総力対応…6つ市郡「重点管理地域」


  • 韓、豚コレラ総力対応…6つ市郡「重点管理地域」

18日、京畿道坡州市に続いて2番目にアフリカ豚コレラ(ASF)が発症した漣川郡の養豚農場近くで防疫当局関係者が出入り車両に消毒作業をしている。 [イ・スンファン記者]

京畿道坡州市に続き漣川郡でもアフリカ豚コレラ(ASF)が発症し、全国の拡散に対する懸念が高まっている。しかし政府はまだウイルスが国内に流入した経路を見つけられずにいる。政府は京畿道北部を重点管理地域に指定して強度の高い防疫作業を進めているが、畜産農家と専門家らの間では、発症地域だけ追いかける後続措置は根本的な解決策になりえないという指摘も出ている。

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18日、農林畜産食品部は前日の漣川郡所在の豚農場(4732匹飼育)の疑い申告の件に対して精密検査の結果、アフリカ豚コレラに確定したと発表した。この農場は坡州農場と同様に、残飯(食べ物かす)ではない飼料を与えており、野生のイノシシの接近を防ぐためのフェンスも打たれたところだ。外国人労働者は5人だが、彼らすべてがASF発症国ではなくネパールとスリランカ国籍だ。ただし、ネパールの労働者一人が5月に自国を訪問して帰ってきたことがあると農食品部は説明した。坡州農場とは約50キロメートル離れており、これといった関連性も発見されなかった。けっきょく坡州農場と同様に、ASFウイルスの流入経路を推測する根拠もない。

ひとつ注目すべきことは、坡州農場が非武装地帯(DMZ)から20キロメートルほど離れたところに位置しているならば、この日に確定判定が下された漣川農場は5キロメートル内外に過ぎないほどASF発症国の北韓と近いという点だ。しかし鉄柵が二重に遮断しており、監視カメラなどがあってイノシシが北韓から越えて来るとことは事実上不可能であり、捕捉されたこともないと農食品部は明らかにした。環境部もこの地域はイノシシの生息する可能性は低く、川を遡ってイノシシが流れ込むことはないものと分析した。

感染の原因を探す時間が長くなり、政府が使用する国家動物防疫システムである「KAHIS(カヒス)」の限界を指摘する声が出ている。 2013年から運営されているカヒスは、位置ベースの技術(GPS)を活用して畜産車両の移動情報を管理する。このシステムに精通した農業情報技術(IT)企業の関係者は、「カヒスが管理するのはGPSが取り付けられた車両約5万台で、発症農家を出入りしたその他の車両については知ることができない」とし、「システム登録車でも個人情報保護の問題のために、畜産関連の活動のほかに位置・移動情報は把握できない死角が少なからず発生している」と憂慮した。

この日、政府はASFの全国拡散を防ぐために坡州・漣川を含む抱川・東豆川・金浦・鉄原など6つの市・郡を重点管理地域に指定した。これにより、この地域の養豚農家に対して3週間の搬出禁止措置が取られる。 3週間のあいだ京畿・江原地域の納屋には、妊娠診断士・獣医・飼料メーカーの関係者などが病気の治療目的のためにのみが出入りすることができる。屠殺・出荷は指定された屠畜場でのみ行うことができ、他の地域への搬出はできない。

また、発症農家と3キロメートルの距離内の農家3カ所で育てる豚5500頭など、1万匹以上を殺処分する予定だと伝えられた。政府の措置にもかかわらず、京畿北部地域の農家の不安は大きくなっている。揚州市隱縣面(ウンヒョンミョン)で養豚農場を運営するイ某氏(64)は、「ワクチンもないので感染すると終わりだ。外部の人の出入りを統制しているが、不安はふるい難い」と吐露した。
  • 毎日経済_イ・ユソプ記者/漣川=イ・サンホン記者/ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-09-18 18:14:55




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