トップ >
コリアナウ > 社会 > 【韓国でアンケート】韓国で結婚や出産で解雇される女性はまだいるの
2019年初めに放送されたtvNドラマ『ロマンスは別冊付録』は、一時は大ヒットしたキョンダンニョ*の哀歓が込められている。
*キャリア断絶女性の略語
コンクールで入賞し大学卒業前に皆が羨望していた広告会社のコピーライターとして株を上げたが、結婚して仕事を辞めたカン・ダニ。浮気をした夫と離婚した後、職を見つけようとするが、彼女の華やかな履歴書はかえって邪魔になるだけだ。結局、知り合いの弟が編集長を務めている出版社に高卒の契約社員として入社することになった。
結論から言えば、2010年以降、結婚や出産で退社を強いられる事例はなくなった。
少子化で人口の崖っぷちになっているところに、そうしたことをした企業があれば、当局が乗り出す前に社会的に葬られることになるだろう。
約20年前までは、一部の中小企業で妊娠した女性に仕事をやらせたり、やりづらい仕事をさせて退社を誘導するケースが少なくなかったが、最近は零細企業でもそのようなことをする考えがまったくない。もしそんなことをしてSNSに1行でも掲載された場合は、社長はその後の状況を想像するのも嫌だろう。
だから妊娠順番制を除けば、女性が結婚や出産によって不利益を被ることはなくなったと考えるのが正しいだろう。
いや、妊娠順番制って何かって?
配偶者がいる女性社員が妊娠したり妊娠を試みる行為の順番を決めるものだが今度、詳しく説明しよう。
会社で結婚したからといって強制的に背中を押されることはなくても、結婚して会社を辞める女性はかなり多い。学校卒業後、まともな仕事を全くせずに、すぐ結婚する女性**も少なくないだろう。
**このような場合はチュィジプ(就職+結婚)と言う。
『ロマンスは別冊付録』の主人公も結婚後、うれしい気持ちで華麗な経歴に別れを告げた。
夫が経済的に余裕があるなら、毎朝職場に出かけようとする女性は多くない。
少し古い資料だが、結婚情報会社デュオのアンケート調査(2015年)でもこのよう結果が出た。
回答者300人のうち70%以上が「結婚したら仕事をやめていい」という言葉に対して「ありがたい」と答えた。
同年、韓国保健社会研究院で実施された面接調査の結果も似たような結果が出た。
結婚前後に6か月以内にキャリア断絶を経験した女性は調査対象者の42.3%と少なくない割合だったが、理由を見てみると「人事上の不利益」は4.1%しかいなかった。
「家事」(30.8%)と「仕事をしたくないから」(20.1%)、「育児に専念するために」(16.1%)という理由が主流だった。
出産前後にキャリア断絶になった理由として、人事上の不利益を挙げた人は2%、育児に専念するために会社を辞めたという回答が82.3%と圧倒的だ。
もしかすると上記の調査結果を見て反問する人もいるだろう。
「少ない数字ではあるが相変らず人事上の不利益で辞める女性もいる」
それについては筆者も言い分がない。
会社の関係者に聞いてみると「子供の具合が悪いとか、子供に母乳を飲ませるからといって頻繁に席を外して早めに退勤するので、重要な仕事を任せることはできないと思いませんか?」と答えるだろう。
その答えが十分だというわけではない。
「私が席を立つ時間が少し多いからといって仕事をおろそかにしたことがありますか?いいアイデアが私の頭の中で出てきたのはどれだけ多いですか?」