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「Kバイオ」相次ぐ輸出契約破棄…8兆ウォンふっとぶ

Kバイオの輸出成果に「バブル」懸念 

  • 「Kバイオ」相次ぐ輸出契約破棄…8兆ウォンふっとぶ
  • 技術返納の現況


Kバイオが独自開発した新薬候補物質を技術輸出したが、臨床に失敗したり中断されて、中間に返品される事例が今年に入って3件に増えることになった。新薬候補物質の技術輸出が本格化した2015年以降、年間ベースで最も多くの契約の破棄・解約件数だ。契約破棄・解約で今年は消えた契約額だけでも7兆8819億ウォンに達する。前年比で4倍近くに急増した数値であり、史上最大規模だ。

最近では去る10日、国内のバイオ企業ブリッジバイオテラピューティクス(Bridge Biotherapeutics)が昨年7月、独ベーリンガーインゲルハイム(BI)に技術輸出した肺線維症の新薬候補物質(BBT-877)が返納された。当時、合計契約規模が1兆5183億ウォンの大ヒットを放って大きく注目された輸出契約を、締結してから1年4ヶ月も経たずに潜在的な毒性に対する懸念のせいで契約が破棄されたことで業界に衝撃を与えた。このように新薬候補物質の技術輸出契約をするたびに、少なければ数千億ウォン台の、多ければ数兆ウォンのジャックポットを当ててもすぐに大型契約が破棄される事例が相次ぎ、Kバイオの技術輸出の成果に対する懐疑とともに「バブル」を警告する声が徐々に大きくなるものと思われる。

韓国内の製薬・バイオ企業の技術輸出が本格化した最初の年である2015年以来、毎日経済新聞がKバイオの新薬候補物質の輸出契約を集計した結果、技術輸出契約の解約・リターンは毎年発生している。この6年間で国内の製薬・バイオ業界の新薬候補物質の輸出契約額は36兆5895億ウォンに達する。このうち中途で解約されたのは総契約額の27.4%に達する11兆5485億ウォン規模と集計された。

相対的に資本力が不足している国内の製薬・バイオ業界は、これまでのあいだ技術輸出で資金を調達して成長してきたから、技術輸出が途中で破棄されて返品されると収益の損失はもちろん、信頼の低下などで企業は耐え難い逆風に苦しむしかない。新薬開発の過程で成功するかどうかでさえ不確実なひとつの候補物質に対する臨床には、最小でも1000億~2000億ウォンの開発費が投与される。それだけに資金力が裏付けされていなければ新薬の開発は不可能だ。このために国内の各企業はほとんど新薬候補物質の臨床を終えずに、開発途中で資金力を備えた米ファイザーや米ジョンソン・エンド・ジョンソンなどのグローバルな恐竜製薬に渡した後、一定額の先渡し金と臨床成功時にロイヤリティを受ける条件での技術輸出契約を好む。

問題は技術輸出に成功したとしても、輸出された候補物質が臨床の成功後に新薬として許可を受ける確率は高くないという点だ。業界の専門家らは、ある程度の初期臨床および検証を終えた後に輸出した新薬候補物質であっても、新薬開発につながる可能性は20~30%水準で見ている。技術輸出された新薬候補物質の70~80%は、臨床の失敗などで中間に返されることになるということだ。

業界の関係者らは、「今年に締結された技術輸出の多くも、実質的に受けとることができる金は頭金程度にとどまる公算が大きい」と予想した。今年に入ってK製薬・バイオ技術輸出の事例は、レゴケムバイオ(LegoChem Biosciences)が7720億ウォン、アルテオジェン(Alteogen)4兆6770億ウォン、韓美薬品1兆362億ウォン、ユハン洋行5000億ウォン、オリックス9160億ウォン、ボロノイ(VORONOI)7200億ウォンなどだ。これらの技術輸出の先契約金は、総契約規模の1~2%台未満にとどまっている。

バイオ業界の関係者は「韓国は物質開発の初期段階で技術輸出が行われる事例が多く、外国企業よりも技術返納のケースがそれだけ多い」と指摘した。
  • 毎日経済_キム・シギュン記者/パク・ユンギュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-11-10 17:44:54




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