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韓、拡散傾向が続けば「医療崩壊」現実に

自宅待機患者506人 

  • 韓、拡散傾向が続けば「医療崩壊」現実に

  • コロナ19の新規感染者が連日700人近く発生し、専用病床の不足が深刻化した中で10日、ソウル医療院本館の隣の空き地で、音圧設備などを備えた「コンテナ型一時病状」の工事が進められている。ソウル市は一時病床1戸あたり3人のコロナ19患者を収容する予定だ。 [イ・チュンウ記者]



■ 確定者の急速増加に「お手上げ」

国内のコロナ19の新規感染者が連日700人に迫り、首都圏での確定者のうちで病床を割り当てられず、自宅で待機している患者が500人を超えたことが集計された。病床確保の速度が確定者の増加傾向についていけないのが実情だ。

10日の中央防疫対策本部によると、この日の午前0時の時点で新規感染者682人のうち、首都圏だけで発生者全体の70%以上にあたる489人の患者が出た。危篤・重症患者数は一日のあいだに23人増えて172人まで急増した。 1日97人だった危篤・重症患者が、10日ぶりに70人以上に大幅に増えたわけだ。

危篤・重症患者は人工呼吸器や人工心肺装置(ECMO・エクスモ)や高流量(high flow)酸素療法などが必須の集中治療だ。しかし施設と人材の問題で、短期間に病床を増やすことは容易ではない。中央防疫対策本部のイ・サンウォン疫学調査分析団長は、「60代以上はコロナ19に感染すると、10%は危篤・重症患者になる」と警告した。確定者が急増し、危篤・重症患者が増えると症状の悪化による死亡者も増加するため、今後は集中治療と死亡者が大幅に増える可能性が高いという診断だ。実際に9日、一日のあいだにコロナ19による死亡者が8人発生したが、これは今回の第3次大流行以来で一日あたり死亡者数では最も多い。

中央災難安全対策本部によると9日現在、すぐに使用可能な重傷者病床は、専門の治療病床の医療機関の自律申告分を合わせて51室だ。このうちの首都圏はソウル4室、京畿道3室、仁川1室に過ぎない。非首都圏の中では大田市・忠南・全羅南道の3つの市・道では一つも残っていない。重症患者専用の治療病床を去る8日に177室から、去る9日には206室に29室増やしたが、最近の新規感染者の増加率を考慮すれば、いつでも深刻な不足事態に直面するしかないだろうと感染症の専門家らは指摘する。

また専門家らは、政府で把握した数値は実際の現場でただちに使用できる病床数と差があると指摘する。コロナ19の重傷者病床の不足問題が医療システムの崩壊につながれば、他の患者も被害をこうむるだろうという懸念も大きい。

キム・ウジュ高麗大学九老病院感染内科教授は、「上級総合病院では冬に肺炎と心血管疾患や脳疾患あるいは癌など各種の患者が増えて、もともと病床稼働率が95%以上Daが、コロナ19患者を入院させるとすると感染管理ができず、病院にウイルスが広がることもある」とし、「コロナ19以外の患者が治療を受けられず死亡する状況も発生することがありうる」と警告した。

■ 増える自宅待機患者

病床を割り当てられず、自宅で待機する人も増えている。中央事故収拾本部のイ・スラン患者病状管理班長は、「昨日の首都圏の自宅待機患者は506人程度で、京畿地域が多い状態」だと明らかにした。ほとんどが生活治療センターへの入所を待機している感染者であり、約100人あまりは症状がはっきりしており、病院への入院待機者だ。イ・スラン班長は首都圏の病床と関連し、「生活治療センターと病床(確保)の速度が確定者の発生に追いつかない状態」だとし、「今日明日中にオープンする(コロナ19患者)専用病院があって(自宅待機状況は)解消されるだろう」と期待した。

■ 「コンテナ病室」の緊急設置

病床不足の問題の代替として提起された「自己治療」方式については、イ班長は「患者が生活治療センターに移動して治療期間を過ごすことが原則だが、家族単位や小児患者などについて(自己治療の適用に対する)議論が行われている」とした。

ソウル市が設置する一時「コンテナ病床」と関連し、イ班長は「(コンテナ病床は)感染症専門病院に入院する中等症患者を看護するところと聞いている」とし、「移動型陰圧機などもあり、陰圧設備を備えることは不可能ではない」と述べた。

ソウル市はこの日、西北病院に28病床を、ソウル医療院内に48病床の「コンテナ移動病床」を設置する予定であり、来週までにソウル医療院分院の60病床を含め、計150病床の移動病床を確保する方針だ。

また、来週までに25の全自治区に生活治療センターを1カ所ずつ設置する案も推進中だ。自治区別の生活治療センターでは49歳以下の無症候性患者を担当し、ソウル市が運営する生活治療センターで無症状者と軽症患者を引き受けて、病床の不足事態を防ぐという戦略だ。ソウル市が運営する9つの生活治療センターの「すぐに利用可能な病床」は、去る9日の時点で428病床しか残っていない。

首都圏の大学街やソウル駅などに設置される150ヶ所の臨時選別検査所は、来る14日から3週間のあいだ稼働される。この検査所では携帯電話の番号のみを提供すれば、誰でも匿名で検査を受けることができる。
  • 毎日経済_チョン・スルギ記者/チェ・ヒョンジェ記者/ユン・ジウォン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-10 18:17:13




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