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「空のホテル」A380の無着陸遊覧飛行…大人気「完売」

大韓航空と韓進観光の提携事業 

  • 「空のホテル」A380の無着陸遊覧飛行…大人気「完売」

  • 13日、仁川国際空港第1旅客ターミナル(T1)飛行機係留大韓航空A380機種が乗客の搭乗準備をしている。 [写真=シンミジン記者]



「空の上のホテル」と呼ばれるエアバスA380が13日、韓半島の上空に浮かんだ。「新型コロナウイルス感染症(コロナ19)」の時代に合わせ、大韓航空と韓進観光が企画した「無着陸遊覧飛行」商品だ。仁川を出発して江陵と釜山、大韓海峡を渡って済州の上空を回り、再び仁川に戻ってくる厳然たる国際線だ。今月は2次(13日)と3次(27日)の便の搭乗率は100%だ。特に50万ウォン台のファーストクラスをはじめとするプレステージ席はすべて完売で、コロナ時代の「報復消費」を裏付けた。

  • 「空のホテル」A380の無着陸遊覧飛行…大人気「完売」

  • 13日、大韓航空A380「KE9021」便の無着陸国際観光飛行に乗客が搭乗している。 [写真=シン。ミジン記者]



◆ 新婚から60代の老夫婦まで多様な乗客

前日の午後1時、仁川国際空港第1旅客ターミナル(T1)3階の国際線出発場で出会った乗客は、無着陸遊覧飛行を控えて期待に満ちたようすだった。この日の乗客はファーストクラス12人、プレステージ47席、エコノミークラス164席の計223名だ。 A380の収容座席の約70%の水準だ。年齢層は20代のカップルから50代の知人たちの集まり、そろそろ髪が白くなった60代の老夫婦まで多彩だった。

この日の夜明けから友達6人と釜山から来たというキム某(61)氏は、「仲間うちで毎年海外旅行へ行くが、昨年2月はコロナで飛行機を予約しながら行けなかった」とし、「14人全員が来ることはできなかったが、久しぶりに飛行機に乗って思い出を積もうと思う」と語った。

さいきん結婚式を挙げたカップルは、新婚旅行の最初の日程として無着陸遊覧飛行を選んだ。パク某(30)氏は「新婚旅行で海外に行けない代わりに免税店も利用できるし、特別な経験をできるようだ」と期待感をあらわした。実際に乗客らは両手いっぱいに免税品をかかえて飛行機に乗った。韓進観光はファーストクラスとプレステージの乗客に、ロッテ免税店の会員最高等級である「ブラック」アップグレード特典を与えた。

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  • 13日、大韓航空A380 KE9021便が済州島の上空を通過している。 [写真=シン・ミジン記者]



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  • 13日、大韓航空A380 KE9021便が仁川を出発して、江陵、釜山を経て大韓海峡上空に進入している。 [写真=シンミジン記者]



◆「ここから海外」あちこちでシャッター

座席はコロナ19の防疫指針にしたがって、3~4人掛けに2人ずつ割り当てた。乗組員はマスクと手袋、保護眼鏡をかけて乗客の搭乗を助けた。午後3時に轟音とともに飛行機が離陸するやいなや、乗客らはずっと窓の外を眺め続けて空の上の風景を楽しんだ。KE9021便のキム・ギヒョン機長は「困難なこの時期だが、空を飛ぶたびに感じる気分を乗客と分かち合いたい」と飛行の所感を伝えた。

離陸してから40分ほどが過ぎると、KE9021便は江陵上空に到着した。目に飛び込んできた東海の海に、乗客らはずっとカメラのシャッターを押し続けた。ただしこの日は雲が多いせいで、釜山を過ぎてからは外の風景がよく見えず、物足りなさを感じている乗客も多かった。大韓海峡を通って日本の福岡上空に着いたときは、乗務員が「ここは海外空域」だと案内した。

飛行の花である機内食は、防疫指針に基づいて提供されなかった。個人が所持した水や食べ物を摂取することも禁止された。仁川への帰路では抽選も行われた。乗務員が1等(1名)賞品の韓進観光旅行商品券の座席番号を発表するときには拍手喝采がわき起こった。飛行機は済州と木浦・光州を経て、離陸後2時間30分5時30分ほどで仁川に着陸した。

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  • 13日、仁川国際空港第1旅客ターミナル(T1)で無着陸国際遊覧飛行の乗客が入国審査を受けている。 [写真=シン・ミジン記者]



◆ 「追加の飛行も検討」

この日のフライトは厳然たる国際線Da。着陸地がなくても、外国の領空を通過するからだ。乗客は一般的な海外旅行者と同じように、基本的に600ドル相当の免税の恩恵を受けることができる。パスポートの所持も必須だ。入国時には脱税を防ぐために、乗客の持ち物に対するX線(X-ray)検査を義務付けた。

無着陸遊覧飛行はコロナ時代を克服するために、旅行業界がうち出した苦肉の策だ。先だって国土交通部は昨年11月から約1年間、着陸地なしに外国領空を通過する国際観光飛行を許容している。現在、大韓航空とアシアナ、済州航空、ジンエアー、ティーウェイ航空などが国際観光飛行を運営している。今年初めの発売したころは50%にも満たなかった搭乗率は、現在は80~100%に上昇した。

これはコロナで押さえつけられた消費が湧いて出る「報復消費」現象とみられる。ファーストクラスに搭乗したある乗客は、「1000万ウォン台でアメリカとヨーロッパ路線のみのA380ファーストクラスに、このような時でなくていつ乗れるだろうか」と言う。実際には、無着陸遊覧飛行でA380機種を飛ばせば飛ばすほど赤字だというのが旅行業界の説明だ。韓進観光のキム・ジョンス代表は「コロナ時代にも旅行社が生きているという一種の叫び」だとし、「乗客たちの反応が良いことから、今後の追加遊覧飛行も検討する」と語った。
  • 毎日経済 | シン・ミジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-03-14 10:12:17




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