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韓フィンテック企業、保険・プラットフォームに領土拡張


  • 韓フィンテック企業、保険・プラットフォームに領土拡張

「フィンテックの拡張がおそろしいほどだ。この傾向ならフィンテック業界で世界10位企業が出てくるだろう」。ある金融リーダーは最近、ビッグテックとFinTech(フィンテック)の躍進を比較してこのように語った。「顧客中心」「ナンバーワン金融プラットフォーム」「サービス型バンキング(BaaS/Banking as a Service)」などが最近の金融市場の世界的なトレンドであり、国内フィンテック企業の成功戦略キーワードとして浮上した。

3日、毎日経済新聞が韓国フィンテック産業協会の288会員社を分析した結果、簡単決済などの延べ払い決済と資産管理企業(ロボアドバイザー含む)が半分に近い138社を占めた。 初期のフィンテック産業を主導したオンライン投資連携金融(旧P2P)も32社となった。 これら3大サービスがこの5年間に顧客経験を革新してフィンテックを開花させたならば、最近はブロックチェーンと人工知能(AI)技術が融合し、保険とプラットフォームなどの新たな領域を開拓している。 韓国フィンテック支援センターによると、2014年末に国内金融市場に登場したフィンテック産業は、8年めで従事者1万6千人あまりと投資金額2兆ウォン台市場に成長した。

フィンテック企業が超高速で成長した秘訣は、「消費者の不便」をいっぺんに解決するということにある。既存の銀行業界やカード・保険・証券会社のようにいくつかの「既成服」を掛けて選ばせるのではなく、顧客が望むスタイルに合わせてオーダーメードを作ってくれる。価格(手数料)ははるかに安く、配送(加入)も早い。市場に出るやいなや、すぐさまずらりと「キラーサービス」になる理由だ。このように提供したサービスは、費用・効率性・利便性の側面などで伝統的銀行業界を圧倒する。フィンテック企業が顧客をまるでブラックホールのように吸収する理由だ。

最近の大勢は顧客中心のBaaS(バース)だ。誰かれなく加入しようと広報するよりも、年齢・資産などで区分して特定の消費者群に集中するサービスで攻略する。ゴウィド(gowid)社はスタートアップ顧客に集中し、専用法人カードを非対面で作ったり、アプリを通じて全体の支出管理までを行ってくれる。入社と退社の多いスタートアップの特性に合わせて、事務機材とパソコンなどを柔軟に借りることのできる「購読モデル」を提供したし、年内にスタートアップ専用の貸出サービスも準備している。

ゴウィドのキム・ハンギ代表は「フィンテック企業はターゲットが明確で必要なサービスが何かすぐに分かり、一日でも早く開発して提供する速度戦を繰り広げる」と語る。同氏は続けて「金融の本質は金が必要なところに行くようにすること」だとし、「いま一番金が必要なスタートアップ分野に資金がうまく流れるようにするのがゴウィドの使命」だと強調した。同社はこのような事業モデルで2千社の顧客社を確保し、946億ウォン規模の投資を誘致した。

高価で面倒な海外送金をブロックチェーン技術で手軽に解決しようとするフィンテック企業も目立つ。フィンテック協会会員社のうちセントビー(SENTBE)、フィンガー(Finger)、フィンショット(FinShot)など20社がこの分野を開拓している。いまはまだ外国人労働者や留学生などで需要は限定的だが、従来の方式に比べて格段の競争力で急速に成長している。モイン(MOIN)は「非対面海外送金、申請わずか5分で完了。 4倍速くて最大90%安く」をモットーに掲げた。数万ウォンの海外送金手数料を2千ウォンに引き下げた。例えば500万ウォンを海外に送るには、送金銀行手数料1万5千ウォンと仲介銀行手数料3万5千ウォンに電信料(スウィフト)8千ウォンを支払わなければならない。一方、モインは2千ウォンだけ出せばすぐに送金してくれる。

プライベートバンキング(PB)センターで高額資産家が享受した特化型資産管理サービスを大衆化したのもフィンテック業界だ。昨年12月にデモサービスを開始したマイデータの序盤の競争で、フィンテックが銀行・カード業界などの既存金融銀行を抜いて先頭を走っている。バンクサラダ(Banksalad)は「遺伝子検査」サービスを提供しながらも医療・健康データと連携する方案を模索中で、フィンク(Finnq)はマイデータを中心にアップデートした後、モバイルアプリの累積ダウンロード数は1千万件を超えた。

人工知能(AI)を活用したロボアドバイザーや一任型の資産管理サービスも人気だ。 AI投資ソリューション「ラシー(RASSI)」ブランドで有名なシンクプール(Thinkpool)は、Googleアプリストア金融部門の売上げ1位だ。毎日2TB(テラバイト)分量のキーワードを収集して精製・分析し、市場の方向性と銘柄の動きを予測してくれる。ロボアドバイザーアプリのファウント(fount)は30万人の資産9千億ウォン(2021年第3四半期基準)を運用中だ。保険・銀行・証券会社などの金融機関20社にもAI投資ソリューションを提供する。投資金額は月10万ウォンからだ。業界1位の同社は、これまで投資金746億ウォンを誘致した。

フィンテック2.0時代が開かれているという点も注目に値する。いま現在は簡便決済と資産管理企業が多いが、いまや台頭するフィンテック企業は技術(テック)で金融問題を解決するテックフィン(techfin)に進化中だ。便利な投資と融資・送金手段を超え、ブロックチェーンとAI技術で産業全般を革新する「ゲームチェンジャー」に成長している。非接触生体認証技術である「エアロックス」を開発したウィニングアイ(WINNING.I )と、位置追跡(GPS)基盤で出退勤を認証して当日の給与を精算できるアルバウォッチ(ALBA:Watch)などが新たな市場を開拓している。

もちろん依然として行く道は遠い。韓国フィンテック産業協会によると、全世界のフィンテックユニコーン企業(企業価値1兆ウォン以上スタートアップ)は94社だ。このうち韓国企業はトス(toss)たった一社に過ぎない。
  • 毎日経済 | シン・チャンオク記者/ソ・ジョンウォン記者
  • 入力 2022-02-03 17:48:04