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デトックスで10年若返ろう!


環境汚染が深刻になり健康を脅かされると、環境汚染により体内に積もった毒性物質を体外に排出させようと、解毒療法に対する関心が大きくなっている。解毒は英語でデトキシフィケーション(detoxification)というが、毒素(toxin)を除去(de、減らす、なくすという意味を持った接頭語)するという意味だ。

最近では、縮めてデトックス(detox)のみ使用したりもする。解毒療法は本来、医学や重金属や麻薬、アルコールなどに中毒になった人に解毒剤を投与して治療することを意味した。しかし最近では、生命を脅かす重症中毒はもちろん、有害物質・公害物質・環境ホルモン、さらには悪い食べ物とストレス、電磁波までデトックス対象とみなしている。事情がこのようであるため、デトックスに関する本が書店のひとつのコーナーを占めるほどになり、デトックスという単語が今では一般人にも慣れ親しんだ単語になった。

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▶ 累積した毒素が引き起こす慢性疲労と慢性の痛み

累積した毒素による症状で最も代表的なものが慢性疲労と慢性の痛みだ。病院でどこも特別に壊れているのではないというにもかかわらず、体が重く疲労が続き、あちこちずきずきと痛むなら、累積した毒素が原因の場合もあるということだ。疲労と痛み以外にもアトピー・下痢・便秘などがすべて累積した毒素によりあわられることがある症状だ。

▶ 肝の解毒機能を向上させるデトックス

以前に比べてデトックスが重要となるのだったが、筆者が憂慮するのはデトックスという言葉があまりにも濫用され、その効果も誇張された側面があるという点だ。デトックスをしなければ今すぐ大きな問題が生じるかのように話したり、さらにはデトックスも癌や肝硬変などの疾病を治療したり、肥満を治療すると主張する人もみられるが、デトックスで肝の解毒機能を向上させて体重調節に役立つが、疾病自体を治療することではないことを明確に認識しなければならない。

ここでいうデトックスとは、重金属・麻薬・アルコールなどの中毒を治療する解毒治療とは別途の概念として理解しなければならない。体に悪い毒素を蓄積させる悪い習慣を直し、デトックスを助ける食べ物を摂取するなど、デトックス能力を向上させ、身体機能を増進させて老化と疾病を予防しようというのが、デトックスの目標だということだ。

▶ 毒素を予防する習慣

疾病において、治療よりさらに重要なことが予防であるように、デトックスよりさらに重要なことは、デトックスが必要のない状況をつくるということだ。まさに、悪い生活習慣を捨て毒性物質を近づけないようにしなければならない。一番先にすることは、やはりたばこをやめることだ。たばこには、よく知られているように数百種類を超える毒性物質が入っている。間接喫煙も思ったより害になるため、地下にある居酒屋 やカラオケのように、たばこの煙が立ち込めたり、空気が澄んでいない所を避けるのがよい。

野菜や果物をたくさん食べることはよいが、有機農でなければ皮をむいて食べたり、よく洗って食べなければならない。水で洗う時は、食酢1スプーンを水にといて浸けておいてから洗えば、皮についた農薬とほこり、重金属など容易に除去することができる。環境ホルモンの被害を最小化することも重要だ。プラスティック製品から多く発生するので、食べ物は必ずガラスや磁器でできた容器に入れなければならず、プラスティック容器なら、食べ物専用のプラスティック容器に入れなければならない。

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▶ 肝のデトックス能力を活性化させる方法

よく知っているように、私たちの体で一番重要なデトックス器官は肝だ。肝は私たちの体の化学工場と呼ばれるが、私たちの体が必要とする物質をつくり出したりもし、体の中に入ってきた食べ物を処理して栄養分にしたり、薬物や毒性物質を解毒処理し、体の外に排出したりもする。

● 肝解毒過程の1段階

肝の解毒過程は、有毒な物質を毒がなかったり、毒性が低い物質に変えて尿を通じて体外に排出させることだが、大きく2つの段階に分けられる。まず1段階は、準備過程とみることができるが、肝細胞に存在するシトクロム(Cytochrome)P450系列の酵素が作用する。

この段階では毒性物質を武装解除させ、無毒な物質にするが、場合によっては望まない副産物または反応性中間物質(reactive)がつくられたりもする。この中間物質は、大部分有害活性酸素のことをいうが、時には毒性物質よりさらに害になることもある。1段階の解毒を助ける抗酸化物質と食品は次のとおりだ。

・Nアセチルシステイン(N-acetyl cysteine): タマネギ、ニンニク
・コエンザイムQ10(Coenzyme Q10): サケ、サバ、ホウレンソウ、種実類
・ビタミンC : サケ、ブロッコリー、トウガラシ、オレンジ、イチゴ
・ビタミンE : 種実類、ナッツ、魚
・セレニウム : 種実類、ナッツ、魚
・ベータカロチン : ニンジン、ピーチ、スイカ、サツマイモ

● 肝解毒過程の2段階

肝解毒の2段階は、1段階の解毒過程を経てつくった中間物質を無毒性にし、排出させることだ。この過程には、様々な酵素が関与するが、毒性物質に様々な種類の異なる分子を結合させて毒性を弱化させ、水に溶けず排出されにくい物質を排出が容易な水溶性に変える。

このような過程を総称して抱合(conjugation)というが、毒性物質とそれに結合する化合物によって、グルクロン酸抱合・グリシン抱合・グルタチオン抱合・メチル化抱合など5種類の過程を経て解毒され、それぞれの過程に必要な栄養素が適切にあってこそ、解毒が円滑に進む。

・グルクロン酸抱合 : リンゴ、ブロッコリー、キャベツ
・グリシンとグルタミン酸抱合 : ダイコン、ニンジン、ニンニク、ゴボウ、サトイモなど根菜類と新芽
・グルタチオン抱合 : タマネギ、ニンニク、根菜類など
・硫酸抱合 : タマネギ、ニンニク、たまご
・メチル化抱合 : 肉類、魚、青野菜、豆類、貝類、魚類

専門家でなければこのように難しく複雑な段階と、各段階別の酵素と化学成分について詳細に知る必要はない。ただし、各段階で必要とする栄養素が何であり、その栄養素がどのような食品に多いのかを知っておけばよい。

栄養素も多く食品も多く、それさえも覚えにくいなら、ただ簡単に各種野菜と果物・ナッツ類と種実類・魚介類をまんべんなく摂取すればよい。特別な原因なしに慢性疲労や痛みなど、毒性と関連した症状がある人なら、解毒に関連したシトクロムP450系列の酵素やグルタチオン系列の酵素の遺伝体検査を受けてみることも必要だ。

検査結果、該当遺伝体の変異があれば、それに該当する酵素を補充したり、もしくはその酵素の活性を助け、解毒と排出を円滑に助ける栄養素を服用または該当食品を摂取すれば、解毒が円滑になり、様々な症状の改善が期待できる。

AGクリニックのクォン・ヨンウク院長は「デトックスをうまくおこなうだけでもいろいろな慢性疾患を予防し、身体機能を向上させ、10年ほど若返ることもできるということだ」とし、「体内の解毒システムに任せるだけでなく、もう少し積極的にデトックスに乗り出すことが、汚染された環境の中で長い期間生きていかなければならない現代人に必要だ」と呼びかけた。

※本記事は「サムスン経済研究所インターネット報告書」に掲載されたクォン・ヨンウク(AGクリニック院長、ソウル大医大招聘教授)院長の「デトックスで10年若返ろう」を要約、抜粋した内容のうちの一部です。
  • MKファッション_ペ・テラン記者/写真=コタンビ漢医院
  • 入力 2013-01-09 18:58:35




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