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デイム、車庫から始めてトップクラスのギター会社へ

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  • デイム、車庫から始めてトップクラスのギター会社へ
  • < デイムのキム・ソニャン代表が陳列されたギターの横でポーズをとっている *写真=デイム >

スティーブ・ジョブズのアップルなど、車庫で始めて世界的な企業に成長した事例が少なくない。韓国にも「車庫神話」を夢見る中小企業がある。41歳の同い年キム・ソニャン、チョ・ギョンミン、ユ・ウィジュン氏が共同代表をつとめているギター製造業者「デイム」だ。彼らは、高校の時からともにバンド活動をしながら並んで忠南大学に進学し、縁を繋いできた。キム代表は、「大学でも一緒にバンド活動をしていて卒業を目前にギターをつくるため、地下の車庫に集まった」とし、「世界でただ私たちだけがつくれるギターをつくってみたかった」と語った。キム代表の家の地下車庫がデイムの産室となった。このように一台ずつ手作業でギターをつくって売っていたデイムは、現在売上120億ウォンを越える会社に成長した。

3人はそれぞれ漢文学(キム)・哲学(チョ)・新聞放送学(ユ)専攻で、工学的な知識がまったくなかったうえに、ギターをつくるのに多くの時間と努力が必要だった。有名だというギターを分解してみて組み立てることを数十回、夜を明かすのは例事で、持っていた指輪まで売って足りない資金をつくろった。

1998年、車庫で初めて電子ギターを作るのに成功し、PC通信で少しずつ販売していたのが反応が良く、販売量を急増しながら2000年、法人に転換した。しかし当時、電子ギター市場はすでに「フェンダー」・「ギブソン」のようなメジャー会社が掌握しており、日本のギター会社「アイバニーズ(IBANEZ)」は速い演奏に適合する「スーパーストラット」をつくり、隙間市場を狙っていた。この隙間を突き抜くためには独自の技術が必要だった。

通常、電子ギターはギターの糸を弾く時に出る音を「ピックアップ」という部品が増幅させた後、スピーカーで音を出す構造になっている。現在デイムは、自社の技術力で電子ギターの心臓の役割をする核心部品の「ピックアップ」と、音をチューニングする「フリーアンプ」を生産することができる。

デイムがピックアップを開発する当時、韓国には自社技術でピックアップをつくれるところがほとんどなく、ほとんど米国のフェンダーやダンカンのような外国の有名会社のピックアップを使用した。問題は、このピックアップの価格が数十万ウォンの水準で高価なため、ギターの価格も過度に高かった。しかし、デイムが生産するピックアップは有名なピックアップ製品水準のサウンドを具現しながらも、価格は10分の1に過ぎない。また、電子ギターの中に内臓され、音をチューニングする役割をするフリーアンプを独自生産した。

フリーアンプは、高音・中間音・低音に音の帯域を変形させて各種効果音を出す装置で、国内でフリーアンプを生産できる業者は数えるほどだ。

ギターの後ろの板の内側に小さな「共鳴突起」をつくり、特許を受けたりもした。コンサートホールに行くと壁面が平らでなく突出しているのを目撃することがあるが、まさにその原理をギターに適用したというわけだ。後ろの板の内側につくられた突起が音が弾きながら、一層豊かな音をつくり出す。

技術力を土台に2007年から生産したギターは現在、韓国で最もよく販売されているギターのうちのひとつだ。また、3年以上乾燥させた最適な音を出す高級木材を使用するなど、製品の高級化にも拍車を掛けている。今後デイムは代理店を拡大し、流通網を広げてイヤフォンを生産するなど事業を多角化する計画だ。
  • 毎日経済_キム・ジョンボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-20 17:03:34




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