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水素燃料電池の価格、パッと下げる触媒開発

UNIST共同研究チーム、プラチナと比較すると価格400分の1 

国内研究陣が次世代電池の水素燃料電池(hydrogen fuel cell)を、安く作ることができる技術を開発した。

蔚山科学技術院(UNIST)エネルギーおよび化学工学部のキム・ゴンテ教授とペク・ジョンボム教授、チュ・ヨンワン教授共同研究陣は、水素燃料電池に使われる貴金属触媒を代替できる安価な物質を開発したと14日、明らかにした。

酸素と水素が出会って、水が生じるときに発生する熱を利用する水素燃料電池は、自動車はもちろん、暖房用などに活用されており、公害物質が少なく、次世代電池と呼ばれる。しかし、水素燃料電池に不可欠に入る触媒は、貴金属である「プラチナ」で、1グラム当たり8~9万ウォンと、価格が高い。多くの研究者が、プラチナを代替することができる安価な触媒を開発しているが、工程が複雑であるか、大量生産が難しいという欠点があった。

研究陣は、容器内の窒素、鉄、黒鉛などを入れて、回転させる「ボールミル工程(ball milling)」を活用して、炭素複合体繊維(Fe@ NGnp-CNF)を作った。

チュ教授は「窒素原子4つが鉄原子1つを包んでいる構造の物質」とし「プラチナと同様の反応を起こし、性能が優れたものと確認した」と説明した。研究陣が開発した炭素複合体は、1グラム当たり200~300ウォンであれば、製造が可能となり、プラチナと比較したときの価格が400分の1に過ぎない。

チュ教授は「価格が安いという利点に加えて、既存に使用している工程での生産が可能となり、今すぐ商用化も可能な水準だ」と付け加えた。研究結果は、国際学術誌である『アドバンス・サイエンス(Advanced Science)』12月号に掲載された。
  • 毎日経済 ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-14 16:25:57




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